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エピローグ
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憲一と細谷は、休み時間に教室から見える遅咲きの最後の桜を見つめていた。その桜は、もう少ししか花がついておらず、明日には散ってしまっているだろう。
二人は、三好が復讐の為やった事だったとだけ、警察から話を聞いた。無差別ではなかったのだ。
「そう言えば、細谷は学校に残れるのか?」
「うん。君のお父さんの力かな?」
憲一の言葉に、そう細谷は返した。
細谷は、『恵』から『愛』に無事戻った。だが学校は、別な学校に行く予定になっていたからだ。
そこは、学力テストで同じだけあればいいのでは? と、憲一の父親の一声で細谷はそのまま学校に残れたのだ。
元々学力は、同じだったのだから。
「僕、恵の遺志を継いで弁護士になろうと思ってるんだ……」
細谷は、桜を見つめ言った。
「そうか。俺はどうしよう……」
「どうしようって? 弁護士目指していたんじゃなかったの?」
父親の母校に通っているのだから当然、弁護士を目指していると思っていたのだ。
「うん。目指していた。でも、俺、弁護士になっていいのかな? 火事起こしたの俺だし……」
「それは、君のせいじゃないって証明されて……」
「うん。仕組まれたものだった! でも、それを発動させたのは俺なんだ……。お前、俺が憎くないのか?」
細谷は、憲一の言葉に首を横に振った。
「憎いのは自分自身。僕があんな事起こさなければ、きっと旅館に泊まるなんて事、両親もいいださなかった。うち、貧乏だからね。記憶の中で、あれが初めての家族旅行だったんだ。まあ、最後にもなっちゃったけど……。君も傷つける事になちゃったし」
「何言ってるんだ、お前……」
憲一は、細谷の言葉に驚いた。
火事を起こしたのは憲一でも自分達がその旅館に行っていなければ、恵は死ななかった。
両親も憲一もその事で傷つく事はなかった。そう言ったのだ。
「憎くないよって言ったの!」
「ありがとう……」
「一緒になろうよ。弁護士に――。二人で恵の夢、叶えよう!」
細谷の言葉に、力強く憲一は頷いた。
必ず弁護士になって、恵に報告しようと二人で誓ったのだった――。
二人は、三好が復讐の為やった事だったとだけ、警察から話を聞いた。無差別ではなかったのだ。
「そう言えば、細谷は学校に残れるのか?」
「うん。君のお父さんの力かな?」
憲一の言葉に、そう細谷は返した。
細谷は、『恵』から『愛』に無事戻った。だが学校は、別な学校に行く予定になっていたからだ。
そこは、学力テストで同じだけあればいいのでは? と、憲一の父親の一声で細谷はそのまま学校に残れたのだ。
元々学力は、同じだったのだから。
「僕、恵の遺志を継いで弁護士になろうと思ってるんだ……」
細谷は、桜を見つめ言った。
「そうか。俺はどうしよう……」
「どうしようって? 弁護士目指していたんじゃなかったの?」
父親の母校に通っているのだから当然、弁護士を目指していると思っていたのだ。
「うん。目指していた。でも、俺、弁護士になっていいのかな? 火事起こしたの俺だし……」
「それは、君のせいじゃないって証明されて……」
「うん。仕組まれたものだった! でも、それを発動させたのは俺なんだ……。お前、俺が憎くないのか?」
細谷は、憲一の言葉に首を横に振った。
「憎いのは自分自身。僕があんな事起こさなければ、きっと旅館に泊まるなんて事、両親もいいださなかった。うち、貧乏だからね。記憶の中で、あれが初めての家族旅行だったんだ。まあ、最後にもなっちゃったけど……。君も傷つける事になちゃったし」
「何言ってるんだ、お前……」
憲一は、細谷の言葉に驚いた。
火事を起こしたのは憲一でも自分達がその旅館に行っていなければ、恵は死ななかった。
両親も憲一もその事で傷つく事はなかった。そう言ったのだ。
「憎くないよって言ったの!」
「ありがとう……」
「一緒になろうよ。弁護士に――。二人で恵の夢、叶えよう!」
細谷の言葉に、力強く憲一は頷いた。
必ず弁護士になって、恵に報告しようと二人で誓ったのだった――。
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