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第一部 ニ章 異世界キャンパー編
猪つみれの豆乳鍋
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「よし、取りあえず十分だな」
あれから思いつく限り必要な物を買い足していき、全ての準備を終える頃には19時を過ぎていた。
既に月が顔を出す時刻になっているとは思わず、時間の流れに驚かされてしまう。
完成した保存食を手早く竹筒に入れ、残った氷で冷やしてから遅めの夕食作りを始める。
「そういえばハトマメムギを残しておったのう。
今宵の夕餉も豆の煮物かや?」
「豆料理…ではあるかな?
まぁ、楽しみにしててくれよ」
言葉を理解していないはずのギンレイが俺の膝に前足を掛け、激しく尻尾を振って期待してくれている。
そのヌイグルミめいた可愛い応援に応える為にも、気合い入れて腕を奮《ふる》ってみせよう!
まずは水に浸しておいたハトマメムギを丸ごとダッチオーブンに入れ、トロトロになるまで撹拌する。
良い具合になったら本日フル稼働の焚き火釜にダッチオーブンを載せ、更に水を加えて沸騰させていき、薪の量を調整して吹きこぼれないように注意する。
「豆の爽快な香りがしてきたのう~」
香りの変化は食材に火が通った合図。
ここで釜からダッチオーブンを降ろし、Awazonで購入した布巾を寸胴鍋に被せて絞れば…。
「これで豆乳と栄養たっぷりのおからが完成!」
しかしどういう訳なのか、出来上がった食材を前に初音は微妙な表情を浮かべ、角の生えた額にシワを寄せている。
「おからぁ~~? あの豆腐の出来損ないみたいなブヨブヨの捨てる物をワシに食せと?」
「えらい言い掛かりだな。
お前の家では食べなかったのか?」
どうやら九鬼家では豆腐は口にしても、副産物のおからは食べずに、兵士達の食事に払い下げる物という認識らしい。
異世界日ノ本の生活水準を考えれば全くもって贅沢な話であるが、それだけ彼女が良家の御令嬢だという証拠なのだろう。
「だったら今夜、お前の認識をすっかりくっきり変えてやるよ」
「言うたな? ならば見事ワシを唸らせる物であったなら、『ずぅいっち二号機』は諦めてやろうぞ」
まだ諦めとらんかったのか…。
だが丁度いい。
旅《キャンプ》の最中、発作的に欲しがり病が起きても困る。
ここで初音の考えを改めさせると同時に、後顧の憂いを断ち切ってやるぜ!
勝負の行方を見守るギンレイの声援を受け、夕食作りを再開。
ダッチオーブンに水と塩抜きしたサワグリを入れて出汁を取り、余っていた猪肉のバラ肉を切り分けておく。
そして、モモやスネなどの固い部位や軟骨は丁寧に挽肉にした後、おからと刻んだジンショーガを混ぜ合わせて団子状に丸める。
水が沸騰したらサワグリを取り出し、塩砂糖に醤油や味醂を加え、絞りたて豆乳を入れて味を整えればOK!
後は火の通り難い食材から順次入れていき、ひと煮立ちさせれば出来上がり!
「これぞ鬼属サマの甘ったれた認識を穿つ食の楔!
あしな特製、猪つみれの豆乳鍋が完成したぜ!」
「これは昨夜の鍋とは似て非なる物か。
同じく純白の汁じゃというに、立ち上る香りは全く異なるのう」
昨日の夕食に作ったミネストローネは本来、トマトを使った鮮やかな赤が特徴の料理なのだが、代用したトマトの近縁種であるベニワラベは白い果肉をしていた為、色合いが似てしまったのだ。
しかし、初音の言う通りダッチオーブンから漂う香りはハトマメムギが持つ素朴な豆類特有の物であり、若干の青みを帯びた香りが室内に満ちていく。
匂いに敏感なギンレイは即座に反応を示し、我慢しきれない様子で鍋を覗き込んでいる。
「ほ~ら、つくねを冷ましておいたぞ~」
愛犬の行動を見越していた俺は竹皿に料理を移すと、言われずとも『待て』の姿勢を取っていた。
クッ……涙で前が見えねぇよ……。
忠犬ギンレイは『よし』の合図と同時に山盛りのつくねに食らいつき、歓喜の声を聞かせてくれた一方、俺が目を離した一瞬の隙で食事を始めている初音を見て軽い殺意を覚えたのはここだけの話だ。
怒っても無駄なので、諦めて俺も食卓に着く。
「さてさて、どんな感じなのかな~っと。
おお、良い出汁が取れてるな。
流石は安定のサワグリだ」
初音がホームに迷いこむ以前、サワグリで塩汁を作った事があるのだが、その時も食材のポテンシャルを存分に発揮した旨味が楽しめた。
今回の鍋では各種の調味料に加えて、出来立ての豆乳をメインに据えたとあれば、失敗する要素など皆無に等しい。
「ふむ、中々…悪くはないのう」
初音はNINTENDU SWITCHが懸かっている為なのか、いつもの料理評論家めいた発言は影を潜め、黙々と食材を口に運んでいる。
コイツは好き嫌いが多い割りに、鬼の如く食い意地が張っている反面、料理に対して心にもない嘘を言った事は過去に一度もない。
それが教育による物なのか、個人の主義による物なのかは分からないけれど、ゲーム機欲しさに出鱈目を言う奴じゃないって事だけは確かだ。
つくねには未だ手を伸ばしていないのを見て、少しだけ後押しをしてやる。
「つくねが出汁を吸って超旨い!
軟骨の食感が癖になるなぁ!」
「…でもブヨブヨなんじゃろ?
そんな見え見えの嘘でワシは騙されんぞ!」
ウソじゃねーし!
つーか、挽肉を入れて火を通したのに、どうやったらブヨブヨになんだよ。
恒例の好き嫌いが発動してしまい、駄々っ子との攻防が長期戦になるかと思われた矢先、決定打を決めたのは意外にもギンレイだった。
先につくねを食べ終えたギンレイは、俺の竹皿に盛られたつくねを見るや、猛然と御代わりを要求したのだ。
狼の嗜好などという物には詳しくないが、どうやら彼は大層気に入ったらしい。
次々と平らげていくギンレイの様子を見て、初音もようやく興味を持ったのか、無言で鍋から一個だけつくねを掬い取ると、俺から見えない位置で食べた。
「どうだ? 悪くはないだろ?」
「……『ずぅいっち』を諦めた訳ではないが……旨いのう」
やれやれ、手間のかかる娘さんだな。
残ったつくねを初音とギンレイに配膳してやり、取りあえずSWITCHを巡る第一回防衛戦に勝利した事で安堵の息をついた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
あれから思いつく限り必要な物を買い足していき、全ての準備を終える頃には19時を過ぎていた。
既に月が顔を出す時刻になっているとは思わず、時間の流れに驚かされてしまう。
完成した保存食を手早く竹筒に入れ、残った氷で冷やしてから遅めの夕食作りを始める。
「そういえばハトマメムギを残しておったのう。
今宵の夕餉も豆の煮物かや?」
「豆料理…ではあるかな?
まぁ、楽しみにしててくれよ」
言葉を理解していないはずのギンレイが俺の膝に前足を掛け、激しく尻尾を振って期待してくれている。
そのヌイグルミめいた可愛い応援に応える為にも、気合い入れて腕を奮《ふる》ってみせよう!
まずは水に浸しておいたハトマメムギを丸ごとダッチオーブンに入れ、トロトロになるまで撹拌する。
良い具合になったら本日フル稼働の焚き火釜にダッチオーブンを載せ、更に水を加えて沸騰させていき、薪の量を調整して吹きこぼれないように注意する。
「豆の爽快な香りがしてきたのう~」
香りの変化は食材に火が通った合図。
ここで釜からダッチオーブンを降ろし、Awazonで購入した布巾を寸胴鍋に被せて絞れば…。
「これで豆乳と栄養たっぷりのおからが完成!」
しかしどういう訳なのか、出来上がった食材を前に初音は微妙な表情を浮かべ、角の生えた額にシワを寄せている。
「おからぁ~~? あの豆腐の出来損ないみたいなブヨブヨの捨てる物をワシに食せと?」
「えらい言い掛かりだな。
お前の家では食べなかったのか?」
どうやら九鬼家では豆腐は口にしても、副産物のおからは食べずに、兵士達の食事に払い下げる物という認識らしい。
異世界日ノ本の生活水準を考えれば全くもって贅沢な話であるが、それだけ彼女が良家の御令嬢だという証拠なのだろう。
「だったら今夜、お前の認識をすっかりくっきり変えてやるよ」
「言うたな? ならば見事ワシを唸らせる物であったなら、『ずぅいっち二号機』は諦めてやろうぞ」
まだ諦めとらんかったのか…。
だが丁度いい。
旅《キャンプ》の最中、発作的に欲しがり病が起きても困る。
ここで初音の考えを改めさせると同時に、後顧の憂いを断ち切ってやるぜ!
勝負の行方を見守るギンレイの声援を受け、夕食作りを再開。
ダッチオーブンに水と塩抜きしたサワグリを入れて出汁を取り、余っていた猪肉のバラ肉を切り分けておく。
そして、モモやスネなどの固い部位や軟骨は丁寧に挽肉にした後、おからと刻んだジンショーガを混ぜ合わせて団子状に丸める。
水が沸騰したらサワグリを取り出し、塩砂糖に醤油や味醂を加え、絞りたて豆乳を入れて味を整えればOK!
後は火の通り難い食材から順次入れていき、ひと煮立ちさせれば出来上がり!
「これぞ鬼属サマの甘ったれた認識を穿つ食の楔!
あしな特製、猪つみれの豆乳鍋が完成したぜ!」
「これは昨夜の鍋とは似て非なる物か。
同じく純白の汁じゃというに、立ち上る香りは全く異なるのう」
昨日の夕食に作ったミネストローネは本来、トマトを使った鮮やかな赤が特徴の料理なのだが、代用したトマトの近縁種であるベニワラベは白い果肉をしていた為、色合いが似てしまったのだ。
しかし、初音の言う通りダッチオーブンから漂う香りはハトマメムギが持つ素朴な豆類特有の物であり、若干の青みを帯びた香りが室内に満ちていく。
匂いに敏感なギンレイは即座に反応を示し、我慢しきれない様子で鍋を覗き込んでいる。
「ほ~ら、つくねを冷ましておいたぞ~」
愛犬の行動を見越していた俺は竹皿に料理を移すと、言われずとも『待て』の姿勢を取っていた。
クッ……涙で前が見えねぇよ……。
忠犬ギンレイは『よし』の合図と同時に山盛りのつくねに食らいつき、歓喜の声を聞かせてくれた一方、俺が目を離した一瞬の隙で食事を始めている初音を見て軽い殺意を覚えたのはここだけの話だ。
怒っても無駄なので、諦めて俺も食卓に着く。
「さてさて、どんな感じなのかな~っと。
おお、良い出汁が取れてるな。
流石は安定のサワグリだ」
初音がホームに迷いこむ以前、サワグリで塩汁を作った事があるのだが、その時も食材のポテンシャルを存分に発揮した旨味が楽しめた。
今回の鍋では各種の調味料に加えて、出来立ての豆乳をメインに据えたとあれば、失敗する要素など皆無に等しい。
「ふむ、中々…悪くはないのう」
初音はNINTENDU SWITCHが懸かっている為なのか、いつもの料理評論家めいた発言は影を潜め、黙々と食材を口に運んでいる。
コイツは好き嫌いが多い割りに、鬼の如く食い意地が張っている反面、料理に対して心にもない嘘を言った事は過去に一度もない。
それが教育による物なのか、個人の主義による物なのかは分からないけれど、ゲーム機欲しさに出鱈目を言う奴じゃないって事だけは確かだ。
つくねには未だ手を伸ばしていないのを見て、少しだけ後押しをしてやる。
「つくねが出汁を吸って超旨い!
軟骨の食感が癖になるなぁ!」
「…でもブヨブヨなんじゃろ?
そんな見え見えの嘘でワシは騙されんぞ!」
ウソじゃねーし!
つーか、挽肉を入れて火を通したのに、どうやったらブヨブヨになんだよ。
恒例の好き嫌いが発動してしまい、駄々っ子との攻防が長期戦になるかと思われた矢先、決定打を決めたのは意外にもギンレイだった。
先につくねを食べ終えたギンレイは、俺の竹皿に盛られたつくねを見るや、猛然と御代わりを要求したのだ。
狼の嗜好などという物には詳しくないが、どうやら彼は大層気に入ったらしい。
次々と平らげていくギンレイの様子を見て、初音もようやく興味を持ったのか、無言で鍋から一個だけつくねを掬い取ると、俺から見えない位置で食べた。
「どうだ? 悪くはないだろ?」
「……『ずぅいっち』を諦めた訳ではないが……旨いのう」
やれやれ、手間のかかる娘さんだな。
残ったつくねを初音とギンレイに配膳してやり、取りあえずSWITCHを巡る第一回防衛戦に勝利した事で安堵の息をついた。
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