20 / 68
序章 知性を与えられた日
知性を与えられた猫たちは何を見る? 第20話
しおりを挟む
壁の時計を見ると2時を回っていた。社内食堂もこの時間になると人影はまばらである。
私は窓際のテーブルで、遅めの昼食をとっていた。向こうから、先に早々と食べ終えた三木が自販機から戻ってくる。彼は、私の前に座ると缶コーヒーのプルタブを持ち上げながら、前置きも無く話し始めた。
「この前預かった例の金属片、友人に見てもらったんだが……」
困ったなというように、言葉を切ってから三木は続ける。
「どうやら地球には存在しない合金だそうだ。」
「地球に存在しない?」
ギクリと私は箸を止めて、三木の顔を見た。
三木は頷き、資料のコピーを広げた。
「これ、合金の成分表。鉄、ニッケル、それから未知の成分が混じっている。それだけじゃない。この合金、熱や電流を通す効率が……地球の技術じゃ到底あり得ないレベルらしい。」
私は資料を覗き込んだ。資料には表や数字が書かれていた。それを見ながら私は、どんな反応をとるのが正解なのかと思いを巡らせた。
私はジョンの存在や別の一派である異星人など地球外生命が地球に訪れていることを知っているが、三木は何も知らない一般人である。その三木を相手にどういう反応をとるべきなのだろう?そして秘密を守るためには、どうやってごまかすべきだろう?三木にこれを見せたのは軽率だったか・・・
私が黙って考え込んでいると
「どうやら何らかデバイスのようだ。」
「デバイス?何の装置か、分かるの?」
「まだ分からない。ただ一つ確かなのは……こんな技術、地球じゃあり得ないってことだ。」
私は焦る気持ちを顔に出さないように努めた。
三木は、そんな私の様子に気付かずに言った。
「これについては俺からも、もう少し話がある。近いうちにまた話そう」
そう言って三木は立ち上がったが、ふとテーブルの上の私が置いた有給申請用紙に気付いて言った。
「……そうか、もうそんな時期か。」
「ええ。なので、ごめんなさい。明日は休ませてもらうわね」
三木はわかったというように頷きながら、その場を去った。
翌日。
朝食を終えた私は出かける準備をしていた。
「あれ―?律佳ちゃん、お出掛けー?」
「そうよ」
「ワーイ!」
茶丸が尻尾をピンと立てた。
「ワーイって、あなた達も来るつもり?」
「ダメなの?」
「ダメじゃないけど…面白くもなんともないわよ?」
「面白いことばかりが人間観察じゃないよ」
「何かお役に立てるかもしれません」
セイくんとコタローまで言う。
無邪気に喜ぶ彼らを見て、仕方なく連れていくことにした。
途中で花屋に寄った。
店内には色とりどりの花があり、アレンジしてある物やブーケなど、華やかに生けられていた。
この花たちはどこに売られていくのだろう?ホテルやお店、結婚式やお祝い事、プロポーズにも使われるかも?そして私は・・・・。
どの花を買おうか・・・花はどれが好きだったのかしら?色は・・・?
迷った挙句、先日見た写真にあった向日葵の花を選んだ。
「律佳、感情で答えを出すんじゃない、よーく考えるんだよ。考えて一旦答えを出しても、その答えを出した理由、なぜそうなのか、それは本当に正しいのか、自分でよく考えるんだ」
私は信号が変わるのを待ちながら、祖父の言葉を思い出していた。
祖父の好きな花や好きな色は知らない。思い出すのは繰り返し言われたこの言葉だ。
「感情で答えを出すなって言ったくせに・・・」
思わず口に出して呟いた自分に気付く。
後部座席を見ると猫達はシートの上で寝ており2匹の間でコタローもスリープ状態である。
茶丸は前足で後ろ足を抱えるようにして、セイくんは意外にもヘソ天で仰向けに寝ている。
寝ている猫の姿は実に愛らしいが、コタローまで可愛く見える。
「彼らを見ると何て言うのかしらね?」
信号が変わり、私はアクセルを踏んだ。
郊外にある墓地。
「どこだったかしら?確か・・・」
「あそこじゃない?律佳ちゃん」
2匹にうながされてそれらしき場所を見つけたが、行くとそこには先客がいることに気付いた。
近づくと50代くらいの男性が「真崎家之墓」と書かれた石碑の前で、線香をあげ手を合わしている。墓の前には大きな百合の花束が供えてあった。
近い親戚も無いし・・・祖父の友人か?
男は私の姿に気が付き、立ち上がって頭を下げた。
私も軽く頭を下げて
「祖父とは・・・ご友人の方ですか?」
と尋ねる。
男は気まずそうにして一瞬黙り込み、顔を横にそむけて
「私は、私は・・・・・」
そう言うと男は
「申し訳ございません!許してください!」
と言って大きく頭を下げる。
「あの・・・」
私は何のことだかわからず、とにかく話を聞くことにした。
祖父の墓に買ってきた向日葵を供え、手を合わす。
その後、ポツリポツリと男が話し始めた。
「おじい様、真崎さんが亡くなった理由はもちろんご存じですよね」
「ええ・・・」
当時のことを思い出す。
その晩、不良少年らがオヤジ狩りと称しホームレスを暴行しようとした。それを見た祖父が止めようとして殴られ死亡、新聞にも載った事件である。
「あの頃、私は経営していた会社が倒産し、すべて失い身を崩してホームレスとなっていました。そんなある日、少年らの暴行に遭い、それを見た真崎さんが私をかばって・・・」
私は黙って聞いていた。
「私のせいで、私のせいで・・・」
私はしばらく黙って話を聞いていた。そして涙ぐむ男に言った。
「いえ、違います。『あなたの為』であったかもしれませんが、『あなたのせい』ではありません。それに・・・それに、それは祖父が決めたことです」
それは私がいつも自分の中で用意してある言葉だった。
しばらくの沈黙の後、男は続けた。
「あの後、私は助けられた命を無駄にしてはいけないとの思いで、何とか社会復帰することができました。今は、以前の友人の助けを借り、職を失った人の力になれるように人材派遣の会社を経営しています。もっと早くご挨拶するべきだったのですが・・・」
私は複雑な思いで、返す言葉を探し、
「それを聞いてきっと祖父も喜んでいるでしょう」
と儀礼的に答えた。
男が帰った後、私はまだしばらく祖父の墓の前にいた。
「でも、おじいちゃん・・・私は生きててほしかったよ」
ポツリと墓前で呟いた。
「ねえ、律佳ちゃん、律佳ちゃんのおじいちゃんってどんな人だったの?」
「そうねえ・・・」
私が茶丸に答えかけた時、突然、骨伝導通信でジョンの声が聞こえた。
「律佳、気になることが起こっている。今すぐ、今から言うところへ向かってくれ」
私は窓際のテーブルで、遅めの昼食をとっていた。向こうから、先に早々と食べ終えた三木が自販機から戻ってくる。彼は、私の前に座ると缶コーヒーのプルタブを持ち上げながら、前置きも無く話し始めた。
「この前預かった例の金属片、友人に見てもらったんだが……」
困ったなというように、言葉を切ってから三木は続ける。
「どうやら地球には存在しない合金だそうだ。」
「地球に存在しない?」
ギクリと私は箸を止めて、三木の顔を見た。
三木は頷き、資料のコピーを広げた。
「これ、合金の成分表。鉄、ニッケル、それから未知の成分が混じっている。それだけじゃない。この合金、熱や電流を通す効率が……地球の技術じゃ到底あり得ないレベルらしい。」
私は資料を覗き込んだ。資料には表や数字が書かれていた。それを見ながら私は、どんな反応をとるのが正解なのかと思いを巡らせた。
私はジョンの存在や別の一派である異星人など地球外生命が地球に訪れていることを知っているが、三木は何も知らない一般人である。その三木を相手にどういう反応をとるべきなのだろう?そして秘密を守るためには、どうやってごまかすべきだろう?三木にこれを見せたのは軽率だったか・・・
私が黙って考え込んでいると
「どうやら何らかデバイスのようだ。」
「デバイス?何の装置か、分かるの?」
「まだ分からない。ただ一つ確かなのは……こんな技術、地球じゃあり得ないってことだ。」
私は焦る気持ちを顔に出さないように努めた。
三木は、そんな私の様子に気付かずに言った。
「これについては俺からも、もう少し話がある。近いうちにまた話そう」
そう言って三木は立ち上がったが、ふとテーブルの上の私が置いた有給申請用紙に気付いて言った。
「……そうか、もうそんな時期か。」
「ええ。なので、ごめんなさい。明日は休ませてもらうわね」
三木はわかったというように頷きながら、その場を去った。
翌日。
朝食を終えた私は出かける準備をしていた。
「あれ―?律佳ちゃん、お出掛けー?」
「そうよ」
「ワーイ!」
茶丸が尻尾をピンと立てた。
「ワーイって、あなた達も来るつもり?」
「ダメなの?」
「ダメじゃないけど…面白くもなんともないわよ?」
「面白いことばかりが人間観察じゃないよ」
「何かお役に立てるかもしれません」
セイくんとコタローまで言う。
無邪気に喜ぶ彼らを見て、仕方なく連れていくことにした。
途中で花屋に寄った。
店内には色とりどりの花があり、アレンジしてある物やブーケなど、華やかに生けられていた。
この花たちはどこに売られていくのだろう?ホテルやお店、結婚式やお祝い事、プロポーズにも使われるかも?そして私は・・・・。
どの花を買おうか・・・花はどれが好きだったのかしら?色は・・・?
迷った挙句、先日見た写真にあった向日葵の花を選んだ。
「律佳、感情で答えを出すんじゃない、よーく考えるんだよ。考えて一旦答えを出しても、その答えを出した理由、なぜそうなのか、それは本当に正しいのか、自分でよく考えるんだ」
私は信号が変わるのを待ちながら、祖父の言葉を思い出していた。
祖父の好きな花や好きな色は知らない。思い出すのは繰り返し言われたこの言葉だ。
「感情で答えを出すなって言ったくせに・・・」
思わず口に出して呟いた自分に気付く。
後部座席を見ると猫達はシートの上で寝ており2匹の間でコタローもスリープ状態である。
茶丸は前足で後ろ足を抱えるようにして、セイくんは意外にもヘソ天で仰向けに寝ている。
寝ている猫の姿は実に愛らしいが、コタローまで可愛く見える。
「彼らを見ると何て言うのかしらね?」
信号が変わり、私はアクセルを踏んだ。
郊外にある墓地。
「どこだったかしら?確か・・・」
「あそこじゃない?律佳ちゃん」
2匹にうながされてそれらしき場所を見つけたが、行くとそこには先客がいることに気付いた。
近づくと50代くらいの男性が「真崎家之墓」と書かれた石碑の前で、線香をあげ手を合わしている。墓の前には大きな百合の花束が供えてあった。
近い親戚も無いし・・・祖父の友人か?
男は私の姿に気が付き、立ち上がって頭を下げた。
私も軽く頭を下げて
「祖父とは・・・ご友人の方ですか?」
と尋ねる。
男は気まずそうにして一瞬黙り込み、顔を横にそむけて
「私は、私は・・・・・」
そう言うと男は
「申し訳ございません!許してください!」
と言って大きく頭を下げる。
「あの・・・」
私は何のことだかわからず、とにかく話を聞くことにした。
祖父の墓に買ってきた向日葵を供え、手を合わす。
その後、ポツリポツリと男が話し始めた。
「おじい様、真崎さんが亡くなった理由はもちろんご存じですよね」
「ええ・・・」
当時のことを思い出す。
その晩、不良少年らがオヤジ狩りと称しホームレスを暴行しようとした。それを見た祖父が止めようとして殴られ死亡、新聞にも載った事件である。
「あの頃、私は経営していた会社が倒産し、すべて失い身を崩してホームレスとなっていました。そんなある日、少年らの暴行に遭い、それを見た真崎さんが私をかばって・・・」
私は黙って聞いていた。
「私のせいで、私のせいで・・・」
私はしばらく黙って話を聞いていた。そして涙ぐむ男に言った。
「いえ、違います。『あなたの為』であったかもしれませんが、『あなたのせい』ではありません。それに・・・それに、それは祖父が決めたことです」
それは私がいつも自分の中で用意してある言葉だった。
しばらくの沈黙の後、男は続けた。
「あの後、私は助けられた命を無駄にしてはいけないとの思いで、何とか社会復帰することができました。今は、以前の友人の助けを借り、職を失った人の力になれるように人材派遣の会社を経営しています。もっと早くご挨拶するべきだったのですが・・・」
私は複雑な思いで、返す言葉を探し、
「それを聞いてきっと祖父も喜んでいるでしょう」
と儀礼的に答えた。
男が帰った後、私はまだしばらく祖父の墓の前にいた。
「でも、おじいちゃん・・・私は生きててほしかったよ」
ポツリと墓前で呟いた。
「ねえ、律佳ちゃん、律佳ちゃんのおじいちゃんってどんな人だったの?」
「そうねえ・・・」
私が茶丸に答えかけた時、突然、骨伝導通信でジョンの声が聞こえた。
「律佳、気になることが起こっている。今すぐ、今から言うところへ向かってくれ」
4
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる