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第一部 ニ章 異世界キャンパー編
山奥の廃墟にて…
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皆がひとしきり食べ終えた頃、スマホを見ると時刻は13時を回っていた。
まだまだ行動できる余地が残されている一方、未開の土地に足を踏み入れているという事を忘れてはいけない。
「なるべく早い段階で今日のキャンプ地を決めたい。そろそろ出発しようか」
「はー、ここは絶景じゃのに…勿体ないのう」
気持ちは分かる。
だけど、岩場は足元が不安定なので野営地には向いておらず、夜中にトイレに出た際は転落してしまう恐れもある。
渋る初音をどうにか説得して移動を促す。
そこから少し歩いた先は岩場のエリアを抜け、川が爆音を響かせて流れる急流が続いた。
日本の河川は川幅が狭くて流れが急だとよく言われるが、正確には上流へ近づくにつれ、目まぐるしい変化をしているのだ。
「ほんに不思議じゃのう。
ついぞさっきまで激流と思うたら、もう穏やかになってしもうた。まるで生き物のようじゃ」
「ああ、しかもちょっと雨が降っただけで様変わりするんだ。4月から5月は山の雪解け水が川に流れ込む影響で、年間を通して一番水量が多いんだよ」
昔、夏場に挑戦した川下りが楽しくて、翌年の5月に同じ川を下った事があるのだが、全く違う様相に驚いたのを思い出す。
夏は渇水で船底を擦る程だったのに、あの時はまるで川が洗濯機みたいに渦を巻いていた。
やっとの思いで目的地に着いた頃には、何度も転覆してヘロヘロだったなぁ。
「よく無事じゃったのう。
お主は見た目に似合わず泳ぎが達者なんじゃの」
「見た目は余計だろ。
それに、俺はそこまで水泳が得意って訳じゃないよ。命拾いしたのはライフジャケットのお陰さ」
川だけでなく水場で活動する際には必須のアイテム、ライフジャケット。
これさえ着ておけば絶対に助かるとは保証しないが、少なくとも死体は見つけてもらえるだろう。
神奈備の杜は川の流れに沿って道らしき物が続いており、足を踏み外して転落しない限りは大丈夫だ。
「それにしても…だ。
ここは昼間でも薄暗いな。
なんだか誰かに見られてるみたいだよ」
異世界に来てから度々感じている感覚。
注察妄想や対人恐怖症に近いのか?
最近になって視線が増えた気がするのだが、疲れているのかもしれん……。
「お主がそんなタマか。
きっと女媧様が近くに御座すに違いない。
あまり気にするな」
「それこそ大問題じゃねぇか。
めっちゃ気にするわ!」
辺りを見渡すと一面が鬱蒼と生い茂る緑に覆われ、視界が殆ど利かない状況。
これではいつ不意討ちに遭遇するか分からず、背中に嫌な気配を感じつつも足を進めるしかなく、無駄に神経を磨り減らさなければならない。
ただでさえ道幅が狭く、崩落している岩場や足場も不安定だというのに…。
「コレきっっっつ!
少し早いけど今日の野営地を探した方が良いな」
焦って行動すれば取り返しのつかないミスに繋がりかねない。
杜は御禁制の場所と呼ばれるに相応しく、複雑で険しい上に、一時間も歩かない内に地形が嘘みたいに変化してしまう。
傾斜がそこまで厳しくないのは幸いだったが、ここから先はどうなっているのか予想もつかない。
いつどこで野営するべきなのか。
正直、俺は迷い始めていた。
選択をミスると本当に遭難しかねない状況だ。
すると、先行していたギンレイの声が木々の奥から届き、何かを知らせているかのようだった。
「ギンレイ? 何かあったのかもしれん!」
もしや、また猪が出たのかもしれない。
言い知れぬ不安に駆られた俺は走りだし、初音も後に続く。
森を抜けた先は視界が大きく開け、目映い午後の光が俺達を包み込む。
「ギン…! ……ここは…誰か居るのか…?」
目の前には随分と前に放棄された荒れ果てた小屋があり、不気味な雰囲気を醸していた。
「なぁ、ここが修験者の住居なのか?」
あまりにもイメージと駆け離れた光景。
思わず振り返って質問を投げ掛けるが、答えは誰にも分からない。
簡素な寺や神社を想像していただけに、そのギャップに戸惑ってしまう。
「どう……じゃろうか…。少なくとも今は誰も――あ、待たぬかギンレイ!」
二の足を踏む俺達を尻目に、ギンレイは何の躊躇もなくボロボロの小屋へと入ってしまった。
こうなっては仕方ない。
無言で視線を交わした俺達は覚悟を決め、ゆっくりと入口だった所から中へお邪魔する。
「あー……すいませーん……。
誰か…居ないっすか?
居るワケない…よね?」
まるで泥棒みたいな居心地の悪い気分で入ると、あっちこち穴が空いてはいるものの内部は意外としっかりしているようで、少なくとも住居として最低限の条件である壁や天井は存在していた。
もちろん、事前にかなりハードルを下げておいたので、拳大の穴や裂け目はスルー対象だ。
「……ふむ、やはり無人の廃墟か。
ん、これは……なんじゃ?」
ギリギリ形を保っていた茶碗にあった物、それは二個のサイコロだった。
他にも空っぽの酒瓶が多数……。
錆びた刃物に異世界の――いや、昔の和同開珎?
初音に聞くと、かなり昔の貨幣らしい。
「やっぱ目的の住居とは別なんじゃないか?
だい~ぶ荒れた生活をしてたっぽいぞ」
「かもしれんな。しかしのう、時代をまたいで複数の者が利用していた可能性もある」
確かに小屋の奥には積み上がった薪と木炭があり、過去には炭焼き小屋として利用する者が居たのかもしれない。
少しずつ廃墟の謎が解明されていくのに、先に入っていった愛犬の姿が見えないのだが…。
ギンレイは一体どこへ行ったんだ?
「しょうがない奴だな。どっちにしろ必要になるんだから、今の内に買っとくか」
薄暗い小屋を照らす為、Awazonで購入したのは中型のLEDランタンと小型ヘッドライト。
比較的小さいからと侮るなかれ、ランタンは驚きの300ルーメンを誇る防水性電池式で、ヘッドライトの方も電池一本で12時間を照らす人気モデルだ。
「ふぉぉおお! 昼間のように明るい!
なんじゃ、こんな物があるなら早う出せ」
至極もっともな意見だが、こちらにも懐事情というモノがあるのだよ。
ランタン片手に小屋を見回すと、奥まった所で小さな尻尾が揺れている。
何かを一心不乱に引きずり出そうとしているのか、後ろ足を踏ん張って必死の様子。
よく分からないけれど、頑張ってる姿が堪らなく可愛かったので抱き上げると…。
「あ、あしな……それ……!」
「……ほ…ね? 人のッ――頭蓋骨!?」
足元に転がった白い物体。
それを見た瞬間、緩やかな時間は過去へと過ぎ去り、全身余さず鳥肌が立つ!
何故こんな場所で人が……。
予想すらしていなかった事態に動揺した俺は、あろう事か――思いっきり頭蓋骨を蹴り飛ばしてしまった!
まだまだ行動できる余地が残されている一方、未開の土地に足を踏み入れているという事を忘れてはいけない。
「なるべく早い段階で今日のキャンプ地を決めたい。そろそろ出発しようか」
「はー、ここは絶景じゃのに…勿体ないのう」
気持ちは分かる。
だけど、岩場は足元が不安定なので野営地には向いておらず、夜中にトイレに出た際は転落してしまう恐れもある。
渋る初音をどうにか説得して移動を促す。
そこから少し歩いた先は岩場のエリアを抜け、川が爆音を響かせて流れる急流が続いた。
日本の河川は川幅が狭くて流れが急だとよく言われるが、正確には上流へ近づくにつれ、目まぐるしい変化をしているのだ。
「ほんに不思議じゃのう。
ついぞさっきまで激流と思うたら、もう穏やかになってしもうた。まるで生き物のようじゃ」
「ああ、しかもちょっと雨が降っただけで様変わりするんだ。4月から5月は山の雪解け水が川に流れ込む影響で、年間を通して一番水量が多いんだよ」
昔、夏場に挑戦した川下りが楽しくて、翌年の5月に同じ川を下った事があるのだが、全く違う様相に驚いたのを思い出す。
夏は渇水で船底を擦る程だったのに、あの時はまるで川が洗濯機みたいに渦を巻いていた。
やっとの思いで目的地に着いた頃には、何度も転覆してヘロヘロだったなぁ。
「よく無事じゃったのう。
お主は見た目に似合わず泳ぎが達者なんじゃの」
「見た目は余計だろ。
それに、俺はそこまで水泳が得意って訳じゃないよ。命拾いしたのはライフジャケットのお陰さ」
川だけでなく水場で活動する際には必須のアイテム、ライフジャケット。
これさえ着ておけば絶対に助かるとは保証しないが、少なくとも死体は見つけてもらえるだろう。
神奈備の杜は川の流れに沿って道らしき物が続いており、足を踏み外して転落しない限りは大丈夫だ。
「それにしても…だ。
ここは昼間でも薄暗いな。
なんだか誰かに見られてるみたいだよ」
異世界に来てから度々感じている感覚。
注察妄想や対人恐怖症に近いのか?
最近になって視線が増えた気がするのだが、疲れているのかもしれん……。
「お主がそんなタマか。
きっと女媧様が近くに御座すに違いない。
あまり気にするな」
「それこそ大問題じゃねぇか。
めっちゃ気にするわ!」
辺りを見渡すと一面が鬱蒼と生い茂る緑に覆われ、視界が殆ど利かない状況。
これではいつ不意討ちに遭遇するか分からず、背中に嫌な気配を感じつつも足を進めるしかなく、無駄に神経を磨り減らさなければならない。
ただでさえ道幅が狭く、崩落している岩場や足場も不安定だというのに…。
「コレきっっっつ!
少し早いけど今日の野営地を探した方が良いな」
焦って行動すれば取り返しのつかないミスに繋がりかねない。
杜は御禁制の場所と呼ばれるに相応しく、複雑で険しい上に、一時間も歩かない内に地形が嘘みたいに変化してしまう。
傾斜がそこまで厳しくないのは幸いだったが、ここから先はどうなっているのか予想もつかない。
いつどこで野営するべきなのか。
正直、俺は迷い始めていた。
選択をミスると本当に遭難しかねない状況だ。
すると、先行していたギンレイの声が木々の奥から届き、何かを知らせているかのようだった。
「ギンレイ? 何かあったのかもしれん!」
もしや、また猪が出たのかもしれない。
言い知れぬ不安に駆られた俺は走りだし、初音も後に続く。
森を抜けた先は視界が大きく開け、目映い午後の光が俺達を包み込む。
「ギン…! ……ここは…誰か居るのか…?」
目の前には随分と前に放棄された荒れ果てた小屋があり、不気味な雰囲気を醸していた。
「なぁ、ここが修験者の住居なのか?」
あまりにもイメージと駆け離れた光景。
思わず振り返って質問を投げ掛けるが、答えは誰にも分からない。
簡素な寺や神社を想像していただけに、そのギャップに戸惑ってしまう。
「どう……じゃろうか…。少なくとも今は誰も――あ、待たぬかギンレイ!」
二の足を踏む俺達を尻目に、ギンレイは何の躊躇もなくボロボロの小屋へと入ってしまった。
こうなっては仕方ない。
無言で視線を交わした俺達は覚悟を決め、ゆっくりと入口だった所から中へお邪魔する。
「あー……すいませーん……。
誰か…居ないっすか?
居るワケない…よね?」
まるで泥棒みたいな居心地の悪い気分で入ると、あっちこち穴が空いてはいるものの内部は意外としっかりしているようで、少なくとも住居として最低限の条件である壁や天井は存在していた。
もちろん、事前にかなりハードルを下げておいたので、拳大の穴や裂け目はスルー対象だ。
「……ふむ、やはり無人の廃墟か。
ん、これは……なんじゃ?」
ギリギリ形を保っていた茶碗にあった物、それは二個のサイコロだった。
他にも空っぽの酒瓶が多数……。
錆びた刃物に異世界の――いや、昔の和同開珎?
初音に聞くと、かなり昔の貨幣らしい。
「やっぱ目的の住居とは別なんじゃないか?
だい~ぶ荒れた生活をしてたっぽいぞ」
「かもしれんな。しかしのう、時代をまたいで複数の者が利用していた可能性もある」
確かに小屋の奥には積み上がった薪と木炭があり、過去には炭焼き小屋として利用する者が居たのかもしれない。
少しずつ廃墟の謎が解明されていくのに、先に入っていった愛犬の姿が見えないのだが…。
ギンレイは一体どこへ行ったんだ?
「しょうがない奴だな。どっちにしろ必要になるんだから、今の内に買っとくか」
薄暗い小屋を照らす為、Awazonで購入したのは中型のLEDランタンと小型ヘッドライト。
比較的小さいからと侮るなかれ、ランタンは驚きの300ルーメンを誇る防水性電池式で、ヘッドライトの方も電池一本で12時間を照らす人気モデルだ。
「ふぉぉおお! 昼間のように明るい!
なんじゃ、こんな物があるなら早う出せ」
至極もっともな意見だが、こちらにも懐事情というモノがあるのだよ。
ランタン片手に小屋を見回すと、奥まった所で小さな尻尾が揺れている。
何かを一心不乱に引きずり出そうとしているのか、後ろ足を踏ん張って必死の様子。
よく分からないけれど、頑張ってる姿が堪らなく可愛かったので抱き上げると…。
「あ、あしな……それ……!」
「……ほ…ね? 人のッ――頭蓋骨!?」
足元に転がった白い物体。
それを見た瞬間、緩やかな時間は過去へと過ぎ去り、全身余さず鳥肌が立つ!
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