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第71話
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ムルシア公爵邸から帰った次の日、いつも通り僕は兄さんと学園に行った。
馬車を降りて玄関までの間、ポソポソと声が聞こえる。
昨日くらいから噂が立ち、内容がドンドン酷いことになっていると、昨日帰ってから報告に行った父上が宰相様から聞いたと言っていたが、まさかここまで節操なしになるとは思っていなかった。
兄さんは
「今日もか…」
と隣でため息を吐く。
「昨日は、もっとすごかったのですか?」
と聞くと
「凄いなんてものじゃなかった。
馬車の真正面で待ち伏せて言う人や、聞こえるように廊下に5,6人集まって
わざわざ避けるように道を付けて、話してる人達も居た」
「…そう」
僕はムカついた。自分達は何もせず、たしかあの時はドラード子爵令嬢を応援する声まであった。
それが…
「人の不幸がそんなに楽しいのか…」
僕から出た声は低く、近くに居た人には聞こえたようだ。
「ジョー。落ち着かないと殺気だけで人が殺せそうだよ」
声が聞こえて固まっている人を見た兄さんがそう言うが、僕には関係ない。
「殺気ぐらいで死ぬなら、貴族には向いてないね。とっととやめれば良い」
そう言った瞬間、走って逃げる者を覚えておく。
伯爵令嬢グループと候爵令嬢と取り巻き、後はファミル嬢の取り巻きに、アーサー殿下狙いの令嬢数人。
わりと居たなぁ…
「何か、物騒な言葉が聞こえたような気が致しますが、
気の所為…ですかしら?」
玄関から廊下に入った所で、正面からいつもの三人が歩いてきた。
「これはこれは、マルガス公爵令嬢様、コラルニア伯爵令嬢様、
ミハエル候爵令息様。
おはようございます。
物騒な言葉など、誰も言ってはおりませんが?」
とにこやかに答えると、コラルニア伯爵令嬢様が後ずさった。
ナゼニ?
「ジョージ殿。少し気を落ち着けられよ。
剣圧で慣れている俺ですら引きたくなるぞ」
あれ、圧が出てる?
自分でも気がついて居なかった気持ちの高ぶりを、数回の深呼吸でなんとか収めると、マルガス公爵令嬢がフーっと息を吐いた。
「すみません。知らぬ間に負荷をかけていたようで…」
「ジョーのは辺境仕込だから、きついんだと思うよ」
「辺境か…」
「行きたいとか、言わないでくださいませ」
「分かっている」
「どうだか…」
ある意味、夫婦の口喧嘩に見えるやり取りを見ていたマルガス公爵令嬢が、クスクスと笑っている。
「それで、3人揃ってどうされました?」
ある程度落ち着いた所で、聞いてみると
「昨日、ジョージ様が居られなかったので、アーク様が寂しそうにしていらしたの。
ですから今日はどうなのだろうということになり、出てきた次第です」
馬車を降りて玄関までの間、ポソポソと声が聞こえる。
昨日くらいから噂が立ち、内容がドンドン酷いことになっていると、昨日帰ってから報告に行った父上が宰相様から聞いたと言っていたが、まさかここまで節操なしになるとは思っていなかった。
兄さんは
「今日もか…」
と隣でため息を吐く。
「昨日は、もっとすごかったのですか?」
と聞くと
「凄いなんてものじゃなかった。
馬車の真正面で待ち伏せて言う人や、聞こえるように廊下に5,6人集まって
わざわざ避けるように道を付けて、話してる人達も居た」
「…そう」
僕はムカついた。自分達は何もせず、たしかあの時はドラード子爵令嬢を応援する声まであった。
それが…
「人の不幸がそんなに楽しいのか…」
僕から出た声は低く、近くに居た人には聞こえたようだ。
「ジョー。落ち着かないと殺気だけで人が殺せそうだよ」
声が聞こえて固まっている人を見た兄さんがそう言うが、僕には関係ない。
「殺気ぐらいで死ぬなら、貴族には向いてないね。とっととやめれば良い」
そう言った瞬間、走って逃げる者を覚えておく。
伯爵令嬢グループと候爵令嬢と取り巻き、後はファミル嬢の取り巻きに、アーサー殿下狙いの令嬢数人。
わりと居たなぁ…
「何か、物騒な言葉が聞こえたような気が致しますが、
気の所為…ですかしら?」
玄関から廊下に入った所で、正面からいつもの三人が歩いてきた。
「これはこれは、マルガス公爵令嬢様、コラルニア伯爵令嬢様、
ミハエル候爵令息様。
おはようございます。
物騒な言葉など、誰も言ってはおりませんが?」
とにこやかに答えると、コラルニア伯爵令嬢様が後ずさった。
ナゼニ?
「ジョージ殿。少し気を落ち着けられよ。
剣圧で慣れている俺ですら引きたくなるぞ」
あれ、圧が出てる?
自分でも気がついて居なかった気持ちの高ぶりを、数回の深呼吸でなんとか収めると、マルガス公爵令嬢がフーっと息を吐いた。
「すみません。知らぬ間に負荷をかけていたようで…」
「ジョーのは辺境仕込だから、きついんだと思うよ」
「辺境か…」
「行きたいとか、言わないでくださいませ」
「分かっている」
「どうだか…」
ある意味、夫婦の口喧嘩に見えるやり取りを見ていたマルガス公爵令嬢が、クスクスと笑っている。
「それで、3人揃ってどうされました?」
ある程度落ち着いた所で、聞いてみると
「昨日、ジョージ様が居られなかったので、アーク様が寂しそうにしていらしたの。
ですから今日はどうなのだろうということになり、出てきた次第です」
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