【完結】大きな声では言えないが俺が魔王だ!

すみ 小桜(sumitan)

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第五章 その鑑定、偽りあり!

第三五話

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 地図には、自分たちがいる場所は載ってないが、宝箱の場所と次の階に行くワープの場所が記載されていた。

 「宝箱を取って次の階に直行だな」

 「さて、どれが宝箱の部屋に続く通路かだけど……。一つ覗けば、わかるかな」

 四つの壁にある通路に続く道の一つを覗くと、右にしか道がなく行き止まり。はずれだ。
 地図によればこの向かい側の壁が、宝箱がある通路。そして、その左側の壁から行ける通路を道なりに進むと、次の階に行くワープポイントとの場所だ。

 俺達は宝箱を取りに向かった。
 先ほどと同じく、スライムがいるが、二人は容赦なく踏みつぶした。

 「さて、何かな?」

 ルミさんが、宝箱を開け覗き込む。

 「ナイフ……って」

 ルミさんは残念そうに宝箱から取り出した。
 そのナイフは、全体が銀色に輝いている。つまり全て銀なのだろう。

 「いる?」

 「いらないな。俺には使えない代物だ」

 ルミさんに聞かれたガイさんは断った。

 「私もいらないから、キソナさんにあげる」

 「あ、ありがとう……」

 いらないからくれるって……まあ、いいか。
 俺は受け取ると、アイテムボックスにしまった。

 「まあ、こんなもんだろう。二階だしな。宝箱があっただけマシだ」

 「ない場合もあるのか?」

 「経験値の所は、宝箱はあまり出現しない。二階に出るなんて珍しいんだぜ」

 そういうものなのか。今のところ敵もスライムだし、上の階に行かないと経験値も入らなそうだ。

 俺達は、最初の部屋に戻り、ワープポイントの場所を目指した。たどり着くとすぐにワープで移動した。
 移動した先は、通路の端だ。見た目はずっと先まで続いている。
 俺達はマップを覗き込んだ。

 俺達のいる通路は、大きな部屋の横にあった。真ん中からその部屋に行けそうだ。つまり、左右どっちかの壁の向こう側が大きな部屋だ。
 そして、その部屋の反対側がここと同じような感じで、端っこにワープポイントがあった。

 「あれだな。ここはモンスターの巣窟の階だな」

 「だね。で、倒す?」

 「敵によるが、倒しても経験値は一か二だろう……」

 弱すぎるので経験値が入らないらしい。

 「じゃ、突っ切るという事で」

 ルミさんがそう言うと二人は俺を見た。

 「な、なんだよ」

 「武器しまっておけ。とりあえず、敵の間をすり抜け進むが……」

 ガイさんが言ったように俺は武器をしまった。

 「大丈夫だ。すり抜けるぐらいできる!」

 「うん。じゃ行こう!」

 俺達は大きな部屋の前まで来て中を覗き込んだ。
 スライム、コボルト、ラビーがそれぞれ五体ずついた。そこらへんをウロウロしている。

 「行くぞ!」

 ガイさんの合図で俺達は、向こう側の壁に向かって部屋の中を突っ切った。無事三人共壁までたどり着き、そのままワープポイントまで走り次の階に進んだ。
 次の階に行った俺達は早速、地図を覗き込む。

 地図には小さな部屋がいくつもある。そのうちの一つにワープポイントの部屋があるようだが、同じような感じの通路に部屋だった。
 自分たちのいる部屋がどこなのかをまず把握しなければならない。

 「うわぁ何、この迷路」

 「仕方がない。またキソナさんに立ってもらって見て回ろう!」

 そのやり方で構わないが、なぜ目印になるのが俺なんだ……。

 文句を言いたいが、誰かがやらなくてはいけないし、大人しく引き受けた。
 その際、ルミさんから地図を渡された。
 この作戦で自分達が最初にいた部屋がど真ん中だとわかり、地図を頼りにワープポイントを目指した。途中でコボルトとラビーに出会うも、蹴りで一撃だった。
 そうして、無事魔法陣の前にたどり着いた。

 「次はボスの部屋だ。武器を装備してからワープする」

 ガイさんはそう言うと武器を装備した。俺も装備する。

 「じゃーん!」

 ルミさんは、自慢げに斧を装備した。

 「おぉ! 凄いな!」

 流石に武器が斧で、ガイさんも驚く。ルミさんは得意げだ。

 「じゃ、行くぞ!」

 俺達三人は、魔法陣に乗り次の階へ移動した。
 次の階に着いたら、目の前にドラゴンがいた!

 「うお!」

 俺は驚いて声をだしてしまった……。

 三メートルほどの緑色のドラゴンだ。足の指は三本で鋭い爪がある。踏みつけられても引っかかれても、凄くダメージを食らいそうだ。
 そして、トカゲの様な緑色した皮膚は固そうだ。

 「俺ら左右から攻撃するから、キソナさん前宜しく」

 「はぁ!? ちょっと俺を囮にするつもりかよ!」

 「防御力あるし、上手になったんだろう? 無理そうなら変わるから」

 くっそう。やってやる! あっと、驚かしてやるからな!
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