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第二襲 災炎嵐龍編
夜襲 ――ナイト・レイド――
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満月が出始めた頃、私たちは次の犠牲者が出ないように一本道をひたすら走り続けていた。
「なぁ、いつ着くんだよ! 着く頃には息が切れてまともに戦えねェぞ!」
「もう少しだから、我慢してだれずに走ってくださいませんかっ……!」
ハイネは先頭に立ち、魔術書を出現させながら数m先に飛んでいる動く灰を探して見ていた。
生命反応――誰かが息を吸おうと心臓を動かせば、空気に混ざっている灰も動いていく。
もし、先に村があれば、大きく灰が動き回っているわけだ。
隣ではアルムが死にそうな表情で走っている。
見ていて心配になったキリエは、
「アルム、キリエの水筒を渡すぞ」
腰にしまっていた水筒を彼女に渡した。
「マジかよ……! サンキューな!」
「アルムはもっと遠慮してください!」
「――いいじゃねェかよ! 優しさって受け取れる時に受け取らないと逃げちまうぜ!」
「キリエさんはいいんですかっ!? アルに渡したら全部、飲み込まれてしまいますよ!」
遠慮なく水筒を受け取るアルムとそれに対して怒るハイネ。
「キリエは長期戦闘に慣れている。だから、いいんだ」
「キリエさんはもっと自分のことを大事にしてください!」
ハイネに真剣な眼差しで怒られた。
でも、なんだか久しぶりにキリエのことを思って怒ってもらえるのが嬉しくてハイネに微笑んだ。
「まぁまぁ、この依頼が終わったらマナ・リアのどっかで食べようぜ! これでキリエの貸しは返す!」
「それぐらいして当然ですね!」
「――何言ってんだよ、ハイネの奢りでだぞ」
「――ハァ!?」
何気もない会話がとても楽しく、疲れさえも忘れて走り続けることができた。
しばらく走り続けると1台の鉄のように鈍く光り輝くマナ・リアの輸送車と鎧を来た門番が見えた。
「そこヲ止まレ!」
門番が人の言葉を話してくるのが変に聞こえる。まるで、片言のような拙い人の声。しかも、オーラも見えない。
ということは――ここは追い剝ぎゴブリンの村!
「魔術書! 魔具召喚魔術! 旋風刃!」
魔術書を出現させると、瞬時に旋風刃を出現させて、
「――一気に切り伏せる!」
刀を引き抜く音が村で響き渡ると、上空に綺麗に2粒の陰が綺麗に浮かび上がる。
綺麗で美しいもの――だったらよかったのだが、残念ながら人の、いや、よく見ていると人の皮が重力で落ちていき追い剝ぎゴブリンの生首が上空で姿を現していたのだった。
「「「キャゃぁあアアアアアアアアアアアアアア!」」」
ぼとっと生首が地面に落ちると、奥で待ち構えていた村の女性陣が叫びだした。
後ろから魔術書を出現させながらアルムとハイネがやって来る。
吞気にご飯を食べようとしていた3人の男性がこちらに振り向くと人であるオーラが見えた。
「被害が出る前に間に合ったようだな!」
「私は男たちを守ります」
「ご飯を食べるな! 食べたらお前ら3人、皮を剝ぎ取られて食われてしまうぞ!」
キリエたちがそう言った時、
「強化魔術! 【強制変化】!」
聞き覚えがある声が聞こえた刹那、――男たちの机の下から魔法陣が現れる。
すると、警戒する隙も無く魔術が発動してしまった。
机の近くにいたゴブリンと人たちは熱を帯びたかのように皮膚が赤くなってどろりと溶けていく。
ゴブリンはみるみるうちに爪や牙が成長し、筋肉が増強され、異形の化け物に。
男たちは発動した魔力に耐え切れずに骨となってしまった。
「偶然――にしては出来すぎね」
もう1度、声が聞こえた方へ振り向いた時、一寸先の建物の闇が紅く光り輝く。
「借り物――凄まじい魔力ね」
食堂《ニヤの尻尾》にいた仮面の女が追い剝ぎゴブリンの村にいた。
右手には発動し終わった魔術書のページが塵になって消えている。
「魔具召喚魔術【獅子王の爪】シリーズ! 装甲発動!」
気がつくとアルムは仮面の女を上から殴り倒そうと宙を舞っていた。
「――炎魔術【炎手・左】」
仮面の女性から紅く燃え上がる左腕の形をした炎が現れる。
――アルムの武器と仮面の女の炎が衝突し、火の粉が辺りに飛び散った。
火の粉は追い剝ぎゴブリンたちが住んでいる建物に引火して燃え始める。
「力も無ェ! やる気も無ェ! そんな、気持ちがない魔術、俺に効かねェ!」
ライオ・ネイルの爪が炎を掻き分けて殴るための道を切り裂いていく。
仮面の女の頭が見えた時、
「あなたにはこれで充分――興味が無いから」
女が呟くと――私の目の前に仮面の女が現れて永炎刃を振りかざそうとしていた。
出現させていた旋風刃で鍔迫り合いに持ち込むように構えた刹那――私の刀と仮面の女の刀がぶつかり合う音が空の空気を切り裂くように鳴り響いた。
ぶつかり合う旋風刃と永炎刃がお互い、溢れ出る魔力を鼓舞するかのように強くなっていく。
溢れ出る魔力は熱風となり、脆い建物を吹き飛ばしていく。
「――いつの間に……!?」
「3日ぶりね――2人は友達かしら」
刀が擦れる音が耳が嫌がる程に聞こえる。さっきまでアルムに殴られそうになった仮面の女がいつの間にかキリエの目の前に現れ、攻撃を仕掛けてきたのだ。
「外れかよッ!」
アルムが殴った仮面の女は触れた瞬間に炎となり飛び散る。
さっきの仮面の女は分身だったということか。
鍔迫り合いの中、女は見ていて憎たらしいような微笑みを見せる。
「なんてことしているんだ!」
「流石――私を退けただけあるわ!」
「――なんてことをしているんだと聞いているッ!」
「灰魔術【|灰の礫【アッシュ・グラ―ヴェ】】!」
ハイネの声が聞こえると、仮面の女の近くに灰色の石程の塊が展開される。
「これで――囲んだつもりかしら?」
「――行きますよ! 発動!」
彼女が魔術発動した直後、女が私を蹴り飛ばそうと足が見える。
(――腹に飛んでくる。ダメだ、間に合わない!)
とっさの判断で腹に魔力を集中させる。
「……うっ……!」
気持ちがいいほどの蹴った音が鳴り響かせ、後ろへ飛ばされてしまった。
同時に、仮面の女は瞬く間に姿を消して、塊同士がぶつかり合う。
目の前で土埃が舞った直後、――キリエの目の前に仮面の女が現れる。
「当たらなければ――発動した意味もないわ!」
仮面の覗き穴が紅く怪しく艶やかに光ると、左の手のひらが紅く熱を発するように光っていく。
見れば、炎の魔力が左の手のひらに宿っていた。
勢いよく仮面の女に左手でキリエの頭を掴まれてしまう。
「あっ、熱い……! 離せっ……!」
「ふふっ……――やぁーだよ」
火傷する程とても熱く、熱で息ができなくて苦しい。
仮面の女はキリエの頭を力強く掴んだまま、村を超えた闇が広がる森へ――駆け出した。
「さぁ、――一体一で殺りあいましょう!」
「なぁ、いつ着くんだよ! 着く頃には息が切れてまともに戦えねェぞ!」
「もう少しだから、我慢してだれずに走ってくださいませんかっ……!」
ハイネは先頭に立ち、魔術書を出現させながら数m先に飛んでいる動く灰を探して見ていた。
生命反応――誰かが息を吸おうと心臓を動かせば、空気に混ざっている灰も動いていく。
もし、先に村があれば、大きく灰が動き回っているわけだ。
隣ではアルムが死にそうな表情で走っている。
見ていて心配になったキリエは、
「アルム、キリエの水筒を渡すぞ」
腰にしまっていた水筒を彼女に渡した。
「マジかよ……! サンキューな!」
「アルムはもっと遠慮してください!」
「――いいじゃねェかよ! 優しさって受け取れる時に受け取らないと逃げちまうぜ!」
「キリエさんはいいんですかっ!? アルに渡したら全部、飲み込まれてしまいますよ!」
遠慮なく水筒を受け取るアルムとそれに対して怒るハイネ。
「キリエは長期戦闘に慣れている。だから、いいんだ」
「キリエさんはもっと自分のことを大事にしてください!」
ハイネに真剣な眼差しで怒られた。
でも、なんだか久しぶりにキリエのことを思って怒ってもらえるのが嬉しくてハイネに微笑んだ。
「まぁまぁ、この依頼が終わったらマナ・リアのどっかで食べようぜ! これでキリエの貸しは返す!」
「それぐらいして当然ですね!」
「――何言ってんだよ、ハイネの奢りでだぞ」
「――ハァ!?」
何気もない会話がとても楽しく、疲れさえも忘れて走り続けることができた。
しばらく走り続けると1台の鉄のように鈍く光り輝くマナ・リアの輸送車と鎧を来た門番が見えた。
「そこヲ止まレ!」
門番が人の言葉を話してくるのが変に聞こえる。まるで、片言のような拙い人の声。しかも、オーラも見えない。
ということは――ここは追い剝ぎゴブリンの村!
「魔術書! 魔具召喚魔術! 旋風刃!」
魔術書を出現させると、瞬時に旋風刃を出現させて、
「――一気に切り伏せる!」
刀を引き抜く音が村で響き渡ると、上空に綺麗に2粒の陰が綺麗に浮かび上がる。
綺麗で美しいもの――だったらよかったのだが、残念ながら人の、いや、よく見ていると人の皮が重力で落ちていき追い剝ぎゴブリンの生首が上空で姿を現していたのだった。
「「「キャゃぁあアアアアアアアアアアアアアア!」」」
ぼとっと生首が地面に落ちると、奥で待ち構えていた村の女性陣が叫びだした。
後ろから魔術書を出現させながらアルムとハイネがやって来る。
吞気にご飯を食べようとしていた3人の男性がこちらに振り向くと人であるオーラが見えた。
「被害が出る前に間に合ったようだな!」
「私は男たちを守ります」
「ご飯を食べるな! 食べたらお前ら3人、皮を剝ぎ取られて食われてしまうぞ!」
キリエたちがそう言った時、
「強化魔術! 【強制変化】!」
聞き覚えがある声が聞こえた刹那、――男たちの机の下から魔法陣が現れる。
すると、警戒する隙も無く魔術が発動してしまった。
机の近くにいたゴブリンと人たちは熱を帯びたかのように皮膚が赤くなってどろりと溶けていく。
ゴブリンはみるみるうちに爪や牙が成長し、筋肉が増強され、異形の化け物に。
男たちは発動した魔力に耐え切れずに骨となってしまった。
「偶然――にしては出来すぎね」
もう1度、声が聞こえた方へ振り向いた時、一寸先の建物の闇が紅く光り輝く。
「借り物――凄まじい魔力ね」
食堂《ニヤの尻尾》にいた仮面の女が追い剝ぎゴブリンの村にいた。
右手には発動し終わった魔術書のページが塵になって消えている。
「魔具召喚魔術【獅子王の爪】シリーズ! 装甲発動!」
気がつくとアルムは仮面の女を上から殴り倒そうと宙を舞っていた。
「――炎魔術【炎手・左】」
仮面の女性から紅く燃え上がる左腕の形をした炎が現れる。
――アルムの武器と仮面の女の炎が衝突し、火の粉が辺りに飛び散った。
火の粉は追い剝ぎゴブリンたちが住んでいる建物に引火して燃え始める。
「力も無ェ! やる気も無ェ! そんな、気持ちがない魔術、俺に効かねェ!」
ライオ・ネイルの爪が炎を掻き分けて殴るための道を切り裂いていく。
仮面の女の頭が見えた時、
「あなたにはこれで充分――興味が無いから」
女が呟くと――私の目の前に仮面の女が現れて永炎刃を振りかざそうとしていた。
出現させていた旋風刃で鍔迫り合いに持ち込むように構えた刹那――私の刀と仮面の女の刀がぶつかり合う音が空の空気を切り裂くように鳴り響いた。
ぶつかり合う旋風刃と永炎刃がお互い、溢れ出る魔力を鼓舞するかのように強くなっていく。
溢れ出る魔力は熱風となり、脆い建物を吹き飛ばしていく。
「――いつの間に……!?」
「3日ぶりね――2人は友達かしら」
刀が擦れる音が耳が嫌がる程に聞こえる。さっきまでアルムに殴られそうになった仮面の女がいつの間にかキリエの目の前に現れ、攻撃を仕掛けてきたのだ。
「外れかよッ!」
アルムが殴った仮面の女は触れた瞬間に炎となり飛び散る。
さっきの仮面の女は分身だったということか。
鍔迫り合いの中、女は見ていて憎たらしいような微笑みを見せる。
「なんてことしているんだ!」
「流石――私を退けただけあるわ!」
「――なんてことをしているんだと聞いているッ!」
「灰魔術【|灰の礫【アッシュ・グラ―ヴェ】】!」
ハイネの声が聞こえると、仮面の女の近くに灰色の石程の塊が展開される。
「これで――囲んだつもりかしら?」
「――行きますよ! 発動!」
彼女が魔術発動した直後、女が私を蹴り飛ばそうと足が見える。
(――腹に飛んでくる。ダメだ、間に合わない!)
とっさの判断で腹に魔力を集中させる。
「……うっ……!」
気持ちがいいほどの蹴った音が鳴り響かせ、後ろへ飛ばされてしまった。
同時に、仮面の女は瞬く間に姿を消して、塊同士がぶつかり合う。
目の前で土埃が舞った直後、――キリエの目の前に仮面の女が現れる。
「当たらなければ――発動した意味もないわ!」
仮面の覗き穴が紅く怪しく艶やかに光ると、左の手のひらが紅く熱を発するように光っていく。
見れば、炎の魔力が左の手のひらに宿っていた。
勢いよく仮面の女に左手でキリエの頭を掴まれてしまう。
「あっ、熱い……! 離せっ……!」
「ふふっ……――やぁーだよ」
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