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第十章
ローリング・ストーン
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叩かれた頬を押さえて、テミスはシュローを見た。
その大きな右眼は驚きに満ちている。それはダーも同じだった。温厚篤実を絵に描いたようなシュロークが手を出すとは、夢にも思わなかったのだ。
「そうだな……さんざん迷惑をかけて逃げようだなんて、私が憎まれるのも当然――」
テミスが自嘲気味につぶやいた次の瞬間、シュローは唐突に彼女を抱きしめた。
「なぜ、ひとりで逃げようとしたんだ、言ったじゃないか。僕は君を愛しているって。君も僕を愛していると言ってくれたね、あれはウソなのかい・」
「ウソじゃない! でも、シュロー、私がいるだけで、次々と盗賊たちがやってくるんだ。私がいると、あなたに迷惑が……」
「ひとりで背負い込む必要はないんだ。もっと僕を必要としてくれ。君が必要としてくれるなら、僕はどこへでも行くよ」
「ああ、シュロー……」
ふたりは互いの愛を確認し合うように、かたく抱きしめあった。
それをしらけた眼で見ているのは、ダー、エクセ、コニン、クロノの4人である。ルカは他人の色恋沙汰が好きなのか、ひとりだけ嬉しそうだ。
「おぬしら、自分たちの世界に浸るのはよいが、これからどうするつもりじゃ」
ふたりは周囲から見つめられていることに気付くと、赤面し、あわてて距離をとった。とりつくろうように咳払いをひとつすると、テミスは応えた。
「どこへ行っても、奴らは追っ手を差し向けてくるだろう。居場所を知られてしまった以上、もう、ここにもいられない。今度はガンジョウ山脈を越えて、ザラマへ向かってみようかと思うんだ」
「つまり、逃亡するしか手がない、というわけですね」
「他にどうしようもない。ギルドきっての切り札のひとり、ロイイツラも仕留めてしまった。王都の盗賊ギルドはその面子にかけて、私の首を諦めないだろう」
「逃げずにうまく事を収める手段がある、といったらどうする?」
ダーは、にやりと笑みを浮かべた。
これにはシュロークもテミスも、思わず顔を見合わせた。
「どういうことです、まさか盗賊ギルドとつながりが?」
「教えてくれ。助けてくれるなら、私はあなたの家来にでも何でもなる」
「そうあわてるでない。盗賊ギルドとのつながりはないが、ナハンデル領主、ウォフラム・レネロス殿とはつながりがある。おぬしらはこの家を捨てて、市壁のなかへと逃げこめばよいのじゃ」
「しかし、私は完全なよそものだ。ここを通過する身分証明など持っていない。それでも大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃ……と思う。ウォフラム殿は豪気な人物じゃし。それに彼にはちょっとした貸しがあっての。ワシらの頼みを無碍にはすまいよ」
「本当にそんなことが可能なのか。ナハンデルの市壁内に住まうなんて……もうあの孤独な逃亡生活に戻らずともよいのか……」
スカーテミスの片目から、大粒の涙が流れおちた。
ナハンデル市壁内は鉄壁の守備体制といわれている。ヴァルシパル王国内にあって、一種独立国家のような様相を呈しているのは周知の事実なのだ。
「泣くのは後じゃ。とりあえず、やってみるとしよう」
ダーの言葉に一同は頷き、ただちに行動を開始した。
ひとまずシュローク、テミスはこの場にとどまってもらうことにし、クロノとコニンを護衛につけた。 ダー、エクセ、ルカの3人で、門衛のもとへと向かった。
魔物退治の一件以降、ダーたちの存在はナハンデルではかなり知られている。ざっくりとした事情を説明すると、門衛たちは戸惑いながらもソルンダに連絡をとってくれた。後は迅速にことが進んだ。ソルンダをはじめとする衛兵たちが現場に駆けつけ、事後処理にあたった。
身分証明のない人物の通過は前代未聞のことだったが、報告を受けた領主のひとことで、晴れてシュロークとスカーテミスは、ナハンデルの門をくぐることができた。この間、わずか半刻にすぎない。
「とりあえず、今夜はワシらのいきつけの宿に泊まるといい。明日は我々と冒険者ギルドを訪れるとしよう。ナハンデルの冒険者ギルドと盗賊ギルドはよい関係を築いておると聞く。うまく間を取り持ってくれるはずじゃ」
テミスはその場にすっと片膝をついた。
ダーの顔を真正面から見すえると、
「この恩、報じがたし。いつか危機があなたのもとに訪れたとき、一剣をもってはせ参じる。独眼姫、スカーテミスの忠誠を受け取っていただきたい」
「そんな大層なものは要らぬ。まっぴらごめんじゃ。それよりエールを一杯おごってくれたほうがよっぽどじゃわい」
ダーは照れくさそうに片手を振った。
おや、とエクセは意外そうな顔つきである。
「ダーも変わりましたね。『ダー救国戦士団の増員じゃー』とか言わないのですか?」
「はてエクセ、そのダサいネーミングはよした方がよいのう」
「あなたが最初に言い出したのです!」
一同は笑みを浮かべ、とりあえず酒場へと向かうことにした。酒場はちょうど繁盛している頃合である。テミスとシュロークは、しっかりと互いの手を握り、ときおり笑顔をかわしあっている。
その背後を歩きながら、今夜はうまい酒が呑めそうじゃわい、とダーはささやかな微笑を浮かべた。
―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
坂道を転がる石のごとく、月日は流れていく。
やがてスカーテミスの傷も癒え、包帯がとれた。彼女はナハンデルの冒険者ギルドに登録し、晴れて冒険者の一員となった。
いまはまだ10級でしかないが、もともと剣の腕は立つ。依頼をこなしていけば、ほどなく階級は上がっていくだろう。ダーたちも、ときおりテミスを加えた6人で冒険に出たりした。
シュロークはもともと薬草を採って生計を立てていたので、領内でもうまく食べていける。ふたりの将来は順風満帆のように思えた。
――そんなある日のことである。用件がある、とのことで、ダーたちは深緑の魔女、ヴィアンカの館へと招かれていた。彼女は相変わらず緑に囲まれた一室に腰を下ろしている。
「ちょっと、問題が生じてね」
と、ヴィアンカは、なんとなく不機嫌そうな表情である。
「ワシらにかかわりのあることかのう?」
「おおありよ。昨日、王都からの使者が、ナハンデルに来たの」
「もしや、スカーテミスのことかのう?」
「違うわ。あちらさんの目的は、こっち」
ヴィアンカはキセルをつきだして、ダーたちを示してみせた。
「ろくな話ではなさそうじゃが、何と言ってきたのじゃ」
「単純明快よ。即刻、ダーたち5人の身柄を引き渡せ、というの。それと、あなたたちの持っている珠もよこせ、とね」
「またか。あの国王はまるで砂漠で渇する旅人のごとく、四獣神の珠を欲しているのう。それで、領主どのは何と答えたのじゃ?」
領主ウォフラムは「そんな人物は領内にはおらぬ、お引取り願いたい」と跳ね除けた、という。
そうすると、国王からの使者はこう告げた。「近いうちに国王がこの地を膺懲するであろう。その時になって後悔しても遅いですぞ」と。
さすがにダーたちも不安げに互いの顔を見合わせた。
自分たちのために、この町を戦乱に巻き込むわけにはいかない。
「そろそろ、この町を出て行くときが来たのかもしれませんね」
「スカーテミスたちのことをとやかく言えぬの。まあ彼らの問題は片付いたんじゃし、ワシらだけが逃げるとするか」
「割と長くいた方だよね。ここ」
感慨深げにコニンがつぶやき、一同はたがいに頷いた。
しかし、ヴイアンカは冷淡な声でこういった。
「……もう遅いのよ。向かっているわ。この町に国王軍が」
事態は転がっていく。坂道を転がる石のごとく。
その大きな右眼は驚きに満ちている。それはダーも同じだった。温厚篤実を絵に描いたようなシュロークが手を出すとは、夢にも思わなかったのだ。
「そうだな……さんざん迷惑をかけて逃げようだなんて、私が憎まれるのも当然――」
テミスが自嘲気味につぶやいた次の瞬間、シュローは唐突に彼女を抱きしめた。
「なぜ、ひとりで逃げようとしたんだ、言ったじゃないか。僕は君を愛しているって。君も僕を愛していると言ってくれたね、あれはウソなのかい・」
「ウソじゃない! でも、シュロー、私がいるだけで、次々と盗賊たちがやってくるんだ。私がいると、あなたに迷惑が……」
「ひとりで背負い込む必要はないんだ。もっと僕を必要としてくれ。君が必要としてくれるなら、僕はどこへでも行くよ」
「ああ、シュロー……」
ふたりは互いの愛を確認し合うように、かたく抱きしめあった。
それをしらけた眼で見ているのは、ダー、エクセ、コニン、クロノの4人である。ルカは他人の色恋沙汰が好きなのか、ひとりだけ嬉しそうだ。
「おぬしら、自分たちの世界に浸るのはよいが、これからどうするつもりじゃ」
ふたりは周囲から見つめられていることに気付くと、赤面し、あわてて距離をとった。とりつくろうように咳払いをひとつすると、テミスは応えた。
「どこへ行っても、奴らは追っ手を差し向けてくるだろう。居場所を知られてしまった以上、もう、ここにもいられない。今度はガンジョウ山脈を越えて、ザラマへ向かってみようかと思うんだ」
「つまり、逃亡するしか手がない、というわけですね」
「他にどうしようもない。ギルドきっての切り札のひとり、ロイイツラも仕留めてしまった。王都の盗賊ギルドはその面子にかけて、私の首を諦めないだろう」
「逃げずにうまく事を収める手段がある、といったらどうする?」
ダーは、にやりと笑みを浮かべた。
これにはシュロークもテミスも、思わず顔を見合わせた。
「どういうことです、まさか盗賊ギルドとつながりが?」
「教えてくれ。助けてくれるなら、私はあなたの家来にでも何でもなる」
「そうあわてるでない。盗賊ギルドとのつながりはないが、ナハンデル領主、ウォフラム・レネロス殿とはつながりがある。おぬしらはこの家を捨てて、市壁のなかへと逃げこめばよいのじゃ」
「しかし、私は完全なよそものだ。ここを通過する身分証明など持っていない。それでも大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃ……と思う。ウォフラム殿は豪気な人物じゃし。それに彼にはちょっとした貸しがあっての。ワシらの頼みを無碍にはすまいよ」
「本当にそんなことが可能なのか。ナハンデルの市壁内に住まうなんて……もうあの孤独な逃亡生活に戻らずともよいのか……」
スカーテミスの片目から、大粒の涙が流れおちた。
ナハンデル市壁内は鉄壁の守備体制といわれている。ヴァルシパル王国内にあって、一種独立国家のような様相を呈しているのは周知の事実なのだ。
「泣くのは後じゃ。とりあえず、やってみるとしよう」
ダーの言葉に一同は頷き、ただちに行動を開始した。
ひとまずシュローク、テミスはこの場にとどまってもらうことにし、クロノとコニンを護衛につけた。 ダー、エクセ、ルカの3人で、門衛のもとへと向かった。
魔物退治の一件以降、ダーたちの存在はナハンデルではかなり知られている。ざっくりとした事情を説明すると、門衛たちは戸惑いながらもソルンダに連絡をとってくれた。後は迅速にことが進んだ。ソルンダをはじめとする衛兵たちが現場に駆けつけ、事後処理にあたった。
身分証明のない人物の通過は前代未聞のことだったが、報告を受けた領主のひとことで、晴れてシュロークとスカーテミスは、ナハンデルの門をくぐることができた。この間、わずか半刻にすぎない。
「とりあえず、今夜はワシらのいきつけの宿に泊まるといい。明日は我々と冒険者ギルドを訪れるとしよう。ナハンデルの冒険者ギルドと盗賊ギルドはよい関係を築いておると聞く。うまく間を取り持ってくれるはずじゃ」
テミスはその場にすっと片膝をついた。
ダーの顔を真正面から見すえると、
「この恩、報じがたし。いつか危機があなたのもとに訪れたとき、一剣をもってはせ参じる。独眼姫、スカーテミスの忠誠を受け取っていただきたい」
「そんな大層なものは要らぬ。まっぴらごめんじゃ。それよりエールを一杯おごってくれたほうがよっぽどじゃわい」
ダーは照れくさそうに片手を振った。
おや、とエクセは意外そうな顔つきである。
「ダーも変わりましたね。『ダー救国戦士団の増員じゃー』とか言わないのですか?」
「はてエクセ、そのダサいネーミングはよした方がよいのう」
「あなたが最初に言い出したのです!」
一同は笑みを浮かべ、とりあえず酒場へと向かうことにした。酒場はちょうど繁盛している頃合である。テミスとシュロークは、しっかりと互いの手を握り、ときおり笑顔をかわしあっている。
その背後を歩きながら、今夜はうまい酒が呑めそうじゃわい、とダーはささやかな微笑を浮かべた。
―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―
坂道を転がる石のごとく、月日は流れていく。
やがてスカーテミスの傷も癒え、包帯がとれた。彼女はナハンデルの冒険者ギルドに登録し、晴れて冒険者の一員となった。
いまはまだ10級でしかないが、もともと剣の腕は立つ。依頼をこなしていけば、ほどなく階級は上がっていくだろう。ダーたちも、ときおりテミスを加えた6人で冒険に出たりした。
シュロークはもともと薬草を採って生計を立てていたので、領内でもうまく食べていける。ふたりの将来は順風満帆のように思えた。
――そんなある日のことである。用件がある、とのことで、ダーたちは深緑の魔女、ヴィアンカの館へと招かれていた。彼女は相変わらず緑に囲まれた一室に腰を下ろしている。
「ちょっと、問題が生じてね」
と、ヴィアンカは、なんとなく不機嫌そうな表情である。
「ワシらにかかわりのあることかのう?」
「おおありよ。昨日、王都からの使者が、ナハンデルに来たの」
「もしや、スカーテミスのことかのう?」
「違うわ。あちらさんの目的は、こっち」
ヴィアンカはキセルをつきだして、ダーたちを示してみせた。
「ろくな話ではなさそうじゃが、何と言ってきたのじゃ」
「単純明快よ。即刻、ダーたち5人の身柄を引き渡せ、というの。それと、あなたたちの持っている珠もよこせ、とね」
「またか。あの国王はまるで砂漠で渇する旅人のごとく、四獣神の珠を欲しているのう。それで、領主どのは何と答えたのじゃ?」
領主ウォフラムは「そんな人物は領内にはおらぬ、お引取り願いたい」と跳ね除けた、という。
そうすると、国王からの使者はこう告げた。「近いうちに国王がこの地を膺懲するであろう。その時になって後悔しても遅いですぞ」と。
さすがにダーたちも不安げに互いの顔を見合わせた。
自分たちのために、この町を戦乱に巻き込むわけにはいかない。
「そろそろ、この町を出て行くときが来たのかもしれませんね」
「スカーテミスたちのことをとやかく言えぬの。まあ彼らの問題は片付いたんじゃし、ワシらだけが逃げるとするか」
「割と長くいた方だよね。ここ」
感慨深げにコニンがつぶやき、一同はたがいに頷いた。
しかし、ヴイアンカは冷淡な声でこういった。
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