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第1話
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私はマリア・メルディア伯爵令嬢。
メルディア伯爵家の三女で、少しだけ浄化と治癒の魔法が使えるだけの何処にでもいる女だ。
「マリア~、着替えてつだって~」
「はーい」
姉からの声に答えて、そそくさと部屋を後にする。
廊下をパタパタと走っていると
「マリア様、走ってはいけません」
と侍女頭に叱られる。
が、
「ごめんなさい。姉に呼ばれたの。すぐ行かなきゃ」
と言うと
「それは仕方ないです。急いでください」
と言われた。
私の兄弟姉妹は2男3女。長男、長女、二女、三女、次男の順。
長男と長女は10歳以上年上だから大丈夫なのだが、二女は問題有り。その下の私がサポートして弟はそれを見て呆れてる。
私の2つ上の姉は癇癪持ちだ。直ぐに行かないと近くにいるメイドさん達にあたり、怪我を負わせてしまう。
そしてその癇癪は、私を引き金にするものが多くなった。
呼んだら来ないとか、お願いを聞いてくれないとか…
そんな事自分でして…って思っても、やらないのが姉だ。
自分がやらないといけない事に必ず私を巻き込み、上手くいくと自分がやったと言い、失敗すると私のせいにして周りに庇ってもらう。そんに姉だった。
その姉の幼馴染、クーディアス・ファル伯爵令息と知り合ったのは姉とクーディアス様が10歳、私が8歳の時。
公爵家で開かれた子供だけのお茶会で姉の紹介だった。
その後何故かクーディアス様は私を気に入り、10歳になる誕生日に求婚され婚約者となった。
クーディアス様はファル伯爵家の次男で、将来は騎士を目指す少年だった。
幼い頃からファル伯爵領の騎士達に混ざって訓練をしていた為、子供とは思えぬ剣技を持っていた。
だからいつか剣で功績を上げ、騎士爵をもらうだろうと噂になっていたほどだ。
メルディア伯爵家の三女で、少しだけ浄化と治癒の魔法が使えるだけの何処にでもいる女だ。
「マリア~、着替えてつだって~」
「はーい」
姉からの声に答えて、そそくさと部屋を後にする。
廊下をパタパタと走っていると
「マリア様、走ってはいけません」
と侍女頭に叱られる。
が、
「ごめんなさい。姉に呼ばれたの。すぐ行かなきゃ」
と言うと
「それは仕方ないです。急いでください」
と言われた。
私の兄弟姉妹は2男3女。長男、長女、二女、三女、次男の順。
長男と長女は10歳以上年上だから大丈夫なのだが、二女は問題有り。その下の私がサポートして弟はそれを見て呆れてる。
私の2つ上の姉は癇癪持ちだ。直ぐに行かないと近くにいるメイドさん達にあたり、怪我を負わせてしまう。
そしてその癇癪は、私を引き金にするものが多くなった。
呼んだら来ないとか、お願いを聞いてくれないとか…
そんな事自分でして…って思っても、やらないのが姉だ。
自分がやらないといけない事に必ず私を巻き込み、上手くいくと自分がやったと言い、失敗すると私のせいにして周りに庇ってもらう。そんに姉だった。
その姉の幼馴染、クーディアス・ファル伯爵令息と知り合ったのは姉とクーディアス様が10歳、私が8歳の時。
公爵家で開かれた子供だけのお茶会で姉の紹介だった。
その後何故かクーディアス様は私を気に入り、10歳になる誕生日に求婚され婚約者となった。
クーディアス様はファル伯爵家の次男で、将来は騎士を目指す少年だった。
幼い頃からファル伯爵領の騎士達に混ざって訓練をしていた為、子供とは思えぬ剣技を持っていた。
だからいつか剣で功績を上げ、騎士爵をもらうだろうと噂になっていたほどだ。
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