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第24話
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このスマイルは、令息の仮面ではないですか。
この前の子供らしい屈託のない笑顔の方が好きだけど仕方がないよね、貴族なら。
「ご招待頂き、ありがとうございます」
私は、カーテシーをして挨拶をする。
「制服も似合っていたけど、今日のドレスも素敵だよ」
殺し文句か。って、貴族って大変ね。そういう誉め言葉も言わないといけないなんて。
今日のドレスは、リサおばあ様に選んで頂いた淡い黄色のドレス。オレンジ色や金色のアクセントの模様が描かれている。
髪はハーフアップで、横髪をオレンジのリボンと一緒に編み込んである。
今までで一番、おしゃれをしたのではないだろうか。
これもリサおばあ様の指示。
失礼があってはいけないものね。
「ありがとうございます」
「こっちだよ」
屋敷には入らず、庭園の奥へと進む。
色とりどりの花達が、道の脇に植えられている遊歩道。凝っている。
「素敵ね」
「あ、気に入った? 殺風景だから植えたんだ。って植えたのは庭師だけどね」
「え? これって、レオンス様の案なのですか」
「案というか、私は素朴な花がすきだからさ、そんなの花壇に植えてくれないんだ。だから脇に……」
「なるほど」
貴族ともなると、それなりの花しか愛でないって事か。
「さあ、どうぞ。母上も一緒だけどね……」
「はじめまして。ファビア嬢。レオンスの母ですわ」
茶色の髪に瞳のご婦人がそこに居た。
レオンス様の母親だと言うだけあって、顔立ちが似ている。うん。レオンス様は、母親にね。髪色が違うからそこは父親かしらね。
「お初にお目にかかります。ファビア・ブレスチャです」
「さあ、お座りになって」
四人で丸テーブルを囲う。
タカビーダ侯爵夫人の左隣にレオンス様、その隣がエメリック様で更にその隣が私。なので、私の左隣はタカビーダ侯爵夫人だ。緊張するわ。
「エメリックも久しぶりだこと」
「はい。ご無沙汰しております」
「私は、たまに会っていたけどね」
エメリック様は、学校に行っていないけどレオンス様が魔法学園に通っているから、たまにしか会えなくなったって事よね。
紅茶が注がれいい香りが漂うけど、それよりも目の前のケーキが気になる!
やはり見た事がないケーキがあるわ!
「っぷ。そんなガン見しなくても」
っは、しまった。
レオンス様が、クスクスと笑っている。
「ケーキがお好きと聞いておりましたが、それほどとは。どうぞ、遠慮なくお召しになって。彼女の皿に取って差し上げて」
使用人に私の皿に乗せろと命じたところを見ると、ここでは自身で取ってはダメなのね。
って、タカビーダ侯爵夫人は自分で取っていらっしゃる。
という事は、私の分はこれだけって事か。味わって食べなくてはいけないわね。
「いただきます」
パクリと一口食べれば、口に広がる贅沢な味と香り。ブルーベリーが美味しいわ。こういうベリー系って、そうそう食べられないのよね。
うん? 正面に座るレオンス様が私を凝視している。
食べ方が変だったかしら。
「教えたの?」
「うん。学校で流行っているんだってね」
『いただきます』と言うセリフかぁ。
あわわわ。学校で流行ってなんていないから変に思われちゃう。
「それもおいしいけど、あれもお薦めだよ」
スルーしてくれた。まあどうでもいいのかもしれないけど。
レオンス様が薦めたのは、一番シンプルなケーキ。他のケーキにはフルーツが乗っているのに、これにはない。
ブルーベリーのケーキを食べ終わると、違う皿にレオンス様のお薦めケーキを使用人が取ってくれて、私の前に食べ終わったケーキ皿と交換して、置いてくれた。
ごくんと生唾を飲み込む。
ジーっと、レオンス様が私を見つめている。
早く食べて感想を聞かせろって事だろうか。
「いただ……」
おっとまた言う所だった。
誤魔化すようにパクリとケーキにかぶりつく。
これは!!!
この鼻に抜けるコーヒーの香ばしい香り。甘さ控えめなコーヒークリームにスポンジ。
チョコレートケーキより薄い茶色のスポンジだと思ったらコーヒーケーキだったのね。クリームも良く見れば、白ではない。
「どう?」
「はい。美味しいです!! 大人の味がします」
私が感動して言えば、レオンス様が満足そうに微笑んだけど、両隣が笑いを殺して笑っている。なぜに?
「うふふ。美味しいでしょう? この国にはないコーヒーと言う食べ物なのよ。旅行に行った時にね、食べて感動したから取り寄せて作らせたのよ。レオンスも大好きでね、ケーキと言えばこれなのよ」
「僕も普通に食べるから、別に大人用ではないよ」
っは! この世界では大人の飲み物ではないのね。
って言うか、11歳のレオンス様のお薦めだったわ。
余計な一言をって恥をかいたぁ!
私は真っ赤になって俯く。
コーヒーって存在していたのね。タカビーダ侯爵夫人の話し方だと、飲み物として存在していないかもしれないけど。
「笑ってごめん」
「可愛らしいお嬢さんね」
うううう。ケーキが少しほろ苦いわ。
この前の子供らしい屈託のない笑顔の方が好きだけど仕方がないよね、貴族なら。
「ご招待頂き、ありがとうございます」
私は、カーテシーをして挨拶をする。
「制服も似合っていたけど、今日のドレスも素敵だよ」
殺し文句か。って、貴族って大変ね。そういう誉め言葉も言わないといけないなんて。
今日のドレスは、リサおばあ様に選んで頂いた淡い黄色のドレス。オレンジ色や金色のアクセントの模様が描かれている。
髪はハーフアップで、横髪をオレンジのリボンと一緒に編み込んである。
今までで一番、おしゃれをしたのではないだろうか。
これもリサおばあ様の指示。
失礼があってはいけないものね。
「ありがとうございます」
「こっちだよ」
屋敷には入らず、庭園の奥へと進む。
色とりどりの花達が、道の脇に植えられている遊歩道。凝っている。
「素敵ね」
「あ、気に入った? 殺風景だから植えたんだ。って植えたのは庭師だけどね」
「え? これって、レオンス様の案なのですか」
「案というか、私は素朴な花がすきだからさ、そんなの花壇に植えてくれないんだ。だから脇に……」
「なるほど」
貴族ともなると、それなりの花しか愛でないって事か。
「さあ、どうぞ。母上も一緒だけどね……」
「はじめまして。ファビア嬢。レオンスの母ですわ」
茶色の髪に瞳のご婦人がそこに居た。
レオンス様の母親だと言うだけあって、顔立ちが似ている。うん。レオンス様は、母親にね。髪色が違うからそこは父親かしらね。
「お初にお目にかかります。ファビア・ブレスチャです」
「さあ、お座りになって」
四人で丸テーブルを囲う。
タカビーダ侯爵夫人の左隣にレオンス様、その隣がエメリック様で更にその隣が私。なので、私の左隣はタカビーダ侯爵夫人だ。緊張するわ。
「エメリックも久しぶりだこと」
「はい。ご無沙汰しております」
「私は、たまに会っていたけどね」
エメリック様は、学校に行っていないけどレオンス様が魔法学園に通っているから、たまにしか会えなくなったって事よね。
紅茶が注がれいい香りが漂うけど、それよりも目の前のケーキが気になる!
やはり見た事がないケーキがあるわ!
「っぷ。そんなガン見しなくても」
っは、しまった。
レオンス様が、クスクスと笑っている。
「ケーキがお好きと聞いておりましたが、それほどとは。どうぞ、遠慮なくお召しになって。彼女の皿に取って差し上げて」
使用人に私の皿に乗せろと命じたところを見ると、ここでは自身で取ってはダメなのね。
って、タカビーダ侯爵夫人は自分で取っていらっしゃる。
という事は、私の分はこれだけって事か。味わって食べなくてはいけないわね。
「いただきます」
パクリと一口食べれば、口に広がる贅沢な味と香り。ブルーベリーが美味しいわ。こういうベリー系って、そうそう食べられないのよね。
うん? 正面に座るレオンス様が私を凝視している。
食べ方が変だったかしら。
「教えたの?」
「うん。学校で流行っているんだってね」
『いただきます』と言うセリフかぁ。
あわわわ。学校で流行ってなんていないから変に思われちゃう。
「それもおいしいけど、あれもお薦めだよ」
スルーしてくれた。まあどうでもいいのかもしれないけど。
レオンス様が薦めたのは、一番シンプルなケーキ。他のケーキにはフルーツが乗っているのに、これにはない。
ブルーベリーのケーキを食べ終わると、違う皿にレオンス様のお薦めケーキを使用人が取ってくれて、私の前に食べ終わったケーキ皿と交換して、置いてくれた。
ごくんと生唾を飲み込む。
ジーっと、レオンス様が私を見つめている。
早く食べて感想を聞かせろって事だろうか。
「いただ……」
おっとまた言う所だった。
誤魔化すようにパクリとケーキにかぶりつく。
これは!!!
この鼻に抜けるコーヒーの香ばしい香り。甘さ控えめなコーヒークリームにスポンジ。
チョコレートケーキより薄い茶色のスポンジだと思ったらコーヒーケーキだったのね。クリームも良く見れば、白ではない。
「どう?」
「はい。美味しいです!! 大人の味がします」
私が感動して言えば、レオンス様が満足そうに微笑んだけど、両隣が笑いを殺して笑っている。なぜに?
「うふふ。美味しいでしょう? この国にはないコーヒーと言う食べ物なのよ。旅行に行った時にね、食べて感動したから取り寄せて作らせたのよ。レオンスも大好きでね、ケーキと言えばこれなのよ」
「僕も普通に食べるから、別に大人用ではないよ」
っは! この世界では大人の飲み物ではないのね。
って言うか、11歳のレオンス様のお薦めだったわ。
余計な一言をって恥をかいたぁ!
私は真っ赤になって俯く。
コーヒーって存在していたのね。タカビーダ侯爵夫人の話し方だと、飲み物として存在していないかもしれないけど。
「笑ってごめん」
「可愛らしいお嬢さんね」
うううう。ケーキが少しほろ苦いわ。
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