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映像での検証
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ほどなくして平野がノートパソコンを持って訪れた。
「お待たせしました」
憲一が使っていたベットにパソコンを置くと映像を流す。それを山本が確認をする。
火事当日の映像とその前の週の映像。どちらもジッと山本は見つめている。
「これだけか?」
「はい。カメラはフロントとエレベーター内。それと階段の踊り場に設置してあるだけです」
「外のはないのか? 非常階段のところとか……」
「はい。ないようです」
山本の問いに三好は、ないと答える。
防犯カメラは、フロントとロビーが映っているものと、エレベーター内に設置されたもの。それと、階段の踊り場に設置されていた3台のみだった。
「うーん。そうか」
山本は、渋い顔をする。
火事の前の週に来た三好は、フロントで受付をすますと、エレベーターで三階に行った。その後、階段を使い四階へ行っている。
特段、これといって怪しい行動はない。
残念な事に、腕時計の有無は、服の袖に隠れ確認出来なかった。
火事当日の映像も同じだ。フロントで受付を澄まし、エレベーターで三階に。その後すぐに、エレベーターで一階に降りフロントに寄らずに外へ向かった。
一時間ぐらいして戻り、真っ直ぐエレベーターで三階に向かっている。
三好の言う通りだ。
火事当日は、階段を使って四階に行ってはいない。
「ねえ、三好さん。どうして四階へ行ったのですか? 立入禁止の看板が四階に上がる階段の前に置いてありますよね?」
山本は、三好がチラッと看板を見るも気にせず四階へ上る映像を見て聞いた。
「魔がさしたんです……」
「魔がさしたねぇ……」
山本は、違和感を覚えた。
映像には、躊躇がない。変な話、この旅館に来た目的は、ここに行く事だったのではないか。そう思った。それが、火事の仕掛けを作る事だったとしても四階にいた時間が短すぎる。
三好は、10分ほどで戻って来ている。出来なくないが、彼は何も持ち込んでいない。
「では、腕時計を取りに行くのに、前回は階段を使ったのに何故非常階段を使ったのでしょうか? 鍵が掛かっているかもしれないでしょう?」
本当は、鍵は開いていた。それは確認済みだった。
工事の者が、非常階段から出入り出来る様に昼間は開けていたと、旅館に聞いていたのだ。
そこにカラクリがあるかもしれない。
「それは……火事になったからですよ!」
「火事になったからですか?」
「えぇ」
「なるほど」
三好の回答に、山本はニヤッとする。
「では、今度はどちらに出掛けるおつもりでした?」
「え?」
「あなたの言う通り、火災報知機のベルが鳴ったようです。あなたが玄関を出ようとした時にですがね。さて今度はどこへ行くつもりだったのか?」
映像には音は入っていない。だが、映像に写る人々が慌てている様子が伺える。
三好も、音が聞こえたのか、ホテル内に振り向いている。その後、外へ駆けだした!
「お待たせしました」
憲一が使っていたベットにパソコンを置くと映像を流す。それを山本が確認をする。
火事当日の映像とその前の週の映像。どちらもジッと山本は見つめている。
「これだけか?」
「はい。カメラはフロントとエレベーター内。それと階段の踊り場に設置してあるだけです」
「外のはないのか? 非常階段のところとか……」
「はい。ないようです」
山本の問いに三好は、ないと答える。
防犯カメラは、フロントとロビーが映っているものと、エレベーター内に設置されたもの。それと、階段の踊り場に設置されていた3台のみだった。
「うーん。そうか」
山本は、渋い顔をする。
火事の前の週に来た三好は、フロントで受付をすますと、エレベーターで三階に行った。その後、階段を使い四階へ行っている。
特段、これといって怪しい行動はない。
残念な事に、腕時計の有無は、服の袖に隠れ確認出来なかった。
火事当日の映像も同じだ。フロントで受付を澄まし、エレベーターで三階に。その後すぐに、エレベーターで一階に降りフロントに寄らずに外へ向かった。
一時間ぐらいして戻り、真っ直ぐエレベーターで三階に向かっている。
三好の言う通りだ。
火事当日は、階段を使って四階に行ってはいない。
「ねえ、三好さん。どうして四階へ行ったのですか? 立入禁止の看板が四階に上がる階段の前に置いてありますよね?」
山本は、三好がチラッと看板を見るも気にせず四階へ上る映像を見て聞いた。
「魔がさしたんです……」
「魔がさしたねぇ……」
山本は、違和感を覚えた。
映像には、躊躇がない。変な話、この旅館に来た目的は、ここに行く事だったのではないか。そう思った。それが、火事の仕掛けを作る事だったとしても四階にいた時間が短すぎる。
三好は、10分ほどで戻って来ている。出来なくないが、彼は何も持ち込んでいない。
「では、腕時計を取りに行くのに、前回は階段を使ったのに何故非常階段を使ったのでしょうか? 鍵が掛かっているかもしれないでしょう?」
本当は、鍵は開いていた。それは確認済みだった。
工事の者が、非常階段から出入り出来る様に昼間は開けていたと、旅館に聞いていたのだ。
そこにカラクリがあるかもしれない。
「それは……火事になったからですよ!」
「火事になったからですか?」
「えぇ」
「なるほど」
三好の回答に、山本はニヤッとする。
「では、今度はどちらに出掛けるおつもりでした?」
「え?」
「あなたの言う通り、火災報知機のベルが鳴ったようです。あなたが玄関を出ようとした時にですがね。さて今度はどこへ行くつもりだったのか?」
映像には音は入っていない。だが、映像に写る人々が慌てている様子が伺える。
三好も、音が聞こえたのか、ホテル内に振り向いている。その後、外へ駆けだした!
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