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第二章 弓使いと学校のアイドル編
第31話 ダンジョンから脱出します!
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「ちょっ……真美ちゃん!」
乃花は、思わずといった様子で倒れた友人の元へ駆け寄っていた。
といっても、彼女だって重傷だ。
半ば片足を引きずるようにして近づき、真美と呼ばれた少女を抱え上げた。
容態は――見る限り、芳しいとは言えない。
自分の状態を知ってなお、感動の再会に水を差さずにいてくれたのは嬉しいが、それで手遅れになったら元も子もないだろうに。
一刻もはやく、ここを脱出しなければ。
と、そのとき。
本当に、折りが悪いとしか言いようがないが、遠くの方からブーンという虫の羽音のようなものが聞こえてきた。
「なに、この音」
「おそらく、この階層にいる分の“デンジャラス・ビー”だな」
俺は、軽く舌打ちをしつつ答える。
15階層でまとめて行動不能にしたヤツらと同じ、蜂型のモンスター。
それらが複数体、こちらへ向かってきているらしかった。
「ど、どうしよ……」
「攻撃を捌きつつ、逃げるしかない」
「そ、それはそうだけど、どうやって」
巨大ゴーレムをやっとこさ倒したと思ったら、追い打ちとばかりに蜂型モンスターの群れ。
コース料理でメインディッシュに豚肉料理を選択したら、想像の斜め上をゆく豚の丸焼きが出てきて、その上デザートでウェディングケーキが出てきたようなカオス。
ゆえに、乃花は顔を青ざめさせるが――
「全部と戦う必要はないし、そもそも14階層まで逃げれば転送陣が使える! こっちの勝ちだ!」
「で、でもここから3階層もある! たどり着く前に絶対蜂の巣にされちゃうよぉ!」
「相手が蜂なだけに?」
「……」
「はいごめんなさい今すぐ黙ります」
パニックにならないようあえてギャグを言ったのだが、「こいつ今の状況わかってる?」的な顔をされてしまった。
考えてみれば、親友が瀕死なのに呑気にダジャレなど言ってる場合ではないな。
そうこうしている間に、“デンジャラス・ビー”の群れが視界に入ってくる。
「や、ヤバい!」
「大丈夫」
俺は矢筒から特殊な矢を抜いた。
それは、鏃が漁業で使う銛のようになっていて、後端にはワイヤーと電動の滑車がついている、ダンジョン攻略用に作ったハンドメイドの品だ。
それを弓につがえると、頭上の大穴に向け“落ちゆく太陽”でぶち抜いた大穴(より正確には、見えている15階層の天井部分)めがけて放った。
ガシンと音を立て、返しのついた鏃が15階層の天井に深々と突き刺さる。
「行くよ」
「へ?」
俺は真美と呼ばれた少女を背負い、片方の手でワイヤーを掴む。それから、もう片方の手で乃花を抱き寄せた。
「え、あ、ちょ!? にゃ、にゃんで!? こ、こここ、これ抱っこ!?」
「ごめん! ちょっとだけ我慢して!」
「いや、で、でも……ふしゅ~」
いきなりのことで、流石に恥ずかしかったらしい。
乃花は狼狽えたような声を上げ、ぐるぐると目を回す。
かく言う俺も、大変恥ずかしい。
なにせ、柔らかい感触が身体に触れているのだから。
が、さっき乃花に無言の圧力を加えられたように、変に浮かれている場合ではない。見やれば、“デンジャラス・ビー”の大群はすぐそこまで迫っている。
俺は、2人の少女を抱えたまま、ワイヤーを操作した。
瞬間、ワイヤーが巻き取られ、俺達の身体は上方向にぐいんと引っ張られる。言うなればこの特殊矢は、即席のエレベーターだ。
間一髪、目前まで迫っていた敵の大群を躱した俺達は、16階層を素通りして15階層の穴の縁に着地する。
さっきまでいた15・16階層の攻略者集団は、もう上へ逃げたようだ。
辺りには、来るときに退治した“デンジャラス・ビー”が、大量に転がっていた。
未だ麻痺毒の影響で動けずにいるみたいだ。
「このまま奥にいけば、14階層に繋がる穴が空いてる! たぶんまだダンジョンの自己再生能力でも塞がりきってはないはずだ! そこから脱出しよう」
俺は乃花を解放し、矢継ぎ早に伝える。
「急ごう! すぐにでも下にいたヤツらは追ってくる!」
「う、うん! わかってる!」
俺と乃花は、連れだって出口へ向かって駆け出す。
数秒遅れて、下にいた“デンジャラス・ビー”の群れが、不気味な羽音を響かせながら、後を追ってきた。
必死で逃げるが、正直このままでは追いつかれる。何せこちらはケガ人を背負っており、連れも怪我をしていて、全力疾走なんてとてもできない状態だ。
それに、問題はもう一つあった。
反撃しようにも、反撃できないのだ。
大前提として弓矢は両手で扱う武器だ。片手で放つことなど、想定していない。
と、そんな俺の内心を悟ったのか、不意に乃花が叫んだ。
「それ貸して!」
同時に、彼女は手を伸ばす。俺の肩にかけた、弓へと。
「乃花?」
「大丈夫! 私だって、“弓使い”だから!」
そう言って乃花は不敵に笑うと、俺の持つ矢筒から「通常矢」を引き抜き、手早く弓につがえる。
腕に力を加えて引き絞るとき、彼女は僅かに顔を苦痛に歪めた。両腕には、切り傷や打撲痕が見受けられるから、相当無理をしているのだろう。
しかし、それでも――彼女は集中を一切乱すことなく、矢を射る。
風を切って飛翔する矢は、迫り来る“デンジャラス・ビー”の一体を射貫いた。
が、それだけに留まらない。眉間を射貫かれた個体が地面に落ちる前に、乃花は次の矢を装填している。
そうして、必至に逃げながら追いすがる“デンジャラス・ビー”を次々撃ち落としていく。
「すごいな」
思わず俺は、そう呟いていた。
まだまだ拙い部分はあるけれど、それはつまり伸び代があるということ。
余程練習してきたのだろう。その一連の動きには、ひたむきに努力してきたことが窺える美しさが内包されていた。
と――淡々と撃っていた乃花だったが、次の瞬間ぐらりと身体が傾いだ。おそらく、体中の痛みを押して迎撃し続けていたせいだろう。足下がおぼつかなくなり、足が縺れたのだ。
「乃花!」
俺は思わず叫ぶ。
すぐに体勢を立て直した乃花だったが、このわずかな綻びを見逃すモンスターではない。
一番先頭にいた一匹が乃花の元へ急接近する。
慌てて弓矢を構え直すが、迎撃が間に合わない。“デンジャラス・ビー”は容赦なく尻の毒針を彼女の柔肌に突き立てようとして。
「くっ!」
俺は咄嗟に懐から、小型の弓矢を取り出した。
刹那、さながらガンマンの早撃ちのように、空中を滑らせた手からチョークくらいの大きさの矢を放つ。
放たれた矢は狙い過たず、“デンジャラス・ビー”の尻にある毒針を叩き折った。
「か、かっくん!」
「今のうちだ! 走れ!」
「うん!」
俺達は、ひたすらに逃げる。
2人で協力して“デンジャラス・ビー”の接近を食い止めながら、14階層から降りてきたときの穴を目指して。
そして――張り詰めた空気の中、逃走を続けた果てに。
俺達は、間一髪。
14階層に上がり、転送陣に半ば転がり込む形で、死の危険に蝕まれたダンジョンを脱出することに成功したのだった。
乃花は、思わずといった様子で倒れた友人の元へ駆け寄っていた。
といっても、彼女だって重傷だ。
半ば片足を引きずるようにして近づき、真美と呼ばれた少女を抱え上げた。
容態は――見る限り、芳しいとは言えない。
自分の状態を知ってなお、感動の再会に水を差さずにいてくれたのは嬉しいが、それで手遅れになったら元も子もないだろうに。
一刻もはやく、ここを脱出しなければ。
と、そのとき。
本当に、折りが悪いとしか言いようがないが、遠くの方からブーンという虫の羽音のようなものが聞こえてきた。
「なに、この音」
「おそらく、この階層にいる分の“デンジャラス・ビー”だな」
俺は、軽く舌打ちをしつつ答える。
15階層でまとめて行動不能にしたヤツらと同じ、蜂型のモンスター。
それらが複数体、こちらへ向かってきているらしかった。
「ど、どうしよ……」
「攻撃を捌きつつ、逃げるしかない」
「そ、それはそうだけど、どうやって」
巨大ゴーレムをやっとこさ倒したと思ったら、追い打ちとばかりに蜂型モンスターの群れ。
コース料理でメインディッシュに豚肉料理を選択したら、想像の斜め上をゆく豚の丸焼きが出てきて、その上デザートでウェディングケーキが出てきたようなカオス。
ゆえに、乃花は顔を青ざめさせるが――
「全部と戦う必要はないし、そもそも14階層まで逃げれば転送陣が使える! こっちの勝ちだ!」
「で、でもここから3階層もある! たどり着く前に絶対蜂の巣にされちゃうよぉ!」
「相手が蜂なだけに?」
「……」
「はいごめんなさい今すぐ黙ります」
パニックにならないようあえてギャグを言ったのだが、「こいつ今の状況わかってる?」的な顔をされてしまった。
考えてみれば、親友が瀕死なのに呑気にダジャレなど言ってる場合ではないな。
そうこうしている間に、“デンジャラス・ビー”の群れが視界に入ってくる。
「や、ヤバい!」
「大丈夫」
俺は矢筒から特殊な矢を抜いた。
それは、鏃が漁業で使う銛のようになっていて、後端にはワイヤーと電動の滑車がついている、ダンジョン攻略用に作ったハンドメイドの品だ。
それを弓につがえると、頭上の大穴に向け“落ちゆく太陽”でぶち抜いた大穴(より正確には、見えている15階層の天井部分)めがけて放った。
ガシンと音を立て、返しのついた鏃が15階層の天井に深々と突き刺さる。
「行くよ」
「へ?」
俺は真美と呼ばれた少女を背負い、片方の手でワイヤーを掴む。それから、もう片方の手で乃花を抱き寄せた。
「え、あ、ちょ!? にゃ、にゃんで!? こ、こここ、これ抱っこ!?」
「ごめん! ちょっとだけ我慢して!」
「いや、で、でも……ふしゅ~」
いきなりのことで、流石に恥ずかしかったらしい。
乃花は狼狽えたような声を上げ、ぐるぐると目を回す。
かく言う俺も、大変恥ずかしい。
なにせ、柔らかい感触が身体に触れているのだから。
が、さっき乃花に無言の圧力を加えられたように、変に浮かれている場合ではない。見やれば、“デンジャラス・ビー”の大群はすぐそこまで迫っている。
俺は、2人の少女を抱えたまま、ワイヤーを操作した。
瞬間、ワイヤーが巻き取られ、俺達の身体は上方向にぐいんと引っ張られる。言うなればこの特殊矢は、即席のエレベーターだ。
間一髪、目前まで迫っていた敵の大群を躱した俺達は、16階層を素通りして15階層の穴の縁に着地する。
さっきまでいた15・16階層の攻略者集団は、もう上へ逃げたようだ。
辺りには、来るときに退治した“デンジャラス・ビー”が、大量に転がっていた。
未だ麻痺毒の影響で動けずにいるみたいだ。
「このまま奥にいけば、14階層に繋がる穴が空いてる! たぶんまだダンジョンの自己再生能力でも塞がりきってはないはずだ! そこから脱出しよう」
俺は乃花を解放し、矢継ぎ早に伝える。
「急ごう! すぐにでも下にいたヤツらは追ってくる!」
「う、うん! わかってる!」
俺と乃花は、連れだって出口へ向かって駆け出す。
数秒遅れて、下にいた“デンジャラス・ビー”の群れが、不気味な羽音を響かせながら、後を追ってきた。
必死で逃げるが、正直このままでは追いつかれる。何せこちらはケガ人を背負っており、連れも怪我をしていて、全力疾走なんてとてもできない状態だ。
それに、問題はもう一つあった。
反撃しようにも、反撃できないのだ。
大前提として弓矢は両手で扱う武器だ。片手で放つことなど、想定していない。
と、そんな俺の内心を悟ったのか、不意に乃花が叫んだ。
「それ貸して!」
同時に、彼女は手を伸ばす。俺の肩にかけた、弓へと。
「乃花?」
「大丈夫! 私だって、“弓使い”だから!」
そう言って乃花は不敵に笑うと、俺の持つ矢筒から「通常矢」を引き抜き、手早く弓につがえる。
腕に力を加えて引き絞るとき、彼女は僅かに顔を苦痛に歪めた。両腕には、切り傷や打撲痕が見受けられるから、相当無理をしているのだろう。
しかし、それでも――彼女は集中を一切乱すことなく、矢を射る。
風を切って飛翔する矢は、迫り来る“デンジャラス・ビー”の一体を射貫いた。
が、それだけに留まらない。眉間を射貫かれた個体が地面に落ちる前に、乃花は次の矢を装填している。
そうして、必至に逃げながら追いすがる“デンジャラス・ビー”を次々撃ち落としていく。
「すごいな」
思わず俺は、そう呟いていた。
まだまだ拙い部分はあるけれど、それはつまり伸び代があるということ。
余程練習してきたのだろう。その一連の動きには、ひたむきに努力してきたことが窺える美しさが内包されていた。
と――淡々と撃っていた乃花だったが、次の瞬間ぐらりと身体が傾いだ。おそらく、体中の痛みを押して迎撃し続けていたせいだろう。足下がおぼつかなくなり、足が縺れたのだ。
「乃花!」
俺は思わず叫ぶ。
すぐに体勢を立て直した乃花だったが、このわずかな綻びを見逃すモンスターではない。
一番先頭にいた一匹が乃花の元へ急接近する。
慌てて弓矢を構え直すが、迎撃が間に合わない。“デンジャラス・ビー”は容赦なく尻の毒針を彼女の柔肌に突き立てようとして。
「くっ!」
俺は咄嗟に懐から、小型の弓矢を取り出した。
刹那、さながらガンマンの早撃ちのように、空中を滑らせた手からチョークくらいの大きさの矢を放つ。
放たれた矢は狙い過たず、“デンジャラス・ビー”の尻にある毒針を叩き折った。
「か、かっくん!」
「今のうちだ! 走れ!」
「うん!」
俺達は、ひたすらに逃げる。
2人で協力して“デンジャラス・ビー”の接近を食い止めながら、14階層から降りてきたときの穴を目指して。
そして――張り詰めた空気の中、逃走を続けた果てに。
俺達は、間一髪。
14階層に上がり、転送陣に半ば転がり込む形で、死の危険に蝕まれたダンジョンを脱出することに成功したのだった。
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