【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)

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 「あの、クリスタさん」

 「あら、えーと、スラゼさん」

 「ご相談があるのですが、Eランクの仕事をFランクの僕と一緒にやってくれる人をさがしているんだけど……」

 「わかりました。少しお待ちください」

 って、もしかしてそういう仕事があるか探してくれているの?

 「ありました。ランクは問わないと書いてありますが、サーチが出来る者という条件です。スラゼさん、サーチは出来ますか?」

 「はい!」

 「あら、凄いですね。それ武器になりますよ。もしよろしければ、冒険者カードに記載しますけどどうしますか?」

 「え? 記載ですか?」

 「はい。簡単なテストをしてになりますが、サーチが出来るとなれば記載できます。そうすれば、一緒について行きますっていう、逆の募集が出来るんですよ」

 「え! そうなんですか! じゃ、受けますそのテスト!」

 『よかったじゃない。私の腕の見せ所ね』

 「うん。宜しくね」

 僕は、ボソッとラスに返す。
 そういうわけで、試験場に連れて行かれた。そんな場所があるとは……。

 「試験担当のマトキと言います。宜しく」

 「はい。宜しくお願いします」

 僕は、マトキさんに深々と頭を下げた。試験場は、冒険者協会が買い取った森の一部だった。そこに僕とマトキさんの二人だけだ。彼も制服を着ている。

 「やり方を教えますね。リストを渡しますので、一時間以内に出来るだけ採取して下さい」

 「わかりました」

 僕は、採取のリスト、リュック、軍手、袋、ナイフを受け取った。つまり僕のナイフは使えないって事だ。不正を防ぐためらしいけど。

 「では、はじめ!」

 『ある程度奥に行ってもらっていいかしら? 自分を中心にサーチを掛けるの。後は、私にもリストを見せて』

 「うん」

 僕は、走りながら奥へ向かう。

 『ここら辺でいいわ』

 リストをラスにも見える様に持って見てみた。ってずらりと並んでいる。これ、サーチでわかっても一時間で採取出来る量じゃないと思う。

 『なるほどね。これ、ランクAの物からあるわね。どうする? Cぐらいまでのにしておく?』

 「え? どういう事?」

 『つまり採取する物にもランクづけしてあって、サーチのレベルによって、わかるものとわからないものもあるって事よ』

 「うーん。サーチならAの物がわかってもいいんじゃない? って、僕的には、固まっている方に採取に行って数を稼ぎたい」

 『わかったわ。サーチ。今回のはランクのサーチだから色分けはランクになってるわ。でも数を稼ぎたいのならランクを関係なく採取するといいわ』

 「うん。ありがとう!」

 見渡すと右側が多い。こっちで採取しよう!
 赤く光ってるものや青く光っているもの。それらを片っ端から採取していった。

 一時間後には、リュックはぱんぱんになった。よし!!
 これだけあれば、リストの……って、どれがどれだかわかんない!

 「ねえ、どれがどれってわかる?」

 『普通はサーチだけだと名称まではわからないわよ。あなたがそれを知っていれば別だけど。素直にそれは言った方がいいわね』

 無差別ですと言わないとだめなようだ。

 「あの、採取できたんですけど……。名称まではわからなくて……」

 って、マトキさんが険しい顔をしている。
 ダメだったんだろうか?

 「きみって、ある意味凄いね。Fランクでここまで採取した人いないよ。君のサーチは、凄いから知識をつけるといい。そうすれば、難易度が高い採取の依頼を受けられるようになる!」

 「え? それじゃ?」

 「あぁ。サーチは記入できるよ」

 「やったぁ!」

 無事、冒険者カードには、魔法・スキルの欄にサーチが加わった。
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