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8話 閃きから検証へ
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「はい?」
「伊藤だけど、ちょといい?」
――今度は、女性の伊藤さんか……。
ミキは、パタンとノートパソコンを閉めるとドアを開けた。伊藤は開けたドアの前には居ず、自分の部屋二番の部屋の前に居て、手招きされミキはそこへ向かう。
見ると二番のドアの前に、相内と八田もいる。
「なんでしょうか?」
「ねえ、今、刑事さんと遊佐さんが、あなたの部屋から出て来たの見たんだけど何かあった?」
「おたく、刑事をぼろくそ言っていただろう? もしかして逮捕するとか脅されたとか?」
心配そうに伊藤が聞くと、八田が付け加え聞いた。
ミキは、作戦に効果ありと内心喜ぶ。
朝食の時の演技が効いているようだった。
「なんか、楠さんと最後に話したのが私じゃないかって、遊佐さんが言ったらしくて、その確認」
とミキは、それとなくはぐらかした。
「そういえば、昨日の夕飯の後、二人で話していたんだっけ?」
八田の言葉に、ミキは頷く。
なんとか誤魔化せたと、ミキは安堵する。
三人はミキの話を信じたようだ。
「何を話したの? 楠さんと……」
「特段何も。ただの世間話……」
少し探る感じで伊藤がミキに聞いて来る。何か感づかれたかと焦るが、平然とミキは答えた。
「そんな所で井戸端会議か?」
後ろから声が掛かりミキは振り向くと、声の主は遊佐だった。勿論、伊東も一緒である。
話題に上がった二人の登場で、ジッと視線が集まる。
「あ、どうも」
八田が不愛想に挨拶をする。
ミキは、さっきの書き込みの件を伝えるチャンスだと思うも、どう伝えたものかと考えを巡らせる。
取りあえず何か会話して、タイミングを計る事にする。
「そうだ、刑事さん」
「な、なんでしょう?」
ミキが声を掛けると、伊東は身構える。
「もし、私達がここにいる間、つまり明日の朝になっても犯人が捕まらなかった場合、私達はどうなるんでしょうか?」
伊東は、そんな事かと安堵し答える。
「あ、はい。予定もある事でしょうし、連絡がつく状態で生活をして頂きます」
「よかった。私、明日午後から札幌で会議なんです」
伊東の返答に、相内はホッとしたように言うが、ミキは、質問で攻める。
「でも、私達きっと、てんでんばらばらの場所で生活していると思うけど、大丈夫なの?」
「え? いやでも、犯人の手がかりが出てこないことには……」
「それって、ここに私達がいる間に出ない訳? というか、私達がいる間に解決して見せますぐらい言って欲しかったなぁ……」
「いや、だから……」
「っぷ。あんた、本当に面白やつだな」
二人の会話を聞いていて、八田がおかしいと笑い出した。
刑事をものともしないやり取りに、伊藤も相内も驚いて見ていた。
「刑事より、実権握ってるし、背も……ちぐはぐでおかしい。あははは」
「ちょっと! 秋広!」
慌てて相内が、八田を注意した。
「あ、悪い。刑事さんや若狭さんをバカにしている訳じゃないから……」
流石に伊東は、ムッとした顔をしていたが、ミキの方は何やら考え込んでいた。
――背がちぐはぐ……。
何かが引っかかる。と考えていてミキは、ハッとする!
「ねえ、刑事さん。鎌田さんってまだいますか?」
「え? あ、はい。皆さんと同じく、明日までいてもらう事になってます。カウンターの奥にいると思いますよ」
突然問われ驚くも伊東が答えると、ミキはすぐさまカウンターに向かう。
「おい!」
何事かと遊佐は慌てて、ミキを追った。
「すみません。鎌田さん、いらっしゃいますか?」
「あ、何か御用ですか?」
ミキが中に向かって話しかけると、鎌田は奥から顔を出した。
「あの、昨日の女性ってどこから見たんですか?」
ミキの質問に驚きながらも、鎌田はカウンターからちょいっと体を乗り出して見せた。
「こんな感じですかね。そうしたら、あそこらへんにチラッと見えたんです」
「ちょっと確認してもらってもいいです?」
そう言うとミキは、鎌田が指差した場所に移動する。
「刑事さん、ちょっとこっち」
ミキが手招きをする。
「え?」
何をさせる気だ、という顔をしながらも言われた通りミキの方へ行くと、カウンターに背を向かせ立たされる。
「鎌田さん、この刑事さんと……」
ミキは、今度は八田を手招きすると、「オレ?」っと八田は自分を指差す。そして、同じくカウンターに背を向かせ立たした。
いつの間にか来ていた堀も不思議そうにその状況を見ていた。
「八田さんと、どっちの背丈が近いですか?」
ミキは、二人を立たせ、鎌田にそう質問をした。
背丈の検証を始めたのだ!
「え? 背の高さ? うーん、八田さんかな?」
その検証に鎌田は、ジッと見て、驚く回答を返してきた。
八田は、ミキより背が高い!
「それは本当か? これ、すごく大事な事だ!」
遊佐もつい、カウンターに身を乗り出している鎌田の肩をつかんだ! 彼も鎌田言う証言の重要性に気が付いた!
「あ、はい。間違いありません。あの、痛いんですけど……」
「すまない……」
ハッとして、遊佐は手を離し、伊東の横に移動する。
「今の証言聞いたか?」
遊佐の問いに、伊東は力強く頷いた。
「楠さんは、俺と同じぐらいの背丈。八田さんの方が近いのなら、鎌田さんが見たのは彼女ではない事になります!」
「と、いう事は、犯行時刻は二十三時半に戻ったのね。まあ、犯行時刻が変わっても、誰もアリバイは変わらないけど……」
ミキが伊東に続きそう言うと、伊東と遊佐の二人は頷いた。
――やっぱり、あの女性は楠さんではなかった。でもまあ、これで夜の女性探しが始まるのか。犯人ではないけどね。
ミキは一人納得していた。
「伊藤だけど、ちょといい?」
――今度は、女性の伊藤さんか……。
ミキは、パタンとノートパソコンを閉めるとドアを開けた。伊藤は開けたドアの前には居ず、自分の部屋二番の部屋の前に居て、手招きされミキはそこへ向かう。
見ると二番のドアの前に、相内と八田もいる。
「なんでしょうか?」
「ねえ、今、刑事さんと遊佐さんが、あなたの部屋から出て来たの見たんだけど何かあった?」
「おたく、刑事をぼろくそ言っていただろう? もしかして逮捕するとか脅されたとか?」
心配そうに伊藤が聞くと、八田が付け加え聞いた。
ミキは、作戦に効果ありと内心喜ぶ。
朝食の時の演技が効いているようだった。
「なんか、楠さんと最後に話したのが私じゃないかって、遊佐さんが言ったらしくて、その確認」
とミキは、それとなくはぐらかした。
「そういえば、昨日の夕飯の後、二人で話していたんだっけ?」
八田の言葉に、ミキは頷く。
なんとか誤魔化せたと、ミキは安堵する。
三人はミキの話を信じたようだ。
「何を話したの? 楠さんと……」
「特段何も。ただの世間話……」
少し探る感じで伊藤がミキに聞いて来る。何か感づかれたかと焦るが、平然とミキは答えた。
「そんな所で井戸端会議か?」
後ろから声が掛かりミキは振り向くと、声の主は遊佐だった。勿論、伊東も一緒である。
話題に上がった二人の登場で、ジッと視線が集まる。
「あ、どうも」
八田が不愛想に挨拶をする。
ミキは、さっきの書き込みの件を伝えるチャンスだと思うも、どう伝えたものかと考えを巡らせる。
取りあえず何か会話して、タイミングを計る事にする。
「そうだ、刑事さん」
「な、なんでしょう?」
ミキが声を掛けると、伊東は身構える。
「もし、私達がここにいる間、つまり明日の朝になっても犯人が捕まらなかった場合、私達はどうなるんでしょうか?」
伊東は、そんな事かと安堵し答える。
「あ、はい。予定もある事でしょうし、連絡がつく状態で生活をして頂きます」
「よかった。私、明日午後から札幌で会議なんです」
伊東の返答に、相内はホッとしたように言うが、ミキは、質問で攻める。
「でも、私達きっと、てんでんばらばらの場所で生活していると思うけど、大丈夫なの?」
「え? いやでも、犯人の手がかりが出てこないことには……」
「それって、ここに私達がいる間に出ない訳? というか、私達がいる間に解決して見せますぐらい言って欲しかったなぁ……」
「いや、だから……」
「っぷ。あんた、本当に面白やつだな」
二人の会話を聞いていて、八田がおかしいと笑い出した。
刑事をものともしないやり取りに、伊藤も相内も驚いて見ていた。
「刑事より、実権握ってるし、背も……ちぐはぐでおかしい。あははは」
「ちょっと! 秋広!」
慌てて相内が、八田を注意した。
「あ、悪い。刑事さんや若狭さんをバカにしている訳じゃないから……」
流石に伊東は、ムッとした顔をしていたが、ミキの方は何やら考え込んでいた。
――背がちぐはぐ……。
何かが引っかかる。と考えていてミキは、ハッとする!
「ねえ、刑事さん。鎌田さんってまだいますか?」
「え? あ、はい。皆さんと同じく、明日までいてもらう事になってます。カウンターの奥にいると思いますよ」
突然問われ驚くも伊東が答えると、ミキはすぐさまカウンターに向かう。
「おい!」
何事かと遊佐は慌てて、ミキを追った。
「すみません。鎌田さん、いらっしゃいますか?」
「あ、何か御用ですか?」
ミキが中に向かって話しかけると、鎌田は奥から顔を出した。
「あの、昨日の女性ってどこから見たんですか?」
ミキの質問に驚きながらも、鎌田はカウンターからちょいっと体を乗り出して見せた。
「こんな感じですかね。そうしたら、あそこらへんにチラッと見えたんです」
「ちょっと確認してもらってもいいです?」
そう言うとミキは、鎌田が指差した場所に移動する。
「刑事さん、ちょっとこっち」
ミキが手招きをする。
「え?」
何をさせる気だ、という顔をしながらも言われた通りミキの方へ行くと、カウンターに背を向かせ立たされる。
「鎌田さん、この刑事さんと……」
ミキは、今度は八田を手招きすると、「オレ?」っと八田は自分を指差す。そして、同じくカウンターに背を向かせ立たした。
いつの間にか来ていた堀も不思議そうにその状況を見ていた。
「八田さんと、どっちの背丈が近いですか?」
ミキは、二人を立たせ、鎌田にそう質問をした。
背丈の検証を始めたのだ!
「え? 背の高さ? うーん、八田さんかな?」
その検証に鎌田は、ジッと見て、驚く回答を返してきた。
八田は、ミキより背が高い!
「それは本当か? これ、すごく大事な事だ!」
遊佐もつい、カウンターに身を乗り出している鎌田の肩をつかんだ! 彼も鎌田言う証言の重要性に気が付いた!
「あ、はい。間違いありません。あの、痛いんですけど……」
「すまない……」
ハッとして、遊佐は手を離し、伊東の横に移動する。
「今の証言聞いたか?」
遊佐の問いに、伊東は力強く頷いた。
「楠さんは、俺と同じぐらいの背丈。八田さんの方が近いのなら、鎌田さんが見たのは彼女ではない事になります!」
「と、いう事は、犯行時刻は二十三時半に戻ったのね。まあ、犯行時刻が変わっても、誰もアリバイは変わらないけど……」
ミキが伊東に続きそう言うと、伊東と遊佐の二人は頷いた。
――やっぱり、あの女性は楠さんではなかった。でもまあ、これで夜の女性探しが始まるのか。犯人ではないけどね。
ミキは一人納得していた。
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