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三章
意外に不器用
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ラックは朝日と共に目覚めた。
乱雑に寝る兄を踏まぬように部屋を出ると、少し酔っている様子のレンと遭遇した。
「おっす、おはよーさん」
「お義兄さん酔ってます?」
「あー、少し眠れなくてなー、タオさんと酒飲んでた・・・、えっとラック君は料理は得意か?」
「はぁ、人並みには出来ると思いますが?」
それを聞いたレンは部屋に入り際に手を振った。
「皆の朝飯よろしくー、材料は適当に使ってくれー」
「え?」
そしてパタンと扉が閉ざされた、ラックは呆然としたが義兄の頼みならばと意気込んで台所に向かった。
しばらくしてユキルとシザーメが目覚めたらしく、起きてきたときには遅かった。
台所から黒い煙が出てきた・・・。
二人は頭痛がしてきたとばかりに台所に見に行くと、慌てふためくラックの姿。
鍋は焦げてフライパンは目玉焼きでも作ろうとしたのだろう、火が上がっていた。
二人は慌てることなく、テキパキとフライパン、鍋を水につけて処理をし、ラックを正座させた。
「で?」
「お義兄さんに頼まれ・・・」
「不器用なお前がか?」
少しでも良い印象が欲しかったのか、ラックなりに頑張ったとは思うが、火事になっては意味がない。
そこのところを判ってほしい。
「おやおや、焦げ臭いですね?」
「タオさん・・・」
この惨状を見ても動じないタオにラックは泣きそうな顔ををしながら目を向ける。
まぁ可哀そうには思えてきたが、得意な事だけこなせとは言わないが、出来ないものは出来ないと断れば良いのにと思いながら、そういえばレノンも苦手だったなぁとクスクス笑う。
「あぁ、レンが眠ってしまったのですね。では俺が作りましょう」
「で・・出来るんですか?」
「まぁ得意な方ではないが、食べれるものだよ」
そして後ろから三人は眺めながらタオの手つきを見ていた。
テキパキと動き回り、ほんの数十分で朝食が出来上がり、机に並べられると三人は驚いたのは当然だった。
さっきまで焦げていた鍋や、フライパンを使いながら、何故にラックと違うのかと思う。
「さて、いただきましょうか」
「あ、レイさん起きてませんよ?」
「レンがさっき寝たばかりだしね、俺が行ってこよう」
ユキルとシザーメは二人してラックの手を上げた。
「え?」
「ラックに行かせましょーよ」
声が被った。
タオはキョトンとしていたが、クスクスと笑い始めて
「楽しそうですね、いかにレンを起こさずレイを起こすか」
「えぇ!!?」
「レイは熟睡型だったみたいですからね、簡単には起きませんよ」
リビングから押し出されるようにしてラックは廊下に追い出されてしまった。
ゴクリと緊張感からか頭が痛くなってくる、確かにレイには惚れているが寝床・・ましてや寝ているところを見てしまっては、義兄が居るとはいえ、何かしたくなるのが男の本能だろうか?
「がんばってー」
「きゃーラック素敵ー」
「兄さんたちは黙ってて!」
そうしてレンの部屋をゆっくりと扉を開けると、床にはレンがあれからすぐに倒れて熟睡してしまったのか、いびきをかいて眠っている。
ベッドを見ると、レイも同じように布団を足で蹴飛ばし、タンクトップだったためか肌が露わになっている。
「・・・・」
そーっとレノを踏まないようにベッドに近寄ると、足を掴まれた。
ギョッとしたが、レンが起きたわけではない、恐らく寝ぼけているのだろうか?
それをゆっくり離し、ベッドで眠るレイに声を掛ける。
「レイさん、朝ですよ。朝食も出来てます」
「うー・・・」
「レイさん?起きないとキスしますよ?」
「んー・・・」
声かけしても起きないレイに、ラックは我慢できずに唇を重ねてしまった。
眠っているレイの口は簡単に開き、ラックの舌とレイの舌が絡み合うのには簡単すぎた。
そこでレイは覚醒した。
「んー!!?」
「おはようございます」
反応があったので、ラックは満足そうに唇を離しニコニコと笑っていた。
レイは快感もあったが、それ以上に気持ちよくなって目覚めた自分に腹が立ったので、ラックを一発殴っておいた。
乱雑に寝る兄を踏まぬように部屋を出ると、少し酔っている様子のレンと遭遇した。
「おっす、おはよーさん」
「お義兄さん酔ってます?」
「あー、少し眠れなくてなー、タオさんと酒飲んでた・・・、えっとラック君は料理は得意か?」
「はぁ、人並みには出来ると思いますが?」
それを聞いたレンは部屋に入り際に手を振った。
「皆の朝飯よろしくー、材料は適当に使ってくれー」
「え?」
そしてパタンと扉が閉ざされた、ラックは呆然としたが義兄の頼みならばと意気込んで台所に向かった。
しばらくしてユキルとシザーメが目覚めたらしく、起きてきたときには遅かった。
台所から黒い煙が出てきた・・・。
二人は頭痛がしてきたとばかりに台所に見に行くと、慌てふためくラックの姿。
鍋は焦げてフライパンは目玉焼きでも作ろうとしたのだろう、火が上がっていた。
二人は慌てることなく、テキパキとフライパン、鍋を水につけて処理をし、ラックを正座させた。
「で?」
「お義兄さんに頼まれ・・・」
「不器用なお前がか?」
少しでも良い印象が欲しかったのか、ラックなりに頑張ったとは思うが、火事になっては意味がない。
そこのところを判ってほしい。
「おやおや、焦げ臭いですね?」
「タオさん・・・」
この惨状を見ても動じないタオにラックは泣きそうな顔ををしながら目を向ける。
まぁ可哀そうには思えてきたが、得意な事だけこなせとは言わないが、出来ないものは出来ないと断れば良いのにと思いながら、そういえばレノンも苦手だったなぁとクスクス笑う。
「あぁ、レンが眠ってしまったのですね。では俺が作りましょう」
「で・・出来るんですか?」
「まぁ得意な方ではないが、食べれるものだよ」
そして後ろから三人は眺めながらタオの手つきを見ていた。
テキパキと動き回り、ほんの数十分で朝食が出来上がり、机に並べられると三人は驚いたのは当然だった。
さっきまで焦げていた鍋や、フライパンを使いながら、何故にラックと違うのかと思う。
「さて、いただきましょうか」
「あ、レイさん起きてませんよ?」
「レンがさっき寝たばかりだしね、俺が行ってこよう」
ユキルとシザーメは二人してラックの手を上げた。
「え?」
「ラックに行かせましょーよ」
声が被った。
タオはキョトンとしていたが、クスクスと笑い始めて
「楽しそうですね、いかにレンを起こさずレイを起こすか」
「えぇ!!?」
「レイは熟睡型だったみたいですからね、簡単には起きませんよ」
リビングから押し出されるようにしてラックは廊下に追い出されてしまった。
ゴクリと緊張感からか頭が痛くなってくる、確かにレイには惚れているが寝床・・ましてや寝ているところを見てしまっては、義兄が居るとはいえ、何かしたくなるのが男の本能だろうか?
「がんばってー」
「きゃーラック素敵ー」
「兄さんたちは黙ってて!」
そうしてレンの部屋をゆっくりと扉を開けると、床にはレンがあれからすぐに倒れて熟睡してしまったのか、いびきをかいて眠っている。
ベッドを見ると、レイも同じように布団を足で蹴飛ばし、タンクトップだったためか肌が露わになっている。
「・・・・」
そーっとレノを踏まないようにベッドに近寄ると、足を掴まれた。
ギョッとしたが、レンが起きたわけではない、恐らく寝ぼけているのだろうか?
それをゆっくり離し、ベッドで眠るレイに声を掛ける。
「レイさん、朝ですよ。朝食も出来てます」
「うー・・・」
「レイさん?起きないとキスしますよ?」
「んー・・・」
声かけしても起きないレイに、ラックは我慢できずに唇を重ねてしまった。
眠っているレイの口は簡単に開き、ラックの舌とレイの舌が絡み合うのには簡単すぎた。
そこでレイは覚醒した。
「んー!!?」
「おはようございます」
反応があったので、ラックは満足そうに唇を離しニコニコと笑っていた。
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