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第10話
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その日から、王宮の生活が始まった。
色々確認している間、私は王族の常識やマナーなどを、もう一度学ぶ。
今までやってこなかったダンスや、お茶会の作法なども、覚えることがたくさんあった。
私は、久しぶりに執務以外のことを学べて、楽しかった。
時々エルフィン様が顔を出して下さり、お茶会の相手やダンスのパートナーなどを、かって出てくださった。
「ありがとうございます。
色々と手助けしてくださり、感謝しております」
「いいや。
君のことも、君の母上のことも、私達の責任でもある。
これぐらいいくらでも、手伝わせてもらうよ」
そう言って色々なことを教えてくれる。
けれど、そこから疑問が生まれた。
何故、エルフィン様はこんなにも良くしてくださるのか。
何故、エルフィン様はお母様を知っていたのか。
何故、母をお父様にもぎ取られたと言っいてたのか。
何故…
数え上げればきりがないくらい、疑問が出る。
けれどその疑問も、第3王子殿下の執務をしていると、どうでも良くなってきた。
私はこの為に、ここに居る。
第3王子ルイアンク様と、聖女エレナ様が、ゆっくりと過ごせるように…
たった一人で執務室にいる私は、独り言をよく言って居る。
「これって…簡単な事よね」
『簡単だな』
「何で、私がするのかな?」
『第3王子…ルイアンクが、やることだからだろ』
「何でこれくらい、片手間に出来ないんだろ」
『聖女と遊びたいんじゃねぇの』
「でもなんか、今は聖女様から逃げてるってきい…」
コンコン
突然扉を、ノックされた。
「どなたですか?」
「エレナと、申します」
「ここは、執務室です。入ることは出来ません」
「あの…ルイアンク様は、いらっしゃいますか?」
は?私はその人の代わりに今、ここで仕事してるんですけど?
「いらっしゃいません」
「嘘っ」
「嘘ではありません」
私はそう言うと席を立ち、入口まで行くと扉を開けた。
「そこから見てください。私以外誰もいません」
「中に…」
「入らないでください。
許可なく入った時点で、スパイの容疑がかかります」
「ス、スパイ!?」
「機密書類のある部屋です。それだけ、厳重に管理しているのです」
「わ、分かりました。他をあたります」
「そうしてください。失礼致します」
頭を下げて、扉を締める。
一体、何をしているのだろう。
私はあの2人が結婚しても、負荷がいかないように充てがわれた偽りの正妃のはずだ。
二人が別れた時は、私も必要無くなる。
そんな事を考えながら仕事を続けていると、突然壁の一部がギギギ…と開いた。
色々確認している間、私は王族の常識やマナーなどを、もう一度学ぶ。
今までやってこなかったダンスや、お茶会の作法なども、覚えることがたくさんあった。
私は、久しぶりに執務以外のことを学べて、楽しかった。
時々エルフィン様が顔を出して下さり、お茶会の相手やダンスのパートナーなどを、かって出てくださった。
「ありがとうございます。
色々と手助けしてくださり、感謝しております」
「いいや。
君のことも、君の母上のことも、私達の責任でもある。
これぐらいいくらでも、手伝わせてもらうよ」
そう言って色々なことを教えてくれる。
けれど、そこから疑問が生まれた。
何故、エルフィン様はこんなにも良くしてくださるのか。
何故、エルフィン様はお母様を知っていたのか。
何故、母をお父様にもぎ取られたと言っいてたのか。
何故…
数え上げればきりがないくらい、疑問が出る。
けれどその疑問も、第3王子殿下の執務をしていると、どうでも良くなってきた。
私はこの為に、ここに居る。
第3王子ルイアンク様と、聖女エレナ様が、ゆっくりと過ごせるように…
たった一人で執務室にいる私は、独り言をよく言って居る。
「これって…簡単な事よね」
『簡単だな』
「何で、私がするのかな?」
『第3王子…ルイアンクが、やることだからだろ』
「何でこれくらい、片手間に出来ないんだろ」
『聖女と遊びたいんじゃねぇの』
「でもなんか、今は聖女様から逃げてるってきい…」
コンコン
突然扉を、ノックされた。
「どなたですか?」
「エレナと、申します」
「ここは、執務室です。入ることは出来ません」
「あの…ルイアンク様は、いらっしゃいますか?」
は?私はその人の代わりに今、ここで仕事してるんですけど?
「いらっしゃいません」
「嘘っ」
「嘘ではありません」
私はそう言うと席を立ち、入口まで行くと扉を開けた。
「そこから見てください。私以外誰もいません」
「中に…」
「入らないでください。
許可なく入った時点で、スパイの容疑がかかります」
「ス、スパイ!?」
「機密書類のある部屋です。それだけ、厳重に管理しているのです」
「わ、分かりました。他をあたります」
「そうしてください。失礼致します」
頭を下げて、扉を締める。
一体、何をしているのだろう。
私はあの2人が結婚しても、負荷がいかないように充てがわれた偽りの正妃のはずだ。
二人が別れた時は、私も必要無くなる。
そんな事を考えながら仕事を続けていると、突然壁の一部がギギギ…と開いた。
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