【完結】大きな声では言えないが俺が魔王だ!

すみ 小桜(sumitan)

文字の大きさ
31 / 48
第四章 立場逆転!?眷属に弟子入り!

第二九話

しおりを挟む
 『ごめん。俺が悪かった。出来ないんじゃなくて、しようとしてなかった。そうだよな。俺は、強さだけを求めているんじゃない。この世界を楽しみたいんだ。魔王補正に頼らなくともある程度自分の力で戦闘をしたい! 他の奴だってチートは持ってるけど使いこなす努力はしてるもんな!』

 『わかって下さいましたか!』

 『あぁ。せめて、剣術は極めるよ! 攻撃を受けない。それだけでもチートを隠せるし、格好いいよな!』

 『はい!』

 ピピは嬉しそうに、俺の周りを回った。笑顔に戻っている。うん。ピピには笑顔が似合う。

 『では、魔剣士ダイガルを召喚しましょう! 出てくるまで召喚して、従えるのです。その後、剣術を習いましょう!』

 『わかった!』

 従える者に習うというのも何だが、ピピの言う通りそれが一番手っ取り早いよな。

 「ガウッ!」

 「うわぁ」

 突然背中を押され、前に倒れ込む。振り向くとオオカミンが唸っていた。
 あ、完全に忘れていた!

 「もうちょっと待ってて!」

 俺は、オオカミンにそう言っておく。いや、通じてないだろうけど。こいつを倒すと元のフィールドに戻っちゃうからさ! 相手はダイガルを召喚してからだ。

 「うんじゃ、召喚!」

 魔法陣が消え出て来たのは、子供ぐらいの背丈の人型だ。
 どこかで見たことあるような。
 ツタタタタ。凄い勢いで走り回り始めた!

 「あ! 試練の時にいたすばしっこい敵!」

 見た目は一緒だ。衣装が黒い。色違いで敵を作るのは基本だよな。うん。

 ポン。
 《シトーナを従えますか?》

 別に害があるわけじゃないし。まあ従えておくか。

 ポン。
 《シトーナを従えました》

 「宜しく。魔王様。……どうする?」

 「宜しく。えっと、ダイガルを従えるまでちょっと待ってて」

 シトーナは頷くと、また周りを走り出す。
 女の子かな? 子供みたいでカワイイ。

 『キソナ様。強く願う事で呼び出せる可能性が高まります』

 『わかったやってみる』

 ピピのアドバイスに従って、強く念じてみる事にする。
 ダイガル。ダイガル。

 「召喚!」

 魔法陣が消えて出て来たのは、筋肉ムキムキの男だ。また違うようだ。

 『やりましたね! 彼がダイガルです!』

 『はぁ? 魔剣士だろう? ムキムキじゃん!』

 どちらかというと見た目は、剣士ではなく武道家だ。

 ポン。
 《魔剣士ダイガルを従えますか?》

 ……本当に彼が、ダイガルだった。うん。強そうだよな!

 ポン。
 《魔剣士ダイガルを従えました》

 「魔王殿。宜しく頼む」

 「こちらこそ!」

 直ぐに召喚出来てよかった! では早速。

 「ちょっと、おねが……」

 俺が話している途中でダイガルが消えた!

 「え? なんで?」

 辺りを見渡すと、シトーナもオオカミンもいない。

 「あれ? 何が起きた?」

 『……ダイガルを従えたので、シトーナがオオカミンを倒したようです』

 「なんだって!」

 よく見れば火が消えている。
 待ってっと言った意味をオオカミンを倒すのを待てと言われたと思ったのか! あぁ、伝達ミスだな。

 『仕方がありません。一度街へ戻りましょう』

 「だな……」

 まあ、焦る事もない。従えたのだから指定して呼び出せる。
 俺はタード街へ戻った。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

酔っぱらったせいで、勇者パーティーを洗脳してしまった

透けてるブランディシュカ
ファンタジー
悪友のせいで酔ったら。(※重複投稿しています)仲仁へび

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

義妹がピンク色の髪をしています

ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。

神は激怒した

まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。 めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。 ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m 世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

追放された検品係、最弱の蛇に正しく聞いたら鉱脈を掘り当てた ~この世界は精霊の使い方を間違えている~

Lihito
ファンタジー
精霊に「やれ」と言えば動く。この世界の全員がそう信じている。 レイドだけが違った。範囲を絞り、条件を決め、段階的に聞く。それだけで最弱の蛇は誰より正確に答える。——誰にも理解されず、追放された。 たどり着いた鉱山町で、国が雇った上位精霊が鉱脈探査に失敗し続けていた。高性能の鷹が毎回違う答えを返す。 原因は鷹じゃない。聞き方だ。 レイドは蛇一体で名乗り出る。

処理中です...