それは、噂から

戒月冷音

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第133話

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そんなお二人を見た時、お二人は完全に、上司の立ち位置だが、クラウスは違うことに気付く。
クラウスは、上役ではあるものの、指示を出す立場ではなかった。
そんな感じで、不思議に思ってみていると
「クラウス様は、後継者教育を全て終了していないと言うことで、
 管理職にはつけなかったんだ」
と小さな声で、クルセイダ公爵様が教えてくださった。

公爵家の後継者教育には、仕事の引き継ぎの内容も入っていて、最後まで受けなければ、全てを引き継ぎすることが出来ない。
クリストファー前公爵様は、政務官をこなしたが、クラウスは次官にもなれなかったようだ。

「だから彼は、人に指示できる立場にいない。
 なのに何故か、アローディアに出張などと言う仕事が回ったのかも、
 はっきりしていないんだ。
 他国への出張は、上役の仕事。
 それが、いっかいの政務官に回ることも、おかしいんだ」

私は、ミッターマイヤー公爵様の言葉を聞いて、1つ気になることがあり聞いてみた。
「あの・・・たしか婚姻式の後について聞きたいのですが、
 次の日に出張と言うスケジュールは、組まれますか?」
「次の日?それはない」
即、返答された。
すると
「先ほど国王陛下が言われたように、子は宝です。
 婚姻した夫婦に子が出来るよう、国としては婚姻後1ヶ月は、出張と残業は
 無しになっている筈ですよ」
と、宰相様が付け足された。

ではどうして、クラウスは次の日の朝には、出張に出掛けたの?
所用があって、仕事場に連絡を取った時も、出張に出ておりますと、当たり前に返されたのを覚えている。
婚姻式には、クラウスの上司も出席していたから、知らないと言うことはない・・・筈。

では、どうして?

宰相様の話を聞いて、私はぐるぐると悩み始めた。
すると、それを見ていた国王陛下が、宰相様を傍に呼ぶと
「何かがおかしい、直ぐに調査するように」
と指示を出し、宰相様は一度、席をはずし部屋を出ていった。


「今日集まってもらったのは、メフィスト公爵とメイリア嬢の、離縁について
 だったのだが、これについては、公爵は納得したのか?」
「はい。離縁・・・に関しては、昨夜話したことで納得をいたしました。
 お手数をお掛けして、申し訳ございませんでした」
「と、言うことだ。メイリア嬢もそれで良いな?」
「はい。離縁に関しては、私が言い出したことにございます。
 昨夜の話で、メフィスト公爵様が納得してくださったことに、感謝を」
「いいえ。ただ俺が勝手に、駄々を捏ねただけだった。
 みっともないところをお見せして、すみませんでした」
メフィスト公爵のその言葉を聞いた私は、やっと1つの問題が片付いたとほっとした。
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