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第二章 マルとバツ。とんだハプニング!?
第一二話
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一つ思い出した。今頃気が付いてもだけど、さっきの二〇%切った時のペナルティーはPvPの時のだった!
って、一体何が起きているんだ!?
必死に逃げるリナを全速で追いかける為、俺は刀をアイテムボックスにしまった。全速力だと、手を大きく振る為、刀が木に当たる! 走りづらい! もう、こういうところは、リアリティーいらないと思うのは俺だけか?
しかしおかしい。追いつけない。というか、微妙に離されている。そういえば彼女、『逃げ足』とか言う、裏スキルがあったがあれか!
俺は、『伝説の魔王』をセットした。彼女との差が縮まってきた。俺のスキルの方が上のようだ。流石魔王の二つ名だ!
と思っていたら、リナのスピードがガクンと落ちた。彼女のスキルにはやはり時間制限があるみたいだ。というかこれはもう、歩いているな。
このままだと、あの男たちに追いつかれる!
「あ!」
リナは、そう叫んで倒れ込んだ!
なんだ?
近づき驚いた。右足にナイフが刺さっていた! 投げナイフ! つまり遠距離攻撃を受けた。
リナのステータスを見ると、足を損傷とその他に表示されている。つまりもう、動けない。
PvPには、ただHPを削るだけでなく、リアリティーが追及されていて、切り落としたりは出来ないが、こうやって部分的に負傷にして動けなくする事も出来る。
くそう! どこにいる! 探していると一人だけ姿を現した。
「死にたくなかったら、リナを渡しな!」
茶色い髪に日焼けした肌。そして、冒険者の服ではなく、盗賊の衣装。
そういう事か。俺はやっと理解した。
バッと走り出し、俺はその男に近づいた。
「絶対命令! もう一人の男を足止めしろ!」
俺は耳元で男に命令した! そうこいつはNPCだ! 勿論リナも!
いつの間にかイベントが発生していたんだ!
俺はリナの元に戻ると、足に刺さったナイフを抜く。
「リナに回復魔法! 逃げるぞ!」
どうしたら一番正しいのかはわからないが、三分間は時間を稼げる。俺とリナは、その場から逃げ出した。
「こっち!」
リナは、俺を案内し森の奥へと進む。するとフッと視界が開けた。木の柵に囲まれた小さな集落が目の前に現れた!
隠し村? たぶんイベントでしかこれない場所だろう。
小さな畑があり、石造りの小さな家が五軒。牛と鶏、それに犬。井戸もある。何故かここだけ別世界だ。
家の中から次々と人が出て来た。
そのうちの一人、冒険者の服を着た立派な髭を蓄えたご老人に、リナは近づいた。
「マルさん、このキソナさんに助けてもらいました」
「何と! リナがお世話になり……ありがとうございます」
なんとまあ、テンプレ的な展開! これはお願いされそうな予感。
「さあ、こちらでお休みください」
「はぁ……」
マルさんに勧められるまま、俺は彼の家にお邪魔になり、硬い丸太の椅子に座った。
「お疲れでしょう。さあ、これをお飲みください」
「ありがとうございます。頂きます」
俺は、木のコップに入れられた飲み物を一口飲んだ。
ポン。
《MPが五回復しました!》
へ? なんだこの飲み物! 一口でMP回復って!
「あのこれ……」
「はい。これは私が煎じた魔法茶です。彼らはこれを狙っているのです」
あぁやっぱりこういう展開なのか……。このイベント、高レベル向けだと思うんだけど、なぜ発生した? 条件が揃ったって事なんだろうけど……。
「この土地でしか栽培出来ない貴重な茶葉なのですが、この村で栽培しているのがバレたのです。この村の柵にには結界の効果があって、私達が認めた者しか出入りできません。また、この周りの森にも迷いの術が掛けてあるので、たどり着くのも困難なのです」
俺は何も聞いていないのに、マルさんは語り始めてしまった。
「この魔法茶の茶葉を我々は国に納め、そのお金で暮らしています。これを運んでいるのが、冒険者になったリナなのです。この村へ近づけない彼らは、リナを狙っています! そこでお願いがあるのです!」
お願いが来た!
「リナの護衛をお願いしたいのです。茶葉を渡し食料を買ってこの村に送り届けてほしいのです! この通りです!」
さてどうしたものか……。
『なあ、これ俺が引き受けても大丈夫か?』
『申し訳ありません。キソナ様。お気づきでしょうがこれはイベントです。制約により余程の事がない限りは、口出しできない事になっております。お許し下さい』
『わかった。それじゃ仕方ないよな。自分で判断するよ。で、ワープの事なら大丈夫か?』
『はい。大丈夫でございます』
ピピは頷き答えた。
『今回はNPCだけど、他のプレイヤーも一緒にワープって出来るのか?』
『はい。出来ます。パーティーを組んでいるという条件で、触れている状態であれば可能です』
『そっか。ありがとう』
行きは何とかなりそうだ。帰りはここにワープ出来るかどうかだな。
「わかりました。お引き受けします」
「ありがとうございます!」
マルさんは、頭を下げた。
あ、しまった! 報酬の話をするのを忘れていた!
『choose one』では、イベントでも交渉が可能で、上手くいけばとんでもない報酬をゲットできたり、大損するような報酬になったりする場合もある。
だがイベントは、沢山クリアすると二つ名をゲット出来たり、職業やスキル、魔法をゲットできたりするので受ける事に越したことはない。
俺は無謀かもしれないが、このイベントにチャレンジする事にした。さて、どうなる事か――。
って、一体何が起きているんだ!?
必死に逃げるリナを全速で追いかける為、俺は刀をアイテムボックスにしまった。全速力だと、手を大きく振る為、刀が木に当たる! 走りづらい! もう、こういうところは、リアリティーいらないと思うのは俺だけか?
しかしおかしい。追いつけない。というか、微妙に離されている。そういえば彼女、『逃げ足』とか言う、裏スキルがあったがあれか!
俺は、『伝説の魔王』をセットした。彼女との差が縮まってきた。俺のスキルの方が上のようだ。流石魔王の二つ名だ!
と思っていたら、リナのスピードがガクンと落ちた。彼女のスキルにはやはり時間制限があるみたいだ。というかこれはもう、歩いているな。
このままだと、あの男たちに追いつかれる!
「あ!」
リナは、そう叫んで倒れ込んだ!
なんだ?
近づき驚いた。右足にナイフが刺さっていた! 投げナイフ! つまり遠距離攻撃を受けた。
リナのステータスを見ると、足を損傷とその他に表示されている。つまりもう、動けない。
PvPには、ただHPを削るだけでなく、リアリティーが追及されていて、切り落としたりは出来ないが、こうやって部分的に負傷にして動けなくする事も出来る。
くそう! どこにいる! 探していると一人だけ姿を現した。
「死にたくなかったら、リナを渡しな!」
茶色い髪に日焼けした肌。そして、冒険者の服ではなく、盗賊の衣装。
そういう事か。俺はやっと理解した。
バッと走り出し、俺はその男に近づいた。
「絶対命令! もう一人の男を足止めしろ!」
俺は耳元で男に命令した! そうこいつはNPCだ! 勿論リナも!
いつの間にかイベントが発生していたんだ!
俺はリナの元に戻ると、足に刺さったナイフを抜く。
「リナに回復魔法! 逃げるぞ!」
どうしたら一番正しいのかはわからないが、三分間は時間を稼げる。俺とリナは、その場から逃げ出した。
「こっち!」
リナは、俺を案内し森の奥へと進む。するとフッと視界が開けた。木の柵に囲まれた小さな集落が目の前に現れた!
隠し村? たぶんイベントでしかこれない場所だろう。
小さな畑があり、石造りの小さな家が五軒。牛と鶏、それに犬。井戸もある。何故かここだけ別世界だ。
家の中から次々と人が出て来た。
そのうちの一人、冒険者の服を着た立派な髭を蓄えたご老人に、リナは近づいた。
「マルさん、このキソナさんに助けてもらいました」
「何と! リナがお世話になり……ありがとうございます」
なんとまあ、テンプレ的な展開! これはお願いされそうな予感。
「さあ、こちらでお休みください」
「はぁ……」
マルさんに勧められるまま、俺は彼の家にお邪魔になり、硬い丸太の椅子に座った。
「お疲れでしょう。さあ、これをお飲みください」
「ありがとうございます。頂きます」
俺は、木のコップに入れられた飲み物を一口飲んだ。
ポン。
《MPが五回復しました!》
へ? なんだこの飲み物! 一口でMP回復って!
「あのこれ……」
「はい。これは私が煎じた魔法茶です。彼らはこれを狙っているのです」
あぁやっぱりこういう展開なのか……。このイベント、高レベル向けだと思うんだけど、なぜ発生した? 条件が揃ったって事なんだろうけど……。
「この土地でしか栽培出来ない貴重な茶葉なのですが、この村で栽培しているのがバレたのです。この村の柵にには結界の効果があって、私達が認めた者しか出入りできません。また、この周りの森にも迷いの術が掛けてあるので、たどり着くのも困難なのです」
俺は何も聞いていないのに、マルさんは語り始めてしまった。
「この魔法茶の茶葉を我々は国に納め、そのお金で暮らしています。これを運んでいるのが、冒険者になったリナなのです。この村へ近づけない彼らは、リナを狙っています! そこでお願いがあるのです!」
お願いが来た!
「リナの護衛をお願いしたいのです。茶葉を渡し食料を買ってこの村に送り届けてほしいのです! この通りです!」
さてどうしたものか……。
『なあ、これ俺が引き受けても大丈夫か?』
『申し訳ありません。キソナ様。お気づきでしょうがこれはイベントです。制約により余程の事がない限りは、口出しできない事になっております。お許し下さい』
『わかった。それじゃ仕方ないよな。自分で判断するよ。で、ワープの事なら大丈夫か?』
『はい。大丈夫でございます』
ピピは頷き答えた。
『今回はNPCだけど、他のプレイヤーも一緒にワープって出来るのか?』
『はい。出来ます。パーティーを組んでいるという条件で、触れている状態であれば可能です』
『そっか。ありがとう』
行きは何とかなりそうだ。帰りはここにワープ出来るかどうかだな。
「わかりました。お引き受けします」
「ありがとうございます!」
マルさんは、頭を下げた。
あ、しまった! 報酬の話をするのを忘れていた!
『choose one』では、イベントでも交渉が可能で、上手くいけばとんでもない報酬をゲットできたり、大損するような報酬になったりする場合もある。
だがイベントは、沢山クリアすると二つ名をゲット出来たり、職業やスキル、魔法をゲットできたりするので受ける事に越したことはない。
俺は無謀かもしれないが、このイベントにチャレンジする事にした。さて、どうなる事か――。
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