それは、噂から

戒月冷音

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第127話

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「王宮では、朝からこんなにお食べになるのですね」
私は、目の前に並んだ種類の多さに、驚いた。
珈琲にスコーンは、頼んだものだが、卵にサラダウインナーまである。
そして、デザート。
生クリームとフルーツ。それにソースがかかったもの。

「入らなければ、残しても良いの。
 最初に欲しいだけ別に取って食べれば、残ったものは彼女達の食事になるの。
 だから気にせず、残して良いのよ」
「そうなのですね」
「私達は、コルセットをつけてから食べるので、余り入らないのは分かっているから、
 お皿の上の量が少ないのだけれど、男性はもっと多いのよ」
そう話されたマリフェリア様は、紅茶にパンケーキ、それにクリームとフルーツをつけたものを、二枚も食べられる。
私は珈琲とスコーン、だけではダメかと思い、サラダを追加した。

「それだけで、良いの?」
「朝は基本的に、少ないのです」
「そうなのね」
「今日は色々あるだろうけど、出来るだけ、いつも通りにしようと思いまして」
「それが良いわ。あ、あと、始まる前にお兄様が迎えに来るわ」
「クルセイダ公爵様が?どうして?」
私は不思議に思い、そう聞いた。
すると
「メイリア様。メフィスト公爵は、貴方との離縁に納得していないの。
 今、この部屋は私もいるし、外には私の護衛が立っているから
 来ることはないけど、この部屋から出た後は分からないのよ。
 もう少し、危機感を持った方がいいわ」
と忠告を受けた。
しかし、昨日話したクラウスには、もうそんな気は残っていないと思った。
あの様子では、イザリア様もいなくなり、子供もいなくなった屋敷に、自分だけがいる状態になってやっと自分の状態が理解出来たのだと思う。
「たぶん・・・大丈夫だと思います」
「甘いわよ。メイリア様」
「でも昨日、言いたいことは言ってしまいましたし、彼も知らなかったことを
 知ったのですから、少しは変わっていると思いますよ」


そんな話をしながら朝食を終えると、マリフェリア様は午前中は公務があるからと、部屋に戻っていかれた。
しかし、心配性の彼女は、入り口に自分の護衛を1人置いていかれた。
誰もいないと思い、部屋から出ようとすると
「メイリア様、どちらへ?」
と声をかけられた時には、ビックリした。
「少し、散歩をしようと思ったのですが・・・」
「エドガー殿は、まだきておられませんね?」
「はい」
「では私が、お共いたします」
「い、いいえ。1人で・・・」
「それでは私が、王弟夫人に叱られてしまいます。
 私は王弟夫人の専属護衛の1人、エドモントと申します。
 元平民の成り上がりですが、しっかりお守りするよう、言われておりますので・・・」
そう言われ、私には何も言えずお庭までの短い散歩に、付き合ってもらった。
その途中、エドガーに会い、エドモント様はエドガーに後を任せて部屋に戻っていった。
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