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第52話
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「グルト公爵。理由は、説明したはずだ」
「エレノア様に憧れる者は多く、引く手あまたなのだが?」
「だが、王家の内情も知っておる者を、他家へ嫁がせることはできぬ」
「しかしそれは、嫁ぐ相手がいたからでしょう。今は・・・」
どうしてグルト公爵は、当事者である私を、放置して話すのでしょうか・・・
そう思った私は、お父様の隣から離れ、グルト公爵の横に進む。
「エレノアっ!?何を」
そして、まっすぐグルト公爵を見つめると
「貴方はいったい、どなたの話を、国王陛下となさっているのかしら?」
と声をかけた。
「は?」
驚かれたのか、グルト公爵は間抜けな声を出す。
「も、申し訳ない。エレノア、お前は何をしている?」
お父様が慌てて、謝罪するが、
「どうして、お父様が謝るのですか?私は、お父様の子なのですよ。
お父様と国王陛下が話すのならば、私は何も申しません。
ですが何故?グルト公爵が、私の婚約の話をされるのでしょうか?」
「「「あっ」」」
国王陛下とお父様、そしてグルト公爵が、やっとその事に気付いたようだ。
「その通りだ、エレノア嬢。
これはグノーシア公爵と話すことであって、グルト公爵と話すことではなかった。
すまない」
国王陛下は直ぐに謝罪した。
しかし
「ですが、どうして王家が囲うのかと言うことは、お答えいただけるのでは
ないのですか?」
と、まだグルト公爵が続けた。
だから私は
「わたくしが、頼んだのです」
と答えた。
「は?」
「グルト公爵。貴方は、王妃教育と王太子妃教育を、ただの勉強と勘違いして
おられませんか?」
「そ、それはない・・・」
「では何故、わたくしが王家以外に嫁げると、言われたのかしら?
私に、口を閉ざして嫁げ・・・と言うことかしら?」
「いいえ・・・」
「あぁ、もし貴方の家に嫁いだ時は、貴方から、王家の情報を吐け・・・とでも
言われるのかしら?」
「そ、そんなことは、言いません」
「今はそう答えても、人間はルクシア様のように、心変わりする生き物です。
貴方の心が変わらないと、一体誰が、証明できるのかしら?」
「・・・」
だから王家は、機密を教育で教えられた妃候補を全て、王家が受け持つのに、それを公爵家が理解していないとは・・・
ほとほと、呆れるしかない。
「我が国の貴族は、本当に平和ボケしていますわね」
「平和ボケとは、なんだ?」
「王家に嫁ぐと決められた者が、そんなに簡単に、他所に嫁げばどうなるかが
分からないほど、危機感がなくなっていると言うことですわ。
それに私は、トール様とは仲が悪いんです。
だからそちらに、嫁ぐ気は全くありませんわ」
私の言葉に、グルト公爵はガクッと肩を落とし、彼のささやかな望みを消したのだった。
「エレノア様に憧れる者は多く、引く手あまたなのだが?」
「だが、王家の内情も知っておる者を、他家へ嫁がせることはできぬ」
「しかしそれは、嫁ぐ相手がいたからでしょう。今は・・・」
どうしてグルト公爵は、当事者である私を、放置して話すのでしょうか・・・
そう思った私は、お父様の隣から離れ、グルト公爵の横に進む。
「エレノアっ!?何を」
そして、まっすぐグルト公爵を見つめると
「貴方はいったい、どなたの話を、国王陛下となさっているのかしら?」
と声をかけた。
「は?」
驚かれたのか、グルト公爵は間抜けな声を出す。
「も、申し訳ない。エレノア、お前は何をしている?」
お父様が慌てて、謝罪するが、
「どうして、お父様が謝るのですか?私は、お父様の子なのですよ。
お父様と国王陛下が話すのならば、私は何も申しません。
ですが何故?グルト公爵が、私の婚約の話をされるのでしょうか?」
「「「あっ」」」
国王陛下とお父様、そしてグルト公爵が、やっとその事に気付いたようだ。
「その通りだ、エレノア嬢。
これはグノーシア公爵と話すことであって、グルト公爵と話すことではなかった。
すまない」
国王陛下は直ぐに謝罪した。
しかし
「ですが、どうして王家が囲うのかと言うことは、お答えいただけるのでは
ないのですか?」
と、まだグルト公爵が続けた。
だから私は
「わたくしが、頼んだのです」
と答えた。
「は?」
「グルト公爵。貴方は、王妃教育と王太子妃教育を、ただの勉強と勘違いして
おられませんか?」
「そ、それはない・・・」
「では何故、わたくしが王家以外に嫁げると、言われたのかしら?
私に、口を閉ざして嫁げ・・・と言うことかしら?」
「いいえ・・・」
「あぁ、もし貴方の家に嫁いだ時は、貴方から、王家の情報を吐け・・・とでも
言われるのかしら?」
「そ、そんなことは、言いません」
「今はそう答えても、人間はルクシア様のように、心変わりする生き物です。
貴方の心が変わらないと、一体誰が、証明できるのかしら?」
「・・・」
だから王家は、機密を教育で教えられた妃候補を全て、王家が受け持つのに、それを公爵家が理解していないとは・・・
ほとほと、呆れるしかない。
「我が国の貴族は、本当に平和ボケしていますわね」
「平和ボケとは、なんだ?」
「王家に嫁ぐと決められた者が、そんなに簡単に、他所に嫁げばどうなるかが
分からないほど、危機感がなくなっていると言うことですわ。
それに私は、トール様とは仲が悪いんです。
だからそちらに、嫁ぐ気は全くありませんわ」
私の言葉に、グルト公爵はガクッと肩を落とし、彼のささやかな望みを消したのだった。
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