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見合い
しおりを挟むー・・・すいません・・・
ー僕は、あなたが・・・
どことなく聞こえる男の声で浮上する意識の中で、男の最後の言葉を聞いた。
ー・・・・貴女が欲しい・・・・
「レイー、起きてるかい?」
銀髪の隻眼の少女が、もぞもぞと起き上がり、少女とは思えない豪快な欠伸をする。
そして扉は無造作に開けられ、神父でもあり、父の姿を眠そうに見据える。
「あんだよ?」
「レイ、これを着なさい」
どこから出したか分からないが、真っ白なワンピースを取り出した。
レイは、唖然とする。
今まで女らしいものなど着たことがないのだから、いきなり出されたワンピースを凝視する。
「何企んでやがる?」
ベッドから起き上がり、壁へ壁へと後ずさりする。
逃がすまいとする父は黒髪で長い髪を後ろに結っている。
一見、娘にプレゼントを渡す父親ではあるが、レイにとって恐怖でしかない。
「うーん、困ったなぁ。仕方ない!!」
パチン
父が指を鳴らすと、待ってましたとばかりに、金髪の女性が現れた。
その表情はにこやかで、素敵な女性をイメージするだろうが、レイにとっては悪い予感でしかない。
「母さん頼んだ!」
「うふふふ」
「お袋は反則だぁぁぁぁ!!!」
五分後
母と呼ばれた女性は満足そうに部屋から出てきた。
「終わったわよ」
「お疲れさん。どれどれ?」
父が部屋を覗くと、部屋は猛獣が暴れたように散らかっており、とても二十歳の娘が暴れたとは思えなかった。
隅っこに倒れるレイは、息を切らせて、呼吸している。
息を整え、今まで暴れていたとは思えないくらい大声を出した。
「なんで、俺がこんな格好しなきゃいけねーんだよ!!」
「え?これから、見合いだよ?」
「は?」
「いやねぇ、僕たちも思ったんだよねぇ。女とも思えない言葉遣い、心配り、気遣いがないし、とても嫁には出来ないなぁって言ったんだけどね?相手が・・・・」
ーそこが素敵なんですよ
「ってね?どこで捕まえたんだい?結構、若い男の子だったよ?どうしたんだい?」
ある意味、女性ではないと言われてショックを受けているわけではないが、いざ言われると何かが刺さるようなものだとレイは思った。
「すいませーん。ラックです」
家の扉をノックして男の声が聞こえた。
父と母は、笑顔でレイを玄関まで引っ張りながら、返事を返していた。
「はいはい、今行くよー」
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