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みんながみんな環奈だと思うな。
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※妙にリアルですがフィクションです。
「今日も平和ね…」
クーラーガンガンの部屋で床に寝転がりTwitterを開いている私は呟いた。
今年でネット界隈6年目に突入する。
6年とは何年かというと、小学校を卒業できてしまうくらいの年月だ。つまり6年だ。
リアルでは優雅にぼっち生活を送る私だが、ネットでは数千人のフォロワー様と共に生きていると思えば十分リア充だ。
リア充とはどういう意味か。
リア充とは、実社会における人間関係や趣味活動を楽しんでいること、またはそのような人。by Wikipedia
決して恋人の有無で決まるものではない。
実社会とはどういう意味か。
…。
そんなこんなで楽しい楽しいネット生活を送っていたが、突然、事件は起こった。
ある日の午前2時26分。
こんなツイートが投稿された。
「今度オフ会しませんか?都内に集まれる方リプください!」
犯人 私
犯行動機 深夜テンション
悔やんでも悔やみきれない。
なぜこんなツイートをしたのか。
ネットの世界。
可愛いアイコンという仮面をつけて生き延びてきた世界。
こんなにも平和な世界で、深夜テンションという悪魔の囁きにより、禁じられたツイートをしてしまった。
数千人のフォロワーさんは次々に返信をする。
「行きます!」
「企画ありがとうございます行きます(* 'ᵕ' )」
「美人な主さんに会うの楽しみです!」
私が美人って情報源どこ?と思いながらも、
この数のフォロワーさんの期待を背負っておきながらオフ会を取りやめることなどできず、結局日時と場所を決めてしまった。
そしてオフ会当日。
出発するその瞬間まで、フォロワーさんを怒らせることがない自然な言い訳を探したが見つかるはずもなく、意を決してドアを開けた。
唯一の救いは、来づらい日時と場所を設定したことにより、来る人がかなり減ったことだ。
とうとう到着してしまった。
そこには美男美女が群れをなしていた。
まさかこれからオフ会をする人たちじゃないだろうな…?
「こんにちは~、オフ会参加する方ですよね?主さんに会うの楽しみですねー!」
突然話しかけられて硬直した。
「ソ、ソウデスネ!!」
とっさにそう口に出すと、私はあることに気づいた。
この人、私が主だって気づいてない…
そして私は今それを肯定した…
ますます名乗り出るのが難しくなってしまった。
もう帰ろうかとも思ったが、それではネット界隈で平和に暮らすことができなくなってしまう。
「えー!めっちゃ橋本環奈ちゃんに似てない!?」
「あの子も橋本環奈ちゃん似だー!!!」
「みんな可愛すぎないー??」
どこからかそんな声が聞こえてくる。
なぜ私のフォロワーさんはみんな可愛いのだろうか。
そのとき、禁断の一言がすぐ横で聞こえた。
「もしかしたら主さんも橋本環奈ちゃんに似てるんじゃないー!?」
ああ、これはやばい。
ここで私が主ですと名乗り出ると、
(え、この人が主さんなんだ、思ったより普通…)
みたいな変な空気になりかねない。
どうしよう。
もうネタに走るか。うんそうしよう。
私はもうどうでもいいやという投げやりな気持ちで、こう言った。
「私が!!橋本環奈ちゃんこと主です!!ははっ(苦笑)」
沈黙が痛かった。
この後はご想像にお任せしたいと思います。
よくわからないお話を読んでいただきありがとうございました。
もう一度言いますが、フィクションです。
「今日も平和ね…」
クーラーガンガンの部屋で床に寝転がりTwitterを開いている私は呟いた。
今年でネット界隈6年目に突入する。
6年とは何年かというと、小学校を卒業できてしまうくらいの年月だ。つまり6年だ。
リアルでは優雅にぼっち生活を送る私だが、ネットでは数千人のフォロワー様と共に生きていると思えば十分リア充だ。
リア充とはどういう意味か。
リア充とは、実社会における人間関係や趣味活動を楽しんでいること、またはそのような人。by Wikipedia
決して恋人の有無で決まるものではない。
実社会とはどういう意味か。
…。
そんなこんなで楽しい楽しいネット生活を送っていたが、突然、事件は起こった。
ある日の午前2時26分。
こんなツイートが投稿された。
「今度オフ会しませんか?都内に集まれる方リプください!」
犯人 私
犯行動機 深夜テンション
悔やんでも悔やみきれない。
なぜこんなツイートをしたのか。
ネットの世界。
可愛いアイコンという仮面をつけて生き延びてきた世界。
こんなにも平和な世界で、深夜テンションという悪魔の囁きにより、禁じられたツイートをしてしまった。
数千人のフォロワーさんは次々に返信をする。
「行きます!」
「企画ありがとうございます行きます(* 'ᵕ' )」
「美人な主さんに会うの楽しみです!」
私が美人って情報源どこ?と思いながらも、
この数のフォロワーさんの期待を背負っておきながらオフ会を取りやめることなどできず、結局日時と場所を決めてしまった。
そしてオフ会当日。
出発するその瞬間まで、フォロワーさんを怒らせることがない自然な言い訳を探したが見つかるはずもなく、意を決してドアを開けた。
唯一の救いは、来づらい日時と場所を設定したことにより、来る人がかなり減ったことだ。
とうとう到着してしまった。
そこには美男美女が群れをなしていた。
まさかこれからオフ会をする人たちじゃないだろうな…?
「こんにちは~、オフ会参加する方ですよね?主さんに会うの楽しみですねー!」
突然話しかけられて硬直した。
「ソ、ソウデスネ!!」
とっさにそう口に出すと、私はあることに気づいた。
この人、私が主だって気づいてない…
そして私は今それを肯定した…
ますます名乗り出るのが難しくなってしまった。
もう帰ろうかとも思ったが、それではネット界隈で平和に暮らすことができなくなってしまう。
「えー!めっちゃ橋本環奈ちゃんに似てない!?」
「あの子も橋本環奈ちゃん似だー!!!」
「みんな可愛すぎないー??」
どこからかそんな声が聞こえてくる。
なぜ私のフォロワーさんはみんな可愛いのだろうか。
そのとき、禁断の一言がすぐ横で聞こえた。
「もしかしたら主さんも橋本環奈ちゃんに似てるんじゃないー!?」
ああ、これはやばい。
ここで私が主ですと名乗り出ると、
(え、この人が主さんなんだ、思ったより普通…)
みたいな変な空気になりかねない。
どうしよう。
もうネタに走るか。うんそうしよう。
私はもうどうでもいいやという投げやりな気持ちで、こう言った。
「私が!!橋本環奈ちゃんこと主です!!ははっ(苦笑)」
沈黙が痛かった。
この後はご想像にお任せしたいと思います。
よくわからないお話を読んでいただきありがとうございました。
もう一度言いますが、フィクションです。
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