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1章
ep15 代替制度~理沙と由美~
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12月20日、理沙は由美の家に遊びにきていた。
「で、どうなの?その後、有田君とは?」
勉強机の椅子に座る理沙はベッドに座っている由美に話しかける。
「ぇ、うん。あれから連絡はないかな。正直メッセージだけでもくれればいいんだけどね。」
そう言いながら携帯を手に持つ由美は少し不安げな表情をしている。
「それで、理沙はどうなの?」
「どうって何よ?」
理沙はとぼけた表情で返すがばれてるのだろう、直ぐに続きを話す。
「まぁ、大槻君からお誘いはあったわよ。」
「ぇー、良かったじゃない。」
そう言いながら由美は手をパチパチと鳴らす。
けれど、嬉しそうな表情をしていない理沙を見て、拍手は違うなとわかってしまう。
「でもね、その日は予定があるって言って断ったんだ。」
辛そうにしている友達の顔がある。
「その日、本当に予定があるの?」
由美が聞くと理沙は首を申し訳なさそうに振った。
「ない。」
「大槻君はね、良い人だとは思うよ。けど、好きかと言われるとそれは違うなぁと思ってさ、二人きりで会うのは断っちゃった。」
「ふーん。」
「…………。」
二人の間にぴり付いた沈黙が流れる。
お互いこの話をしたら仲が壊れるからとわかっているからだろう。話し出したのは由美からだ。
「じゃぁ、理沙が好きな人は誰なの?」
誤魔化さずに聞いてくれる友達に理沙は申し訳ない気持ちはあるが、
「有田君。」
と、はっきり言った。
由美は「ふぅ~~。」と息を吐くと溜まってた事を言う。
「やっぱりね、そうじゃないかと思ってたよ。」
意外な返答に理沙は「ぇ?」と言って次の言葉をさがしだす。
「なんか皆でいる時とか理沙、有田君の事ばっか見てるんだもん。バレバレだよー。」
由美は枕を手に取ってから抱き寄せて落ち着こうとしている。
「ごめんね、有田君が好きなのは由美なのに。それに由美は私の友達なのに。私、有田君の事が…。」
目に涙を溜めながらも頑張って話す友達を見て由美は、
「大丈夫、そんだけ有田君が素敵な人って事なんじゃないの?」
「というか、理沙は有田くんのどんなとこが好きなの?」
恋敵というよりはまだ友達として話てくれる由美に安心感を感じる理沙。
「うん、有田君ってさ、みんなでいる時に由美によく話しかけてるじゃん?それでね……。」
理沙は言葉に詰まる。
「言って。」
何を言われても構わないという表情で覚悟を決めた由美に理沙は正直に言った。
「由美って中学の頃からちょっとからかわれている時とかあったじゃん。」
「うん。」
辛い事を思い出したのだろう、少し凹んだ表情を見せる。
「それでもね、有田君は由美と仲良く接しようとしてるの。最初はね、それが由美の友達として嬉しかったの。」
「けれど、いつしか、この人は分け隔てなく人に優しく出来る人なんだなって思ってさ。」
「うん。」
由美は返事をして話を聞く。
「あと本当申し訳ないんだけど、実は5月頃にね、二人で相合傘して帰ったんだ。」
流石に予想していなかった話に由美は口を尖らせた。
「あ、でも何もしてないよ、本当逃げるように帰られちゃったし。」
「それでね、聞いてよ。その時、有田君何て言って帰ったと思う?俺ジムに行かないといけないから今日はこの辺で。って言ったのよ。」
これには由美も頬を緩ませる。
「私と二人っきりでいれたのに、筋トレ優先されたのは流石にショックだったなぁ。」
二人で天上を見て優紀の筋トレしてる姿を想像して笑う。
「ただね、その時はショックだったんだけど、気づいた?最近、有田君の体つき良くなってる事。5月の時と比べると全然違うんだよね。」
「そういう風に決めた事を継続してやり続けれる姿に私は落ちちゃったのかも。」
全て洗いざらい話した理沙は椅子の背もたれにぐだーとしながら由美を見つめる。
そして、見つめられた由美は少し考えてから話し出す。
「さっきも言ったけど理沙がそう言う気持ちになってるのは何となくわかってた。」
「私も有田君のそういう所は素敵だと思うし、話しかけてくれるのも嬉しかったから、クリスマスイブのお誘いを受けたの。」
理沙は友達としてしっかりと話しを聞こうと強く頷く。
「それでね、気持ちが傾いてる事は傾いてるんだけど、前からどうしても気になってる事があるの。」
思い当たるふしがなくて理沙は表情で「何?」と問い返す。
「有田君って言葉は優しいんだけど、表情が合ってないような、違和感があるんだ。」
「だからね、正直、理沙が有田君の事好きって話を聞いて複雑な気持ちがあるの。」
「有田君が好きなのって本当に私なのかな?デートの前にそれを確認しておきたいの。」
奇妙な話だった、理沙から見てたら由美と有田は仲良さそうにしていたのだがそんな事を由美が思っているとは、横からでは気づかなかったが当の本人は違和感を覚えるのだろう。
「ねぇ、理沙。22日なんだけど、有田君と二人きりで話したいから少しだけ協力して。」
「で、どうなの?その後、有田君とは?」
勉強机の椅子に座る理沙はベッドに座っている由美に話しかける。
「ぇ、うん。あれから連絡はないかな。正直メッセージだけでもくれればいいんだけどね。」
そう言いながら携帯を手に持つ由美は少し不安げな表情をしている。
「それで、理沙はどうなの?」
「どうって何よ?」
理沙はとぼけた表情で返すがばれてるのだろう、直ぐに続きを話す。
「まぁ、大槻君からお誘いはあったわよ。」
「ぇー、良かったじゃない。」
そう言いながら由美は手をパチパチと鳴らす。
けれど、嬉しそうな表情をしていない理沙を見て、拍手は違うなとわかってしまう。
「でもね、その日は予定があるって言って断ったんだ。」
辛そうにしている友達の顔がある。
「その日、本当に予定があるの?」
由美が聞くと理沙は首を申し訳なさそうに振った。
「ない。」
「大槻君はね、良い人だとは思うよ。けど、好きかと言われるとそれは違うなぁと思ってさ、二人きりで会うのは断っちゃった。」
「ふーん。」
「…………。」
二人の間にぴり付いた沈黙が流れる。
お互いこの話をしたら仲が壊れるからとわかっているからだろう。話し出したのは由美からだ。
「じゃぁ、理沙が好きな人は誰なの?」
誤魔化さずに聞いてくれる友達に理沙は申し訳ない気持ちはあるが、
「有田君。」
と、はっきり言った。
由美は「ふぅ~~。」と息を吐くと溜まってた事を言う。
「やっぱりね、そうじゃないかと思ってたよ。」
意外な返答に理沙は「ぇ?」と言って次の言葉をさがしだす。
「なんか皆でいる時とか理沙、有田君の事ばっか見てるんだもん。バレバレだよー。」
由美は枕を手に取ってから抱き寄せて落ち着こうとしている。
「ごめんね、有田君が好きなのは由美なのに。それに由美は私の友達なのに。私、有田君の事が…。」
目に涙を溜めながらも頑張って話す友達を見て由美は、
「大丈夫、そんだけ有田君が素敵な人って事なんじゃないの?」
「というか、理沙は有田くんのどんなとこが好きなの?」
恋敵というよりはまだ友達として話てくれる由美に安心感を感じる理沙。
「うん、有田君ってさ、みんなでいる時に由美によく話しかけてるじゃん?それでね……。」
理沙は言葉に詰まる。
「言って。」
何を言われても構わないという表情で覚悟を決めた由美に理沙は正直に言った。
「由美って中学の頃からちょっとからかわれている時とかあったじゃん。」
「うん。」
辛い事を思い出したのだろう、少し凹んだ表情を見せる。
「それでもね、有田君は由美と仲良く接しようとしてるの。最初はね、それが由美の友達として嬉しかったの。」
「けれど、いつしか、この人は分け隔てなく人に優しく出来る人なんだなって思ってさ。」
「うん。」
由美は返事をして話を聞く。
「あと本当申し訳ないんだけど、実は5月頃にね、二人で相合傘して帰ったんだ。」
流石に予想していなかった話に由美は口を尖らせた。
「あ、でも何もしてないよ、本当逃げるように帰られちゃったし。」
「それでね、聞いてよ。その時、有田君何て言って帰ったと思う?俺ジムに行かないといけないから今日はこの辺で。って言ったのよ。」
これには由美も頬を緩ませる。
「私と二人っきりでいれたのに、筋トレ優先されたのは流石にショックだったなぁ。」
二人で天上を見て優紀の筋トレしてる姿を想像して笑う。
「ただね、その時はショックだったんだけど、気づいた?最近、有田君の体つき良くなってる事。5月の時と比べると全然違うんだよね。」
「そういう風に決めた事を継続してやり続けれる姿に私は落ちちゃったのかも。」
全て洗いざらい話した理沙は椅子の背もたれにぐだーとしながら由美を見つめる。
そして、見つめられた由美は少し考えてから話し出す。
「さっきも言ったけど理沙がそう言う気持ちになってるのは何となくわかってた。」
「私も有田君のそういう所は素敵だと思うし、話しかけてくれるのも嬉しかったから、クリスマスイブのお誘いを受けたの。」
理沙は友達としてしっかりと話しを聞こうと強く頷く。
「それでね、気持ちが傾いてる事は傾いてるんだけど、前からどうしても気になってる事があるの。」
思い当たるふしがなくて理沙は表情で「何?」と問い返す。
「有田君って言葉は優しいんだけど、表情が合ってないような、違和感があるんだ。」
「だからね、正直、理沙が有田君の事好きって話を聞いて複雑な気持ちがあるの。」
「有田君が好きなのって本当に私なのかな?デートの前にそれを確認しておきたいの。」
奇妙な話だった、理沙から見てたら由美と有田は仲良さそうにしていたのだがそんな事を由美が思っているとは、横からでは気づかなかったが当の本人は違和感を覚えるのだろう。
「ねぇ、理沙。22日なんだけど、有田君と二人きりで話したいから少しだけ協力して。」
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