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第47話 10000PV達成記念ボーナス

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「はぁ~、堪能したのう。
 流石のワシもこれ以上は食えんわい」

 これだけ小さい体に大型猪のホルモンが全部入るとは…。
 改めて驚くとギンレイもパンパンになった腹を上に向け、同じような体勢で寝転がっていた。

 俺は寝る前にもう一台コットを作ろうとしていたが、初音は『一緒で構わん』とか寝言を言っていたので無視して作業を続ける。

「よし!完成だ。おい、お前はこっちで…」

 振り向くと初音は俺のコットを占領して既に眠ってしまっていた。
 困った、先程仕上げたコットは初音用なので俺には小さ過ぎるのだが。

「なんちゅう御嬢様だよ…仕方ないな」

 体を持ち上げようとした時、初音が寝言を口にしたのを偶然聞いてしまう。

「母上……会いたい」

「……俺だって帰れるなら帰りたいよ」

 互いに叶う事のない願い。
 少なくとも俺の方は極僅かでも可能性が残されている分、初音よりは救いがあるのかもしれない。

「今日だけはこっちで我慢してやる」

 俺は膝から先が地面に着いた状態で寝なきゃならなくなったが、どうにも怒る気にはなれなかった。

 ――――――――――
 本日のAwazonポイント収支

 ログインボーナス――300P
 現在地を把握した――1000P
 ハエトリカグラを採取――100
 シマメノウ石を採取――300P
 発泡軽石を採取――300P
 螺旋竹を採取――300P
 スギノコツクシを採取――100P
 ハトマメムギを採取――300P
 サンシュウショウを採取――300P
 カドデバナを採取――300P
 防犯ブザーを購入――(-1000P)
 ヒノモトイノシシを狩猟――5000P
 ドラム缶を購入――(-5000P)
 携帯バケツを購入――(-1000P)
 初めての入浴――500P
 ワンピースを購入――(-2000P)
 バスタオル2枚購入――(-1500P)
 おろし金を購入――(-500P)

 ここに手元の9000Pと合わせて現在6800ポイント。あれ?減ってんじゃん!
 やはり、生活する人数が増えてくると必要な物も増えてくるのだ。
 仕方がないとはいえ、何か抜本的な対策を考えないと…。

 そして……、
 10000PV達成記念ボーナス――4輪バギー

 嬉しいよ?すごく嬉しいんだけど…。
 岩塩の時と同じ、意図的な物を感じてならない。ここに記載されているPVという単位、もしこれがpromotion videoの頭文字だった場合、異世界での俺の生活が誰かに観られているという事を意味するのだが……流石に考え過ぎか。

 スマホ画面には新しいアイコン『バギー』が追加されている。
 多分、『異世界の歩き方』と使い方は同じなのだろう。
 今日はもう遅い、試すのは明日だな。

 思い返せば色々あり過ぎた一日だった。
 訳の分からん子供を助けたり、命懸けで猪を狩ったり、この世界に来てからロクな目に合ってない……明日は…もっと………。

 帰れるなら…帰りたいさ。
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