貴方は・・・いらない

戒月冷音

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第54話

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王家の方々が席を立ち、集まっていた貴族が全員解散した後、私とお義父様は謁見の間を出る。
その後、謁見の間から移動していた王家の人達と合流した、私とお父様は、この後に聞いた国王陛下の言葉に、ため息をついた。

「この国の貴族はほぼ、あの様な者達ばかりだ」
「落ちぶれたものですな」
「グノーシア公爵に言われると、耳が痛い」
「ですが父上、公爵がしっかりしておられることは良いことかと」
「その通りだが、メイビス。お前の兄が、やらかした後だ」
「それは・・・」
メイビス殿下が何か言おうとするが、本人がいるので、どう言って良いのか分からないようだ。

すると
「申し訳、ございません」
と言ってルクシア様が頭を下げた。
継承権を失った時点で、殿下と呼ばれなくなる。
「ここまで落ちたとは、思いたくなかったのですが、男爵家の娘が、聖女を語れば
 王妃になれるなんて、一体誰が言い出したのやら?」
宰相様のその言葉に、私が調べたことをお伝えしようと、お伺いをたてる。


「宰相様。国王陛下。私が調べたことを、お伝えしてもよろしいでしょうか?」
宰相様が、国王陛下を見て頷くと
「エレノア嬢。聞かせてくれるか?」
と国王様が言われた。
「かしこまりました。
 先ほど宰相様が言われた、男爵の娘が・・・と言うことですが、そのような内容の
 書物が数年前に発売されております。
 その書物が、女性の間で人気で、ほとんどの人が呼んでおられます」
「あぁ、それなら私、読んだことがあるわ。お茶会で進められましたの」
「レイトミーア。それは、どのような内容だったのだ?」
「エレノア様」
「はい」
「私が話しても、よろしくて?」
「ふふっ・・・はい、お願いします」
私は、余りに楽しそうに聞いてこられるレイトミーア様に、思わず笑ってしまった。

「たしか題名は、可憐な薔薇・・・と言う名の本で、内容は・・・
 今考えれば、ルクシア様の状況に良く似ておりますわね」
「えっ!?それは、どういう・・・」
ルクシア様がそう聞くと、レイトミーア様が話し始めた。
「町で働く平民のミレアと言う女の子が、仕事先で怪我をした同僚を、癒したことが
 きっかけで、男爵家に引き取られたのです。
 その、ミレアと言う女の子は、本当の聖女だったところは違うのですが、
 引き取った男爵が、学園にいれる時、聖女の判定をしていただき、
 クルーク第1王子のサポートで、学園に通うのです」
「聖女判定したか、してないか・・・と、学園に第1王子がいた事がまず、違いますね」
メイビス殿下が、違いを指摘する。
「確かにそこは、違いますわね。
 ですが・・・学園で恋が芽生え、心を通わせ合うのですが、第1王子には婚約者がいて、
 その婚約者が、何かとミレアに小言を言うの」
「それは、注意してると言うことですか?母上」
「私はそう取ったのだけれど、周りの理解は違ったの」
そして、レイトミーア様の読んだ物語は、まだ続いていく。
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