禁断の寮生活〜真面目な大学生×体育会系大学生の秘密〜

ほろ苦い初恋

「ごめん、ユウスケ。今まで一緒に過ごしてきたけど、お前がホモって知ってから気持ち悪くて話したくないんだ。卒業したら会わないでおこう」

俺が高校生の時に一番仲良くしていた友人から、卒業式が終わった教室でこっそりと言われた言葉。

どんな相手でも話し合えば理解し合えると思っていた。
「ごめんね。そんなつもりはなかったんだけど、仲良くしたいと思っていたら自然と好意を持つようになってしまって・・・」
「ごめん、俺もう行くわ」
そう言い残し、俺の高校時代の唯一の友人は去っていった。



この世の中には理解し合えない人が大勢いる。この時までは俺の周りだけは違うと思っていた。けれども、身近な人が俺に対して軽蔑の眼差しをむけ、最後には会いたくないと言われ、卒業式が終わったあと、一人ベッドで泣いた。



そんな気持ちのまま、田舎にある実家を出て東京にあるとある寮で生活することになった。