魔法使いじゃないから!

すみ 小桜(sumitan)

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『レベル10―嘘は魔法使いの始まり ―』

―2―

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 卒業式が終わった次の週の月曜日。この日が修了式だった。授業はなく、午前で終わり。でも部活はあった。ただ、しゃべっているだけなんだけどね。
 僕が所属している部は、かそう部。そして何故かお飾り部長をさせられている!!
 『かそう部』――この部は、趣味全開! 魔女っ子大好きの大場おおば幸映ゆきはると同じクラスの二色にしき愛音あまねさんがエンジョイする為に作った部だ!

 ミーラさんも部員になった。
 そして何故か三学期も終わると言うのに、生徒会副会長の安達先輩も部員になってしまった!!

 「おい、審」

 部室のドアを開けようとした時、後ろから声がかかった。聞き覚えがある声だ。生徒会長の稲葉先輩だ!

 「あ、お疲れ様です。安達先輩ですか? たぶん中に……」
 「いや、君に用事がある」
 「え!?」

 彼からの用事は、あまり聞きたくないなぁ。
 稲葉先輩は、安達先輩が好きなようで、その安達先輩が僕に気があると思っているので、何かされそうで怖い……。

 「生徒会室に来てほしい」
 「……あの、部室では?」
 「生徒会室で話がしたい」
 「……わかりました」

 あぁもう! 僕が何をしたって言うんだ!
 仕方がないので、生徒会室についていった。

 生徒会室は、僕にとっていい思い出が無い。いや、生徒会の人じゃなきゃ、思い出すらないだろうけど。
 僕はここで、安達先輩に平謝りをしたのだ。けど、その事件のせいで安達先輩は、僕達・・に興味を持ってしまった。
 これもすべて、ミーラさんのせいだ!

 「いやぁ、君の卒業式の催しは功を奏したようだ」

 そう言って、テーブルをバンと叩いた。
 何だ? どういう意味?
 僕を睨みつけていた稲葉先輩が、叩いたテーブルに目線を移したので、僕も移した。そこには、何やら大量の紙が置いてある。

 「これは、かそう部の入部届だ! もう三学期も終わるので保留になっている!」
 「え!? なんで?」

 いやそりゃ、手品だとしたらすごいかもしれないけど、普通それで入部が殺到するとは思えないんだけど?
 でも入部届は、30枚はありそうだ。

 「かそう部に、安達さんが入部したと知った連中が出して来たものだ。君の責任なんだから何とかしてほしい!」
 「え? それって入部させろって事ですか?」
 「バカか! 逆だ! 何とかして断れと言っているんだ! 変な奴を近づけさせるな!」
 「………」

 そんな事を言われてもなぁ。無理だと思う。――僕は、お飾り部長なんですけど!
 だいたい三学期の終わりのあのタイミングで、安達先輩の入部を許可したの教頭先生でしょう?

 「そうだ。教頭先生にお願いしませんか? 新三年生は、ダメだって。そう……」
 「大半は、君と同じ学年だ!」
 「いや、そう言われても……僕にそんな権限ないですけど」
 「ないなら作れ!」

 そんな無茶な!
 手品部だと思われているから、試験に合格したらと言う事ぐらいしか思いつかないけど。ただ、どんな試験にしたらいいか……。

 「いいか! 安達さんを無事卒業させるんだ!」
 「部員を入れても無事卒業出来ると思いますけど?」

 そう返すと睨まれた!

 「わかりました! 試験を行って受かった人だけにします!」
 「なるほど! それで全員落とすんだな? あ、この話は、安達さんには言うなよ!」
 「……はい」

 あぁ、面倒な事になった!
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