それは、噂から

戒月冷音

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第111話

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「そうして、貴方の功績は広がっておるのだ。反対するものはおらんだろう」
私がメフィストのお屋敷で籠っていた頃から、お義父様はそうやって、私を助けてくださっていた。
クラウスの言いつけを守り、屋敷と領地に行くことしかしない私を・・・

本当に、お義父様とお義母様には感謝しかない。
お義母様も、クラウスの事を知るまで、領地のおばさま方と交流を持ち、私の事を広めていたのだそう。
だから私が行った時、嫌な顔ひとつされなかった。
そう考えると・・・
「陞爵は、お義父様達に、あるべきではないでしょうか?」
と言う言葉が、口からポロっと出た。

「そう言うのではないかと思った。
 だがな、あの2人にはクラウスが居る。
 息子のしたことを考えれば、降爵の方を言うだろうな」
「ですが、あのお二人は・・・」
「分かっておる。分かっておるから、メフィスト家は公爵のままなのだ」


そしてその日は結局帰れないことが確定し、各家に使者をだし、その旨を伝える。
そして、夕食の準備が出来たと言う知らせが来た直後に、私の離縁承諾書が届いた。

私の名前の場所には。メイリア・カロングラスと書いてあり、爵位は子爵となっている。
それを持ったまま食堂へ行くと、国王陛下と王妃様が
「今日中に届いたか。良かった」
「これで、メイリア様は自由に動けますわね」
と言われた。
今まで、メフィストの名前に捕まり、何をするにもクラウスに聞かなければいけなかった私の人生が、これから変わるのだ。

「その通知は、メフィスト公爵にも届く。
 だが、窓口は宰相にしてあるので、そちらには行くことがないと思うが、
 直に会いに行った時は、この二人の公爵に使いを出して欲しい」
「それは、どちらかの公爵様が来られるまで、時間を稼げと?」
私がそう聞くと
「おそらく、グリンフェルの方が近い」
とミッターマイヤー公爵が言った。

グリンフェル?あっ、クルセイダ公爵様のお名前だ。
と思い出し、それはそうだと思った。
私の今住んでいる場所は、クルセイダ公爵の敷地内の屋敷。
家に行く前に、クルセイダ公爵の家の門を、通過する必要がある。
メフィスト公爵様は、そこで必ず止められることでしょう。
「では、領地では必ず、お義父様と動く事にいたしましょう」
私がそう答えると、その場に居た全員が
「もう、お義父様じゃない(わ)(だろ)」
言った。
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