【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)

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 「で、どうやって作るの? あ、錬金術?」

 『ナイフあるでしょう? それ出して』

 「うん」

 腰に下げているホルダーからナイフを取り出した。

 『これに私の加護をつけてあげるわ』

 「え? これにも?」

 『はい。チェック』

******************************
 ナイフ【のこぎり代理可】
 制限:スラゼ専用
 耐久度:100%
 【ミミミラスの加護:強度強化/シールド保護】
******************************

 「え? のこぎりとして使えるの?」

 『そういう事。まずは木を切ってみて』

 「うん……」

 ナイフの刃を当ててスライドさせると、スーッと切れてナイフが入って行く。まるで柔らかいモノでも切っているみたいだ。

 「凄い。何これ」

 「凄いね。木を切ってる」

 レンカが言うと、サツナもすご~いと拍手する。
 僕はまず、ハンマーを作った。って、普通に木をT字に切り取っただけ。ハンマーと呼べるのかどうか。

 『器用ね。じゃそれにも……チェック。見てみて』

******************************
 ハンマー
 制限:スラゼ専用
 耐久度:100%
 【ミミミラスの加護:強度強化/シールド保護】
******************************

 わぁ。よくわかんないけど、強化されてる。

 「ねえこのさっきからあるシールド保護ってどんなの?」

 『それはね、劣化しないようになってるの。水に濡れても大丈夫よ』

 あぁ、なるほど。加護って凄いなぁ。
 ナイフとハンマーを使い僕は、ミニリアカーをちょっとだけ改造した。ナイフで木の板を作り、蓋をするようにかぶせた。そこが足を置ける場所で、それより高い後ろの方に、座る部分を付け背もたれになる部分もつけて、もし寝てしまってもひっくり返らない様にした。
 釘は、木の枝をラスに強化してもらって代用し、ハンマーで打ち付けた。何でもありで凄い!

 「すごーい」

 「楽しいね!」

 レンカとサツナは大喜びだ。
 それにしても量的には蓋が出来ないくらいの紙があるはずなのに、なぜ蓋ができたんだろう?
 この蓋は、アコーディオンの様にして、畳んで開くようにした。
 それともう一つ、停止した時に地面と平行になる様に、足も付けた。後ろの真ん中に一つ。ハンドルと言うか引っ張る引手の両端に一つずつ。計三つ。普段は折りたためるようにした。
 木でこんな事ができちゃうなんて、ラスって凄い。

 「じゃ行くよ」

 「「出発進行!」」

 二人は元気よく言った。二人が乗っているのに重さは変わらず軽い。
 できれば、ホロもつけたいな。
 って、これって冒険者がやる事じゃない気がするけど楽しみだ。

 『そうそう。言い忘れていたわ。あなたの水筒はスタミナ水筒になってるの』

 「スタミナ水筒?」

 僕は、歩きながらラスと話す。道を歩いている人はあまりいないので、変に思われないからよかった。

 『チェック。見てみて』

******************************
 水筒【スタミナ剤】
 制限:スラゼ専用
 容量:100%
 【ミミミラスの加護:疲労回復/筋力強化/解毒/シールド保護】
******************************

 なんか効果が色々ついているんだけど。解毒ってそんなのもつけてあるの?

 「凄いね?」

 『でしょう? 感謝してよね。解毒だけは他の人にも効くからね。使う事が無い事を願うけど』

 「うん。そうだね。ありがとう」

 ラスのお蔭で疲れずに歩く事ができた。だから思ったより早く街に到着。夜になる前に着けた。

 「宿屋探さないと……」

 「わーい。宿だって!」

 レンカが喜ぶと、サツナも喜ぶ。宿になんて泊まった事ないもんね。街に着いて二人は、リアカーから降りて僕と並んで歩いている。
 みんな僕達を振り向く事……まあ目立つよね。
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