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第八章
あたま、ぽんぽん
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切迫した声に背中を押されるように。『フェニックス』一行は駆けだした。
悲鳴が聞こえた場所はそれほど離れてはいない。それにしても悲鳴に混じって聞こえる、地を揺るがすような音は何だろう。
木々をかきわけて彼らが目にしたのは、ユニゴンの群れに追われている、一組の男女のカップルであった。
男女のカップルといっても若い。というか、幼いといってもいいだろう。
彼らを追うユニゴンは、ざっと8体以上はいるであろうか。
その光景を目の当たりにしたコニンが思わずつぶやく。
「ユニゴンって群れるのか。知らなかったよ」
「そういう事態ではないと思いますが……」
ユニゴンの大群は、白き奔流のごとき勢いをもって、ひたすらきゃーきゃーと金切り声を上げる男女を追いかけまわしている。
その様を「さて、どうしたものか」と、手をつかねて観察しているダーである。迂闊に手を出せば、自分たちも一緒に追われるのが関の山である。ここは戦略を練って応対しなければならない。
今まで一匹ずつしか姿を見せなかったユニゴンが、あんな大群を成したのも初見である。
「どうしてあんな大群に追われてるのじゃ?」
「詮索している場合ではありません。まずは助けねば」
「よし、まずは遠距離攻撃で相手の注意を逸らし、ついで魔法攻撃で足止めを行なうとするか。――コニン、頼めるか?」
「――まかされたよ」
コニンの行動は迅速だった。話の途中ですでに弓に矢を番え、構えている。
ひゅん、という音を置き去りにして、森の清涼な大気を矢が貫く。
命中。先頭をつっぱしっていたユニゴンの背に、矢が突き立った。
遠方に遠ざかる的に当てるという難しい射撃も、まるで難なく決めてみせる。
コニンが機械的にさらに次の矢を構えた瞬間だった。
「ゴフウウウファ!」
攻撃を受けていると察したユニゴンの群れは、ぐるりと弧を描くように方向転換してこちらへ突進してきた。
白刃の群れのごとき、8つの鋭い一本角がすべてこちらへむき、怒涛の勢いで突進してくるその迫力たるや。尋常なものではない。
対処法を誤れば、たちどころに八つ裂きにされてしまうだろう。
「エクセ、頼めるか」
顔を前に向けたまま、ダーが冷静に告げる。
「もちろんです」
すかさずエクセ=リアンは空中魔法陣を展開する。
『大いなる天の四神が一、朱雀との盟により顕現せよ、火蜥蜴《サラマンデル》』
朱雀の盟により召還される精霊は、朱雀の影響を色濃く受けてか、基本的に鳥の形をしているものが多い。しかし不思議なことに、このサラマンデルだけは別だ。
うずくまったまま、紅い舌をちろちろと出し入れしている姿は完全に大型のトカゲである。しかも、鈍重そうなまるまる太ったその姿はどうだ。特に攻撃性を発揮する事もなく、地面にぼてっと伏せて横たわっている。
「これ、何ですの?」
と、ルカも思わず聞かずにはいられない。ありえないことだが、エクセが攻撃呪文を失敗したのではと危惧したのだ。エクセは頬にかすかな笑みを浮かべ、ちらりとルカを見た。安心させるように。
サラマンデルは動かない。
その姿はどこかしらユーモラスに見え、それゆえかユニゴンも、まるで警戒心を抱いていない。速力を緩めることなく突進してくる。
しかし一体のユニゴンが、その身体に触れた途端。
サラマンデルに触れた足元から、たちのぼった炎が燃える舌のように全身をなめまわし、白き馬体を紅色に染め上げた。
炎に包まれた数体のユニゴンは、つうんと肉の焼ける独特の臭気を漂わせながら、次第にその動きを緩慢なものにし、黒煙のなかでばたりと倒れた。
「これはなかなかの衝撃映像じゃわい」
「見かけは呑気な召喚獣ですが、この火トカゲの内包する温度は1000度を超えています」
「なるほど、擬態というやつじゃな」
「ぜんぜんそうではありませんが……」
そんな会話をかわしている間に、このトカゲの剣呑さに気付いた後方のユニゴンは、軽々とその身を飛越してくる。
しかし、それは迎撃にはおあつらえむきの状況だった。
着地し、速度の緩まったユニゴンなど半分の脅威もない。
「ここで、わしらの出番よ!!」
飛越し、着地したユニゴンの顎下に、黒い剣先が貫通した。
クロノは勢いを利し、バスタードソードをユニゴンの喉元に埋めこんだまま、弧を描くように大地に叩きつける。
次に着地した一体は、咆哮とともにクロノの背中へと突進する。
そうはいかんと、横から小型の竜巻が迎撃した。ダーの地摺り旋風斧だ。
脚を失った無残な姿のユニゴンが、大地を橇《そり》のように滑っていく。
残ったユニゴンは、コニンの弓に射られ、あるいはクロノとダーの刃先にかかって命を落とした。
襲われていたふたりの男女は、すでにルカが保護している。
「もう大丈夫ですからね」
と、安心させるように穏やかな口調で言いながら、ルカはふたりの擦過傷を治療している。
治療を受けつつ、ふたりは呆然としている。
冒険者の闘いを間近で見る機会がなかったのか。はたまたその光景に何らかの感銘を受けていたのか。またたくまにユニゴンの群れが死体に変わっていく様子を、肩で息を切らしながら、ただ呆然と眺めていた。
「さて、あらかた片付いたかのう」
「へっへーん、オレ大活躍の巻だね」
「ああ、よくやったわい」
ダーがぽんぽんとコニンの肩を叩いてねぎらう。
コニンはちょっと頬を紅く染めて、照れくさそうに笑みを浮かべる。
「……むー……」
その様子を眺めていたクロノが、がっしとダーを羽交い絞めの体勢に捕らえる。
「なんじゃ。すごい殺気を感じるが、ワシは死ぬのか?」
「……私もがんばった……」
「ああ、お前さんもよくやったからこれを解除するんじゃ」
「……あたま、ぽんぽん……」
「わかったわかった、やるからこれを解除するんじゃ」
クロノはようやく、がっちり決まったダーの両手を開放した。
まるで勲章を授かる騎士よろしく、うやうやしく片膝をつく。
あたま、ぽんぽん。
クロノは嬉しそうに微笑んだ。
「あ、あのう……」
おずおずと、それを黙って見守っていた二人が声をかけてきた。
「おお、おぬしら無事だったか。災難じゃったのう」
「あの……それは何かの儀式なのでしょうか?」
「……まあ、そのようなものじゃ」
とりあえず、そういうことにしておこう。
クロノは満足げに笑みを浮かべていることだし。とダーは思った。
ダーはあらためて、追われていた男女に眼をむけて尋ねる。
「――それで、おぬしらは何ゆえ追われておったのじゃ?」
「よ、よくわかりません……」
ものの見事に視線を逸らせながら、男のほう――よく見ると、まだ少年だ――が応えた。心のなかにあるやましさを、上手に隠す事ができない年齢のようだ。
「助けてもらってありがとう。ではこれで――」
「ちょっと待ちなさい」
女性――というか女の子が、そそくさと退散しようとした男の子の首根っこを、がっちり掴んで離さない。
「お世話になった人に、その対応は失礼でしょ。お父様が恥をかくわ」
「お父様のことなんて、言わなきゃこの方たちは知らないよ。それより早く戻らないと、それこそ大目玉だよ――いてっ」
ごいんと頭をどつかれて、少年はその場にうずくまった。
ふん、と鼻息荒くした少女は、周囲の目に気付き、あわててとりつくろうような笑みを浮かべた。スカートの端をつまみあげ、ぺこりと頭を下げる。緑を基調にした服とスカートは、一見簡素に見えつつも、袖口と首もとに細やかな金の刺繍が施されており、かなり身なりがいい。
「失礼をお詫びいたします、冒険者さま。私はノルニル、こちらはアッシバと申します。危ないところをありがとうございました」
悲鳴が聞こえた場所はそれほど離れてはいない。それにしても悲鳴に混じって聞こえる、地を揺るがすような音は何だろう。
木々をかきわけて彼らが目にしたのは、ユニゴンの群れに追われている、一組の男女のカップルであった。
男女のカップルといっても若い。というか、幼いといってもいいだろう。
彼らを追うユニゴンは、ざっと8体以上はいるであろうか。
その光景を目の当たりにしたコニンが思わずつぶやく。
「ユニゴンって群れるのか。知らなかったよ」
「そういう事態ではないと思いますが……」
ユニゴンの大群は、白き奔流のごとき勢いをもって、ひたすらきゃーきゃーと金切り声を上げる男女を追いかけまわしている。
その様を「さて、どうしたものか」と、手をつかねて観察しているダーである。迂闊に手を出せば、自分たちも一緒に追われるのが関の山である。ここは戦略を練って応対しなければならない。
今まで一匹ずつしか姿を見せなかったユニゴンが、あんな大群を成したのも初見である。
「どうしてあんな大群に追われてるのじゃ?」
「詮索している場合ではありません。まずは助けねば」
「よし、まずは遠距離攻撃で相手の注意を逸らし、ついで魔法攻撃で足止めを行なうとするか。――コニン、頼めるか?」
「――まかされたよ」
コニンの行動は迅速だった。話の途中ですでに弓に矢を番え、構えている。
ひゅん、という音を置き去りにして、森の清涼な大気を矢が貫く。
命中。先頭をつっぱしっていたユニゴンの背に、矢が突き立った。
遠方に遠ざかる的に当てるという難しい射撃も、まるで難なく決めてみせる。
コニンが機械的にさらに次の矢を構えた瞬間だった。
「ゴフウウウファ!」
攻撃を受けていると察したユニゴンの群れは、ぐるりと弧を描くように方向転換してこちらへ突進してきた。
白刃の群れのごとき、8つの鋭い一本角がすべてこちらへむき、怒涛の勢いで突進してくるその迫力たるや。尋常なものではない。
対処法を誤れば、たちどころに八つ裂きにされてしまうだろう。
「エクセ、頼めるか」
顔を前に向けたまま、ダーが冷静に告げる。
「もちろんです」
すかさずエクセ=リアンは空中魔法陣を展開する。
『大いなる天の四神が一、朱雀との盟により顕現せよ、火蜥蜴《サラマンデル》』
朱雀の盟により召還される精霊は、朱雀の影響を色濃く受けてか、基本的に鳥の形をしているものが多い。しかし不思議なことに、このサラマンデルだけは別だ。
うずくまったまま、紅い舌をちろちろと出し入れしている姿は完全に大型のトカゲである。しかも、鈍重そうなまるまる太ったその姿はどうだ。特に攻撃性を発揮する事もなく、地面にぼてっと伏せて横たわっている。
「これ、何ですの?」
と、ルカも思わず聞かずにはいられない。ありえないことだが、エクセが攻撃呪文を失敗したのではと危惧したのだ。エクセは頬にかすかな笑みを浮かべ、ちらりとルカを見た。安心させるように。
サラマンデルは動かない。
その姿はどこかしらユーモラスに見え、それゆえかユニゴンも、まるで警戒心を抱いていない。速力を緩めることなく突進してくる。
しかし一体のユニゴンが、その身体に触れた途端。
サラマンデルに触れた足元から、たちのぼった炎が燃える舌のように全身をなめまわし、白き馬体を紅色に染め上げた。
炎に包まれた数体のユニゴンは、つうんと肉の焼ける独特の臭気を漂わせながら、次第にその動きを緩慢なものにし、黒煙のなかでばたりと倒れた。
「これはなかなかの衝撃映像じゃわい」
「見かけは呑気な召喚獣ですが、この火トカゲの内包する温度は1000度を超えています」
「なるほど、擬態というやつじゃな」
「ぜんぜんそうではありませんが……」
そんな会話をかわしている間に、このトカゲの剣呑さに気付いた後方のユニゴンは、軽々とその身を飛越してくる。
しかし、それは迎撃にはおあつらえむきの状況だった。
着地し、速度の緩まったユニゴンなど半分の脅威もない。
「ここで、わしらの出番よ!!」
飛越し、着地したユニゴンの顎下に、黒い剣先が貫通した。
クロノは勢いを利し、バスタードソードをユニゴンの喉元に埋めこんだまま、弧を描くように大地に叩きつける。
次に着地した一体は、咆哮とともにクロノの背中へと突進する。
そうはいかんと、横から小型の竜巻が迎撃した。ダーの地摺り旋風斧だ。
脚を失った無残な姿のユニゴンが、大地を橇《そり》のように滑っていく。
残ったユニゴンは、コニンの弓に射られ、あるいはクロノとダーの刃先にかかって命を落とした。
襲われていたふたりの男女は、すでにルカが保護している。
「もう大丈夫ですからね」
と、安心させるように穏やかな口調で言いながら、ルカはふたりの擦過傷を治療している。
治療を受けつつ、ふたりは呆然としている。
冒険者の闘いを間近で見る機会がなかったのか。はたまたその光景に何らかの感銘を受けていたのか。またたくまにユニゴンの群れが死体に変わっていく様子を、肩で息を切らしながら、ただ呆然と眺めていた。
「さて、あらかた片付いたかのう」
「へっへーん、オレ大活躍の巻だね」
「ああ、よくやったわい」
ダーがぽんぽんとコニンの肩を叩いてねぎらう。
コニンはちょっと頬を紅く染めて、照れくさそうに笑みを浮かべる。
「……むー……」
その様子を眺めていたクロノが、がっしとダーを羽交い絞めの体勢に捕らえる。
「なんじゃ。すごい殺気を感じるが、ワシは死ぬのか?」
「……私もがんばった……」
「ああ、お前さんもよくやったからこれを解除するんじゃ」
「……あたま、ぽんぽん……」
「わかったわかった、やるからこれを解除するんじゃ」
クロノはようやく、がっちり決まったダーの両手を開放した。
まるで勲章を授かる騎士よろしく、うやうやしく片膝をつく。
あたま、ぽんぽん。
クロノは嬉しそうに微笑んだ。
「あ、あのう……」
おずおずと、それを黙って見守っていた二人が声をかけてきた。
「おお、おぬしら無事だったか。災難じゃったのう」
「あの……それは何かの儀式なのでしょうか?」
「……まあ、そのようなものじゃ」
とりあえず、そういうことにしておこう。
クロノは満足げに笑みを浮かべていることだし。とダーは思った。
ダーはあらためて、追われていた男女に眼をむけて尋ねる。
「――それで、おぬしらは何ゆえ追われておったのじゃ?」
「よ、よくわかりません……」
ものの見事に視線を逸らせながら、男のほう――よく見ると、まだ少年だ――が応えた。心のなかにあるやましさを、上手に隠す事ができない年齢のようだ。
「助けてもらってありがとう。ではこれで――」
「ちょっと待ちなさい」
女性――というか女の子が、そそくさと退散しようとした男の子の首根っこを、がっちり掴んで離さない。
「お世話になった人に、その対応は失礼でしょ。お父様が恥をかくわ」
「お父様のことなんて、言わなきゃこの方たちは知らないよ。それより早く戻らないと、それこそ大目玉だよ――いてっ」
ごいんと頭をどつかれて、少年はその場にうずくまった。
ふん、と鼻息荒くした少女は、周囲の目に気付き、あわててとりつくろうような笑みを浮かべた。スカートの端をつまみあげ、ぺこりと頭を下げる。緑を基調にした服とスカートは、一見簡素に見えつつも、袖口と首もとに細やかな金の刺繍が施されており、かなり身なりがいい。
「失礼をお詫びいたします、冒険者さま。私はノルニル、こちらはアッシバと申します。危ないところをありがとうございました」
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