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第四話
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キラレイ王国の半分もない領土の国ですが、砂漠はありません。ただキラレイ王国の隣国だけあり、日照りの日が多いそうです。
聖女に頼らず、自分達で模索してきた国だけあり、水路の確保が十分行き届いておりました。
ついてそうそう私は、国中を周りました。私に見せるというより、私を見せているようでした。つまりは、婚約者だと国中を周ったのです。
驚いたのは、普通に宿に泊まった事。王族だから専用の施設があると思っておりました。
勿論部屋は、別々です。
「どう? 気にった場所はあった?」
「どこも素敵でした」
「そう。気に入ってくれてよかった」
先ほど私達は、王宮へ戻ってきました。
周っている間、一度も聖女に触れる事無く、私を紹介して下さいました。
「私達は、新しい家を建てそこに住もうと思うのですがいかがです? それとも王宮内が宜しいですか?」
「え? 新しい家!?」
「できれば気に入った地域に住んだ方が宜しいかと思いまして。急ピッチで作ってもらう予定です。そして、婚姻をしそこに住みましょう」
そう言うと、イース様は私の手をとり甲に口づけを落とす。
「失礼します。どうしても二人にお会いしたいと、エストベラル様がお見えです」
「そうですか。わかりました。伺います」
「っは」
「唐突に来ましたね。どうしますか? 二人と言う事ですが、あなたはここにいらして宜しいですよ」
「いえ、一緒に伺います」
「大丈夫です。あなたの事は私がお守りいたしますので」
そう言ってまたもや、手の甲にキスを落としたのです。
誰もいないとはいえ、恥ずかしいです。
□
「やっと会えた」
私達を見るなり、エストベラル様が言いました。
「連絡を取りたいと言ったが取り合ってもらえず、一体一か月もどちらへ」
「あなたに承諾をとる必要もないでしょう」
「連絡がつかないとは、どういう事だと言っているのですが?」
「邪魔されたくなかったのもで」
「邪魔?」
「えぇ。婚前旅行中だったのです」
婚前旅行!?
言われれば、そういう事にはなりますが……。
「待て、レインルナ考えなおさないか?」
「え?」
「君が好きなのは、私だろう? 気がついたのだ。必要なのは君だったと」
どういう事でしょうか?
好きな相手が出来たのではなかったのでしょうか?
「横恋慕うですか? あ、違いますね。必要なのは……ですから聖女として取り戻したいという事でしょうか?」
「………」
「待って下さい。私が聖女ではないと言ったのは、エストベラル様ではありませんか」
「すまなかった。勘違いだったのだ。戻ってこないか? 今ならまだ間に合うだろう?」
「おや、好きな方が出来たのではなかったのですか? たとえ聖女でなくとも好きな者と一緒になりたかったのではなかったのですか?」
イース様が言うと、エストベラル様はイース様を睨み付けました。
聖女に頼らず、自分達で模索してきた国だけあり、水路の確保が十分行き届いておりました。
ついてそうそう私は、国中を周りました。私に見せるというより、私を見せているようでした。つまりは、婚約者だと国中を周ったのです。
驚いたのは、普通に宿に泊まった事。王族だから専用の施設があると思っておりました。
勿論部屋は、別々です。
「どう? 気にった場所はあった?」
「どこも素敵でした」
「そう。気に入ってくれてよかった」
先ほど私達は、王宮へ戻ってきました。
周っている間、一度も聖女に触れる事無く、私を紹介して下さいました。
「私達は、新しい家を建てそこに住もうと思うのですがいかがです? それとも王宮内が宜しいですか?」
「え? 新しい家!?」
「できれば気に入った地域に住んだ方が宜しいかと思いまして。急ピッチで作ってもらう予定です。そして、婚姻をしそこに住みましょう」
そう言うと、イース様は私の手をとり甲に口づけを落とす。
「失礼します。どうしても二人にお会いしたいと、エストベラル様がお見えです」
「そうですか。わかりました。伺います」
「っは」
「唐突に来ましたね。どうしますか? 二人と言う事ですが、あなたはここにいらして宜しいですよ」
「いえ、一緒に伺います」
「大丈夫です。あなたの事は私がお守りいたしますので」
そう言ってまたもや、手の甲にキスを落としたのです。
誰もいないとはいえ、恥ずかしいです。
□
「やっと会えた」
私達を見るなり、エストベラル様が言いました。
「連絡を取りたいと言ったが取り合ってもらえず、一体一か月もどちらへ」
「あなたに承諾をとる必要もないでしょう」
「連絡がつかないとは、どういう事だと言っているのですが?」
「邪魔されたくなかったのもで」
「邪魔?」
「えぇ。婚前旅行中だったのです」
婚前旅行!?
言われれば、そういう事にはなりますが……。
「待て、レインルナ考えなおさないか?」
「え?」
「君が好きなのは、私だろう? 気がついたのだ。必要なのは君だったと」
どういう事でしょうか?
好きな相手が出来たのではなかったのでしょうか?
「横恋慕うですか? あ、違いますね。必要なのは……ですから聖女として取り戻したいという事でしょうか?」
「………」
「待って下さい。私が聖女ではないと言ったのは、エストベラル様ではありませんか」
「すまなかった。勘違いだったのだ。戻ってこないか? 今ならまだ間に合うだろう?」
「おや、好きな方が出来たのではなかったのですか? たとえ聖女でなくとも好きな者と一緒になりたかったのではなかったのですか?」
イース様が言うと、エストベラル様はイース様を睨み付けました。
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