貴方が愛す白

戒月冷音

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第1話

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「あなたのせいで台無しじゃない」
そう言ったのは公爵の婚約者。
私はその侍女をしている。
公爵の傍にいたくてここを選んだ。
しかし婚約者は表裏の激しい方だ
ついさっきまで公爵といて機嫌が良かった。
しかし、公爵が席を立った瞬間人が変わる。

公爵の前では儚い花のように振る舞い、それ以外では全身刃の様だ
「私が合図をしたらちゃんと渡してよ。
 それが貴方の仕事でしょ」
やっぱりさっきの失敗をここで諭すふりをして落とす。
この後は延々と小言を言われるの。
もう慣れたわ。
でもこれも彼の近くにいる為だから耐えられるの。

公爵の婚約者は白じゃない。白い布をかぶった黒い猫。
すり寄って甘えて、陰では爪を研ぐ。


世の中こんな女性が多い。

男も女も気をつけて。
異性でも同性でも擦り寄る相手は何かを隠して擦り寄る。
男性でも擦り寄る人は居るからね。


この後、私の主人は公爵様に婚約破棄された。
公爵様の家の使用人を虐めた事がバレたからだ。

どんなに隠してもいつかはバレる。
だから素直な自分を見せれる相手と一緒になったほうが良いと私は思います。


これは、私の経験談から記したもの。
貴方はどんな経験をして今を生きるのでしょうか?
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