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第56話
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「それから、可憐な薔薇・・・と言う本を書いた、ユウギリ・・・と言う作者は、
ルイーザ様の知り合いだそうで、その物語の先も、書いていたようでした。
その内容が、王妃となった聖女は、国王陛下より力をつけて、他国を併合し、
一代大国を作り上げる。
そしてその国の初代女王となり、平和な世を築いていく・・・と言う内容だそうです」
私の話に、国王陛下は呆れ返る。
「なんだそれは・・・王家に対しての、不敬じゃないか」
「国王陛下より力をつけたからって、併合できるわけないだろ」
王子達も、呆れ始めていた。
しかし・・・
「・・・待てよ。たぶんルイーザは、それを知ってる」
ルクシア様がそんなことを言った。
「どう言うこと?兄上」
「彼女は良く、俺が仕事をしている時にやってきて、そんな仕事はルクシアがやる
必要ないわ。私が代わりにやってあげると言って、書類を取ろうとしたんだ」
「ルクシア兄上っ、何故、執務室に入れたのですか?」
「ガウラスが、入れたんだ。彼女が来ると、何も言わずに扉を開けた」
「やっぱりあいつか・・・」
アウグスト殿下の機嫌が、どんどん悪くなる。
「アウグスト、少し落ち着きなさい」
キエラ妃が、そう言って納めようとするが
「ですが母上。その時のルクシア兄上は、公務の最中だったはず。
そこに全く関係ない人間を入れる等、あってはならない事です」
「それは分かっているわ。けど、今の貴方は、冷静な判断・・・出来てる?」
「えっと・・・出来ていると、思いますが」
「貴方はただでさえ、私に似た気性の荒い事を言うイメージがあるの。
だから、いつでも冷静でいなさいと、いつも言っているでしょ」
キエラ妃の言葉に、アウグスト様はハッとしたのか、少しうつ向き気味になると
「申し訳ございません。母上」
「貴方の気持ちは分かるけど、もう少し自分の感情を制御なさい」
「はい」
アウグスト殿下が落ち着かれてから
「皆様はどうぞ、お話の続きを・・・
とキエラ妃が促された。
「それで、ルクシア。その時はどうしたのだ?」
国王陛下が話を戻される。
「は、はい。その時は本当に公務の最中でしたので、ガウラスを叱り、
ルイーザと共に、部屋から追い出しました」
「叱った後の反応は、確認したの?」
「廊下に出した後、少し様子を見ていたのですが、ルイーザが、自分だって手伝えると言うと
ガウラスは、それに逆らうこと無く・・・」
「じゃあその時にはもう、あの2人は不貞していたんですね」
メイビス殿下がそう言うと、ルクシア様は
「はぁ?」
と間抜けな声を出した。
それを見ていたアウグスト殿下は
「なに?ルクシア兄上は、それにも気がついていなかったのですか?」
と呆れた声をあげた。
ルイーザ様の知り合いだそうで、その物語の先も、書いていたようでした。
その内容が、王妃となった聖女は、国王陛下より力をつけて、他国を併合し、
一代大国を作り上げる。
そしてその国の初代女王となり、平和な世を築いていく・・・と言う内容だそうです」
私の話に、国王陛下は呆れ返る。
「なんだそれは・・・王家に対しての、不敬じゃないか」
「国王陛下より力をつけたからって、併合できるわけないだろ」
王子達も、呆れ始めていた。
しかし・・・
「・・・待てよ。たぶんルイーザは、それを知ってる」
ルクシア様がそんなことを言った。
「どう言うこと?兄上」
「彼女は良く、俺が仕事をしている時にやってきて、そんな仕事はルクシアがやる
必要ないわ。私が代わりにやってあげると言って、書類を取ろうとしたんだ」
「ルクシア兄上っ、何故、執務室に入れたのですか?」
「ガウラスが、入れたんだ。彼女が来ると、何も言わずに扉を開けた」
「やっぱりあいつか・・・」
アウグスト殿下の機嫌が、どんどん悪くなる。
「アウグスト、少し落ち着きなさい」
キエラ妃が、そう言って納めようとするが
「ですが母上。その時のルクシア兄上は、公務の最中だったはず。
そこに全く関係ない人間を入れる等、あってはならない事です」
「それは分かっているわ。けど、今の貴方は、冷静な判断・・・出来てる?」
「えっと・・・出来ていると、思いますが」
「貴方はただでさえ、私に似た気性の荒い事を言うイメージがあるの。
だから、いつでも冷静でいなさいと、いつも言っているでしょ」
キエラ妃の言葉に、アウグスト様はハッとしたのか、少しうつ向き気味になると
「申し訳ございません。母上」
「貴方の気持ちは分かるけど、もう少し自分の感情を制御なさい」
「はい」
アウグスト殿下が落ち着かれてから
「皆様はどうぞ、お話の続きを・・・
とキエラ妃が促された。
「それで、ルクシア。その時はどうしたのだ?」
国王陛下が話を戻される。
「は、はい。その時は本当に公務の最中でしたので、ガウラスを叱り、
ルイーザと共に、部屋から追い出しました」
「叱った後の反応は、確認したの?」
「廊下に出した後、少し様子を見ていたのですが、ルイーザが、自分だって手伝えると言うと
ガウラスは、それに逆らうこと無く・・・」
「じゃあその時にはもう、あの2人は不貞していたんですね」
メイビス殿下がそう言うと、ルクシア様は
「はぁ?」
と間抜けな声を出した。
それを見ていたアウグスト殿下は
「なに?ルクシア兄上は、それにも気がついていなかったのですか?」
と呆れた声をあげた。
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