【完結】煙にまかれた記憶

プロローグ

　ウォーン。ウォーン。

　白と緑のコントラストに赤と灰色の色がプラスされる。

　建物から次々と、人々が逃げ出して来た！
　火事だった！　遠くから消防車のサイレンが聞こえる。

　春休みのシーズンで、場所は北海道。
　北海道の三月は、まだ冬だ。山深いこの場所は雪がまだたっぷりとある。

　消防車が到着すると、救急車も到着する。

　「息子がいないんです！」

　そんな声が辺りに響いた――。

　その後、消火活動中に人が見つかり、三台の救急車で運ばれていった――。