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第4章 姿を現した魔術師
第34話
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一回目はシリルを捕らえさせる為、二回目は剣を奪う為。そう考えればこれもつじつまが合ってしまう。
「魔術師はシリルが目的だと思われる襲撃を過去に二度行っております。七年前に村が焼かれました。あれは、その魔術師の仕業でしょう。勿論シリルが目的だった。だがその時は、シリルはうまく逃げ切った。ですが二年前にもう一度彼を襲い、今度は捕らえるのに成功しております」
「そうだな」
ゴーチェの話に、ロイは頷く。
オルソもアージェも強張った顔つきだ。二人もまた、その事に行きあたっていた。だが言えずにいたのだ。
チラッとゴーチェは、オルソも見るも話しを続ける。
「そこまでした彼を魔術師は、いとも簡単に手放すとは思えません。それなのにシリルは今、私達の手中です。今までの行動を考えれば、わざと私達に彼を渡したのではないのでしょうか? 彼を殺さずに生け捕りにするのは、相手はわかっていたはずです」
ゴーチェが語り終わると、ロイが立ち上がった。
「そんな事は言われなくてもわかっている。だからこそだろう。彼を何の為に送り込んだかという事だ! 普通は事を運ぶ手はずを整える為、あるいは内通者と接触させる為だ」
「まさか! フランクが内通者だと仰るのですか!」
ロイの言葉にガバッと立ち上がり、ダミアンが問う。
「流れから言ってあり得るだろう?」
「ヘリムは? お疑いだったのでは?!」
ロイの返答に、またダミアンが問う。
「フランクが疑われない様にする為に送り込んだろう」
「支離滅裂だな。ガッド……陛下と俺が悪だくみをして、その魔術師ともつながっている。しかもシリルをも送り込んで、内通者はフランク? それなら君も疑わしい。内通者は君の相棒、ウリッセではないのか?」
「何故、私が!」
ウリッセが驚いて立ち上がる。
「魔術師とつながりのあるイサルコと仲良しなのは君だろう? 君は剣の事も知っていた」
驚く事言うヘリムに皆、唖然としていた。
王子のロイも疑わしいなど、この国の者なら思っていても言わないだろう。
「ウリッセが疑わしいのはわかるが、ロイ王子まで疑いますか」
「な……」
ゴーチェがそうヘリムに言うと、ウリッセは驚いた顔をした。
自分も皆に疑われているのかと驚いたのだ。
しかし考えれば、一番魔術師と繋がりがありそうなのは、ウリッセだ。
今度は皆、ウリッセを見る。
「バカバカしい! 自分の子供を危険な目に遭わせてまで、あんな事はしない!」
ウリッセは叫ぶように言った!
それには、それもそうだとウリッセの事情を知っている皆は頷く。
リーフもそれはないと思った。
「ゴーチェ、取りあえずシリルからは目を離すな。以上解散!」
ガッドは突然ため息交じりにそう言い立ち上がる。収拾がつかなくなったので、一旦終了といったところだろう。
「ゴーチェ、後は頼んだ」
そう一言言うと、ロイも部屋を後にした。
バタンと扉が閉まると、はぁっと皆、気が抜けた様になる。
「一体殿下は、どうなされたのだ……」
ダミアンは呟いた。
「今日は、皆には城に泊まって頂く。部屋はもう用意してある」
ゴーチェがそう皆に言った。
「それって最初から私達を……」
ゴーチェの言葉に、アージェが言う。最初から帰さないつもりだった。
「皆さん、申し訳ありません。私の剣が奪われたばかりに、こんな事に……」
「フランク、あなたのせいではない」
オルソはそう言って、ポンとフランクの肩を叩いた。
「皆さんは、私を疑って……」
ウリッセは、俯いたままそう聞いた。
ダミアンが伝えに行くと言ったのに、わざわざ城に来た。様子を見に来たと捉えられてもおかしくはない。
ロイを疑わなくとも、自分は疑われているのかと聞いたのだ。
「そういう訳ではない。フランクがと言うのならウリッセ、あなたも疑わしいと言うだけだ。まあ残念だが、陛下は大小なり全員お疑いなのかもしれないな」
ゴーチェがそう言うと、皆もそう思った。
どっと疲れた会議になったのだった――。
「魔術師はシリルが目的だと思われる襲撃を過去に二度行っております。七年前に村が焼かれました。あれは、その魔術師の仕業でしょう。勿論シリルが目的だった。だがその時は、シリルはうまく逃げ切った。ですが二年前にもう一度彼を襲い、今度は捕らえるのに成功しております」
「そうだな」
ゴーチェの話に、ロイは頷く。
オルソもアージェも強張った顔つきだ。二人もまた、その事に行きあたっていた。だが言えずにいたのだ。
チラッとゴーチェは、オルソも見るも話しを続ける。
「そこまでした彼を魔術師は、いとも簡単に手放すとは思えません。それなのにシリルは今、私達の手中です。今までの行動を考えれば、わざと私達に彼を渡したのではないのでしょうか? 彼を殺さずに生け捕りにするのは、相手はわかっていたはずです」
ゴーチェが語り終わると、ロイが立ち上がった。
「そんな事は言われなくてもわかっている。だからこそだろう。彼を何の為に送り込んだかという事だ! 普通は事を運ぶ手はずを整える為、あるいは内通者と接触させる為だ」
「まさか! フランクが内通者だと仰るのですか!」
ロイの言葉にガバッと立ち上がり、ダミアンが問う。
「流れから言ってあり得るだろう?」
「ヘリムは? お疑いだったのでは?!」
ロイの返答に、またダミアンが問う。
「フランクが疑われない様にする為に送り込んだろう」
「支離滅裂だな。ガッド……陛下と俺が悪だくみをして、その魔術師ともつながっている。しかもシリルをも送り込んで、内通者はフランク? それなら君も疑わしい。内通者は君の相棒、ウリッセではないのか?」
「何故、私が!」
ウリッセが驚いて立ち上がる。
「魔術師とつながりのあるイサルコと仲良しなのは君だろう? 君は剣の事も知っていた」
驚く事言うヘリムに皆、唖然としていた。
王子のロイも疑わしいなど、この国の者なら思っていても言わないだろう。
「ウリッセが疑わしいのはわかるが、ロイ王子まで疑いますか」
「な……」
ゴーチェがそうヘリムに言うと、ウリッセは驚いた顔をした。
自分も皆に疑われているのかと驚いたのだ。
しかし考えれば、一番魔術師と繋がりがありそうなのは、ウリッセだ。
今度は皆、ウリッセを見る。
「バカバカしい! 自分の子供を危険な目に遭わせてまで、あんな事はしない!」
ウリッセは叫ぶように言った!
それには、それもそうだとウリッセの事情を知っている皆は頷く。
リーフもそれはないと思った。
「ゴーチェ、取りあえずシリルからは目を離すな。以上解散!」
ガッドは突然ため息交じりにそう言い立ち上がる。収拾がつかなくなったので、一旦終了といったところだろう。
「ゴーチェ、後は頼んだ」
そう一言言うと、ロイも部屋を後にした。
バタンと扉が閉まると、はぁっと皆、気が抜けた様になる。
「一体殿下は、どうなされたのだ……」
ダミアンは呟いた。
「今日は、皆には城に泊まって頂く。部屋はもう用意してある」
ゴーチェがそう皆に言った。
「それって最初から私達を……」
ゴーチェの言葉に、アージェが言う。最初から帰さないつもりだった。
「皆さん、申し訳ありません。私の剣が奪われたばかりに、こんな事に……」
「フランク、あなたのせいではない」
オルソはそう言って、ポンとフランクの肩を叩いた。
「皆さんは、私を疑って……」
ウリッセは、俯いたままそう聞いた。
ダミアンが伝えに行くと言ったのに、わざわざ城に来た。様子を見に来たと捉えられてもおかしくはない。
ロイを疑わなくとも、自分は疑われているのかと聞いたのだ。
「そういう訳ではない。フランクがと言うのならウリッセ、あなたも疑わしいと言うだけだ。まあ残念だが、陛下は大小なり全員お疑いなのかもしれないな」
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どっと疲れた会議になったのだった――。
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