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第55話
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はぁぁ。
ため息しか出ない。
このクラスの雰囲気どうにかしてよ。
イルデフォンソ殿下は、ムッとしたままだし、マルシアール殿下も厳しい顔つきっていうの? 笑顔じゃない。
フロール嬢も挨拶はあったけど、それだけなのよ。
まあそうなるわよね。
まさかの結果になったからね。
ベビット殿下が国に帰されるなんて。
表面上は、魔学が終了したので帰国した事になっているけど。
ルイス様が決定打を聞かせたのでしょうけど。よくガムン公爵が大人しくしていたものだわ。
それと、ルイス様が謹慎になるのはわかるの。なぜ、レオンス様まで謹慎なのよ。
言い合いを聞かせたのならレオンス様は謹慎にはならないと思うのだけど!
まあ、話し方は王族に対してのそれではなかったかもしれないけど。
◇
あぁ、やっと授業が終わった。
昨日は、リサおばあ様にかなり心配を掛けてしまったから今日は、早く帰って安心させないとね。
私達がとらわれて行ったと、タカビーダ侯爵夫人がリサおばあ様に連絡を入れたらしく、あの後すぐにリサおばあ様の手配で、戻る事ができた。
王宮で、他国の殿下に不敬を働いた為捕らえたが、私はそれに加担していないと判明したので、リサおばあ様が手配した馬車で帰ってこれたのよね。
そして今朝、タカビーダ侯爵家からレオンス様が、ベビット殿下と喧嘩したと言う事で、謹慎になったと連絡が来たとか。
確かに喧嘩かもしれないけど……。
だから本当の詳しい結果はわかってはいない。
朝、先生からベビット殿下が魔学が終了した事もあり帰国したと言うお話があったのみ。
もちろん、お供の二人も帰ったから、妙に教室内が静かだった。
「待て、ファビア嬢」
呼び止められ振り向くと、マルシアール殿下が私を睨みつける様に立っている。
「な、なんでしょうか」
「昨日、二人の間に何があった」
「え……」
詳しくは聞かされていないのね。まあ他国の王子様だものね。
「魔学が終了したので帰国したと言う事だが、私は何も聞いていない。挨拶もなしに帰るなどあり得ない」
「そ、それを私に問われましても……」
「イルデフォンソ殿に聞いても、詳しくは聞いてないと言う。レオンスも学校を休んでいるようだが、追いかけて行った彼との間で何かあったのではないか」
鋭い。ってそう思うか。
確かにあった。でも私達を捕らえようとしなければ、こうならなかったと思うのよね。
ルイス様が、彼の事は任せてって言った相手はレオンス様かと思ったけど、この結果を見るとベビット殿下よね。
聞かせた内容は、ベビット殿下を帰国させるのに十分に値するものだった。だけど、そんな事を他の者に言えるわけないわ。
王弟の息子が王子達が休憩室として使う部屋に、盗聴器をしかけていた。だなんて。
しかもそれによって、ベビット殿下がやらかした事が暴露され帰されたのだと。
信用問題に関わる。
帰されたベビット殿下が本当の事を親に言うかはわからないけど、魔法を禁止されているから他国の令嬢を貶めるような事をしたと、自分から言う事もないでしょう。
うん。何も言わない方がいい。
「申し訳ありません。陛下にお聞きください。私にはわかりかねます」
「そうか。時間を取らせたな。同じクラスメイトだ仲良くしよう。では失礼する」
私は、頭を下げて見送った。
ふう。仲良くしたくないなぁ。
でもルイス様との約束もあるから見せかけだけでも良くしないとダメなのかしらね。
――◆――◆――◆――
まさか、王弟の息子ルイスが、盗聴していたなんてな。
普通、あの場所に仕掛けるか?
まさか生徒会室にまで仕掛けてないよな。
まああそこに仕掛けたのは、彼が出入り出来るからだろうから大丈夫だろう。
ノーモノミヤ公爵が持ってきた魔法アイテムは、再生用みたいだった。
そもそも、音を記憶する魔法は俺が知っている限りない。出来るとすれば、風魔法に乗せて音を送るぐらいだ。
魔法陣を使ってやっても、発動しつづけて音を留めておかなくてはいけない。魔力がなくなり、魔法が消えれば音も消滅する。
つまり、記憶と再生は別に行えない。
だが、あれは再生用だった。
ノーモノミヤ公爵が魔力を流し魔法陣を発動させて、聞かせたのだから。
ダメだ。わからない。
それともう一つわからないのが、ファビアの件だ。
捕らえたファビアを解放した。
陛下もファビアが捕らえられた事を知らない様子だった。
なぜ解放したのだ。
ガムン公爵は、それによって慌てている様子はなかった。それどころか、あの音声を聞いても驚いている様子もなかった。
知っていたんだ。ガムン公爵とノーモノミヤ公爵の間で何か取引があったって事か。
けど、フロール嬢とベビット殿下は、あの音声を聞いて驚いていた。
他国の王子を売るだなんて、大それた事をするもんだ。
しかし、そこまでするメリットってなんだ?
俺を助けても二方にメリットなんてないだろう。
そもそも、あの出来事がガムン公爵の策ならば、失敗したから次の手を打って来たのだろうし。
ノーモノミヤ公爵にバレたのか?
だとしても、あの録音を聞かせる意図はなんだ。
下手したら王弟の息子だからと言っても、謹慎だけではすまない事だろうに。
うん? 待てよ。
録音内容は、俺が行く前のもあるよな。
つまり、ベビット殿下とファビアが話していた内容だ。
これは、何を話したか聞かないといけないな。
その内容は、少なくともノーモノミヤ公爵が知っている事になり、彼に何らかの興味を持たれたのかもしれない。
はぁ……。
どうしてこうなるんだよ。
魔学の先生など引き受けるのではなかった!!
ため息しか出ない。
このクラスの雰囲気どうにかしてよ。
イルデフォンソ殿下は、ムッとしたままだし、マルシアール殿下も厳しい顔つきっていうの? 笑顔じゃない。
フロール嬢も挨拶はあったけど、それだけなのよ。
まあそうなるわよね。
まさかの結果になったからね。
ベビット殿下が国に帰されるなんて。
表面上は、魔学が終了したので帰国した事になっているけど。
ルイス様が決定打を聞かせたのでしょうけど。よくガムン公爵が大人しくしていたものだわ。
それと、ルイス様が謹慎になるのはわかるの。なぜ、レオンス様まで謹慎なのよ。
言い合いを聞かせたのならレオンス様は謹慎にはならないと思うのだけど!
まあ、話し方は王族に対してのそれではなかったかもしれないけど。
◇
あぁ、やっと授業が終わった。
昨日は、リサおばあ様にかなり心配を掛けてしまったから今日は、早く帰って安心させないとね。
私達がとらわれて行ったと、タカビーダ侯爵夫人がリサおばあ様に連絡を入れたらしく、あの後すぐにリサおばあ様の手配で、戻る事ができた。
王宮で、他国の殿下に不敬を働いた為捕らえたが、私はそれに加担していないと判明したので、リサおばあ様が手配した馬車で帰ってこれたのよね。
そして今朝、タカビーダ侯爵家からレオンス様が、ベビット殿下と喧嘩したと言う事で、謹慎になったと連絡が来たとか。
確かに喧嘩かもしれないけど……。
だから本当の詳しい結果はわかってはいない。
朝、先生からベビット殿下が魔学が終了した事もあり帰国したと言うお話があったのみ。
もちろん、お供の二人も帰ったから、妙に教室内が静かだった。
「待て、ファビア嬢」
呼び止められ振り向くと、マルシアール殿下が私を睨みつける様に立っている。
「な、なんでしょうか」
「昨日、二人の間に何があった」
「え……」
詳しくは聞かされていないのね。まあ他国の王子様だものね。
「魔学が終了したので帰国したと言う事だが、私は何も聞いていない。挨拶もなしに帰るなどあり得ない」
「そ、それを私に問われましても……」
「イルデフォンソ殿に聞いても、詳しくは聞いてないと言う。レオンスも学校を休んでいるようだが、追いかけて行った彼との間で何かあったのではないか」
鋭い。ってそう思うか。
確かにあった。でも私達を捕らえようとしなければ、こうならなかったと思うのよね。
ルイス様が、彼の事は任せてって言った相手はレオンス様かと思ったけど、この結果を見るとベビット殿下よね。
聞かせた内容は、ベビット殿下を帰国させるのに十分に値するものだった。だけど、そんな事を他の者に言えるわけないわ。
王弟の息子が王子達が休憩室として使う部屋に、盗聴器をしかけていた。だなんて。
しかもそれによって、ベビット殿下がやらかした事が暴露され帰されたのだと。
信用問題に関わる。
帰されたベビット殿下が本当の事を親に言うかはわからないけど、魔法を禁止されているから他国の令嬢を貶めるような事をしたと、自分から言う事もないでしょう。
うん。何も言わない方がいい。
「申し訳ありません。陛下にお聞きください。私にはわかりかねます」
「そうか。時間を取らせたな。同じクラスメイトだ仲良くしよう。では失礼する」
私は、頭を下げて見送った。
ふう。仲良くしたくないなぁ。
でもルイス様との約束もあるから見せかけだけでも良くしないとダメなのかしらね。
――◆――◆――◆――
まさか、王弟の息子ルイスが、盗聴していたなんてな。
普通、あの場所に仕掛けるか?
まさか生徒会室にまで仕掛けてないよな。
まああそこに仕掛けたのは、彼が出入り出来るからだろうから大丈夫だろう。
ノーモノミヤ公爵が持ってきた魔法アイテムは、再生用みたいだった。
そもそも、音を記憶する魔法は俺が知っている限りない。出来るとすれば、風魔法に乗せて音を送るぐらいだ。
魔法陣を使ってやっても、発動しつづけて音を留めておかなくてはいけない。魔力がなくなり、魔法が消えれば音も消滅する。
つまり、記憶と再生は別に行えない。
だが、あれは再生用だった。
ノーモノミヤ公爵が魔力を流し魔法陣を発動させて、聞かせたのだから。
ダメだ。わからない。
それともう一つわからないのが、ファビアの件だ。
捕らえたファビアを解放した。
陛下もファビアが捕らえられた事を知らない様子だった。
なぜ解放したのだ。
ガムン公爵は、それによって慌てている様子はなかった。それどころか、あの音声を聞いても驚いている様子もなかった。
知っていたんだ。ガムン公爵とノーモノミヤ公爵の間で何か取引があったって事か。
けど、フロール嬢とベビット殿下は、あの音声を聞いて驚いていた。
他国の王子を売るだなんて、大それた事をするもんだ。
しかし、そこまでするメリットってなんだ?
俺を助けても二方にメリットなんてないだろう。
そもそも、あの出来事がガムン公爵の策ならば、失敗したから次の手を打って来たのだろうし。
ノーモノミヤ公爵にバレたのか?
だとしても、あの録音を聞かせる意図はなんだ。
下手したら王弟の息子だからと言っても、謹慎だけではすまない事だろうに。
うん? 待てよ。
録音内容は、俺が行く前のもあるよな。
つまり、ベビット殿下とファビアが話していた内容だ。
これは、何を話したか聞かないといけないな。
その内容は、少なくともノーモノミヤ公爵が知っている事になり、彼に何らかの興味を持たれたのかもしれない。
はぁ……。
どうしてこうなるんだよ。
魔学の先生など引き受けるのではなかった!!
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