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1章
ep9 代替制度~修~
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12月にもなると男同士でも「恋」の話題が出てきた。
クリスマスを意識しての事だろう。いつもの優紀含めての男グループ4人で盛り上がっていた。
「なぁ、優紀は誰をデートに誘うんだよ。」
聞いてきたのは信之だ。
「秘密。」
由美をデートに誘う事を決めている修はそう答える。
このメンバーなら言っても良いかなと思える程に信頼関係は築けてきたが、この年頃の子達は噂を広めやすい。念のため、警戒しておく事にした。
「なんだよ、秘密って。んー、じゃぁ俺は言っちゃうんだけどさ、理沙ちゃん誘いたいんだよねぇ。」
中々に意外な名前が出た。
確かに、優紀が由美達の女子グループと話すようになってからは、信之も一緒にいる事はあったが、どちらかというと信之は社交的で他のクラスの女子とも積極的に話しているイメージだったので気づかなかった。
「それでさ、優紀も理沙ちゃんの事、好きなんじゃねぇのかなぁと思ってさ。」
「ぇ?」と修は戸惑った。
「そんな事はないけど、何でそう思うの?」
純粋な疑問だった。今まで理沙にアプローチするような指示を優紀に出した事もないはずだ。
「何でって言ってもなぁ、よくあの女子グループで話してるじゃん?理沙ちゃんが一番優紀に話してる感じあるし、春乃ちゃんは何か年上の彼氏がいるとかいないとか噂聞いたしなぁ。」
傍から見ればそう見えるのか、春乃に彼氏がいるかもという話も初耳だ。
いつの間にそんなに仲良くなっていたんだと驚く修。
由美の名前が出ていないがあえて聞いて探られるのも面倒なので、否定しとく。
「大丈夫だよ、宇野さんじゃない。」
「そっかぁ、良かった。優紀と恋のライバルってのも熱い展開だけど、やっぱ仲良くしときたいしな。」
信之も大概良い奴だなと認め直す修。少しだけ理沙を手放した感じがした。好きなのは由美のはずなのに複雑な感情が湧き胸が痛む。
「まぁでも信之、どうやって誘うんだよー。」
健人と輪が信之に茶々を入れ出した所から話題は信之と理沙のデート作戦になっていった。
まぁ、ここでカップルができれば2年目の課題が実質クリアみたいなものだしな、応援するのも悪くない。修も話に入りデートプランに耳を傾ける。
放課後、この日は珍しく由美一人が教室に残っている。女子のグループ行動は本当に徹底しており、由美が一人になるタイミングなどほぼ無かった。
今まで二人きりになるシチュエーションがなかった修は声をかけようと思うが、目の前に輪と信之が立ち塞がる。
「優紀ー、土曜日、俺んちでゲームやらねー?」
ここで雑談タイムが始まったら由美と二人で話すチャンスが無くなってしまうと焦った修は一か八か賭けに出る。
「わかった、またメッセージ頂戴。ちょっと俺トイレ行ってくるから先帰ってて。」
すんなり会話を終わらせてから、トイレに向かうように優紀に指示をする。
話相手がその場からいなくなったらあの二人も大人しく帰るしかないだろう。問題は由美がまだ残っているかだ。
3分程待ってから教室に戻ってみるとまだ由美がいた。
ようやく二人きりになれた。チャンスだ、修は優紀に由美の前の椅子に座って話かけるよう指示をする。
「園田さん。」
「あ、有田君、良かったぁ、戻ってきてくれて。」
「どうしたの?何か待ってた?」
「うん、言っていいのかわからないけど相談したい事があって。」
「何?」
「最近、大槻君が理沙の事好きなんじゃないかなぁと思って。」
「……。」
「私の勘違いかもしれないけどね、大槻君、悪い人じゃないし、面白いから良いとは思うんだけど。」
「うん。」
「理沙が他の人を好きなんじゃないかなと思ってさ。」
「…………。」
「あ、ごめんね。こんな相談。」
「……。うん、いいよ、大丈夫。」
「宇野さんと信之ならいいカップルになれると思うよ。応援しようよ。」
「ぇ、そうかな、そうなのかな、うん。ごめんね、理沙には幸せになってもらいたくて、大事な友達だから。」
「大丈夫だよ、信之なら。」
その後、由美は優紀に「ありがとう。」と言って教室を出て行った。
修は嘘をついた。理沙が好きなのは優紀の事だろう、おそらく由美もその事に気付いている。
だからこそ、優紀に相談を持ち掛けて探りをいれたはずだ。
本当はこんな話ではなくデートに誘いたかったなと思いながら、修は一度モニターから目を離して天を仰ぐ。
クリスマスを意識しての事だろう。いつもの優紀含めての男グループ4人で盛り上がっていた。
「なぁ、優紀は誰をデートに誘うんだよ。」
聞いてきたのは信之だ。
「秘密。」
由美をデートに誘う事を決めている修はそう答える。
このメンバーなら言っても良いかなと思える程に信頼関係は築けてきたが、この年頃の子達は噂を広めやすい。念のため、警戒しておく事にした。
「なんだよ、秘密って。んー、じゃぁ俺は言っちゃうんだけどさ、理沙ちゃん誘いたいんだよねぇ。」
中々に意外な名前が出た。
確かに、優紀が由美達の女子グループと話すようになってからは、信之も一緒にいる事はあったが、どちらかというと信之は社交的で他のクラスの女子とも積極的に話しているイメージだったので気づかなかった。
「それでさ、優紀も理沙ちゃんの事、好きなんじゃねぇのかなぁと思ってさ。」
「ぇ?」と修は戸惑った。
「そんな事はないけど、何でそう思うの?」
純粋な疑問だった。今まで理沙にアプローチするような指示を優紀に出した事もないはずだ。
「何でって言ってもなぁ、よくあの女子グループで話してるじゃん?理沙ちゃんが一番優紀に話してる感じあるし、春乃ちゃんは何か年上の彼氏がいるとかいないとか噂聞いたしなぁ。」
傍から見ればそう見えるのか、春乃に彼氏がいるかもという話も初耳だ。
いつの間にそんなに仲良くなっていたんだと驚く修。
由美の名前が出ていないがあえて聞いて探られるのも面倒なので、否定しとく。
「大丈夫だよ、宇野さんじゃない。」
「そっかぁ、良かった。優紀と恋のライバルってのも熱い展開だけど、やっぱ仲良くしときたいしな。」
信之も大概良い奴だなと認め直す修。少しだけ理沙を手放した感じがした。好きなのは由美のはずなのに複雑な感情が湧き胸が痛む。
「まぁでも信之、どうやって誘うんだよー。」
健人と輪が信之に茶々を入れ出した所から話題は信之と理沙のデート作戦になっていった。
まぁ、ここでカップルができれば2年目の課題が実質クリアみたいなものだしな、応援するのも悪くない。修も話に入りデートプランに耳を傾ける。
放課後、この日は珍しく由美一人が教室に残っている。女子のグループ行動は本当に徹底しており、由美が一人になるタイミングなどほぼ無かった。
今まで二人きりになるシチュエーションがなかった修は声をかけようと思うが、目の前に輪と信之が立ち塞がる。
「優紀ー、土曜日、俺んちでゲームやらねー?」
ここで雑談タイムが始まったら由美と二人で話すチャンスが無くなってしまうと焦った修は一か八か賭けに出る。
「わかった、またメッセージ頂戴。ちょっと俺トイレ行ってくるから先帰ってて。」
すんなり会話を終わらせてから、トイレに向かうように優紀に指示をする。
話相手がその場からいなくなったらあの二人も大人しく帰るしかないだろう。問題は由美がまだ残っているかだ。
3分程待ってから教室に戻ってみるとまだ由美がいた。
ようやく二人きりになれた。チャンスだ、修は優紀に由美の前の椅子に座って話かけるよう指示をする。
「園田さん。」
「あ、有田君、良かったぁ、戻ってきてくれて。」
「どうしたの?何か待ってた?」
「うん、言っていいのかわからないけど相談したい事があって。」
「何?」
「最近、大槻君が理沙の事好きなんじゃないかなぁと思って。」
「……。」
「私の勘違いかもしれないけどね、大槻君、悪い人じゃないし、面白いから良いとは思うんだけど。」
「うん。」
「理沙が他の人を好きなんじゃないかなと思ってさ。」
「…………。」
「あ、ごめんね。こんな相談。」
「……。うん、いいよ、大丈夫。」
「宇野さんと信之ならいいカップルになれると思うよ。応援しようよ。」
「ぇ、そうかな、そうなのかな、うん。ごめんね、理沙には幸せになってもらいたくて、大事な友達だから。」
「大丈夫だよ、信之なら。」
その後、由美は優紀に「ありがとう。」と言って教室を出て行った。
修は嘘をついた。理沙が好きなのは優紀の事だろう、おそらく由美もその事に気付いている。
だからこそ、優紀に相談を持ち掛けて探りをいれたはずだ。
本当はこんな話ではなくデートに誘いたかったなと思いながら、修は一度モニターから目を離して天を仰ぐ。
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