98 / 176
第十章 下北線路外空き地
5
しおりを挟む
一九時。私たちの公演が始まった。初の四人体制。そう考えると少し緊張を覚えた。……まぁ私よりも香澄さんの方が何倍も緊張しているとは思うけれど。
でも私のそんな思いを余所に香澄さんは慣れた調子でステージに躍り出た。そして腰から双剣型の武器を抜くとそれを構えて今回の敵役と対峙した。初公演とは思えない。それくらい綺麗な立ち回りだ。
そしていつも通り美鈴さんがハルバートを振りかざすと戦いの火蓋が切って落とされた。今回のメインの敵はゴーレム。もちろん瑞穂さんの作った作品だ――。
開演中。私は自身のステッキで雑魚敵を倒していった。てんびん座の団員たちの殺陣のお陰で私自身めちゃくちゃ強くなったように感じる。やはり彼らはプロの劇団員なのだ。アルバイトで魔法少女をやっている私とはキャリアがまるで違うと思う。
そうやって私が敵に応戦していると香澄さんが呪文の詠唱を始めた。
『地の精霊よ。敵を打ち砕く力を与えよ。――ノームブレイク!』
そんな呪文だ。地味にカッコイイ。流石は諏訪さんの考えた呪文だと思う。
そしてそれに被せるように弥生さんがいつもの呪文を唱え始めた。魔法名はスーパーエンハンス。美鈴さんの攻撃力を最大限まで引き出すバフ系の呪文だ。
こうして何回も公演してみて分かったけれど、基本的に物語の流れ自体は変わらないのだ。美鈴さんが攻撃役で、弥生さんが攻撃補助、そして私は治癒兼雑魚戦担当。それで固定な気がする。ある意味でワンパターン。よく言えばチームワークを活かした魔法少女……。なのだと思う。
そんなある意味でマンネリ化した戦いに香澄さんが加わったことで私たちの立ち回りは目に見えて良くなった気がする。やはりキャラクターは多い方が演技の幅も広がるみたいだ――。
そうこうしていると本日のメインイベントの時間になった。美鈴さんの強烈な斬撃。魔法名はアルティメットバーン。諏訪さん、もう少し技名を捻ってあげてもいいんじゃ……。と内心思うようなネーミングの技だ。
でも私のそんな心のツッコミを余所にそのアルティメットバーンは敵のゴーレームを焼き尽くした。そして派手な爆炎と煙が会場を包み込みゴーレムは崩れていった。
でも私のそんな思いを余所に香澄さんは慣れた調子でステージに躍り出た。そして腰から双剣型の武器を抜くとそれを構えて今回の敵役と対峙した。初公演とは思えない。それくらい綺麗な立ち回りだ。
そしていつも通り美鈴さんがハルバートを振りかざすと戦いの火蓋が切って落とされた。今回のメインの敵はゴーレム。もちろん瑞穂さんの作った作品だ――。
開演中。私は自身のステッキで雑魚敵を倒していった。てんびん座の団員たちの殺陣のお陰で私自身めちゃくちゃ強くなったように感じる。やはり彼らはプロの劇団員なのだ。アルバイトで魔法少女をやっている私とはキャリアがまるで違うと思う。
そうやって私が敵に応戦していると香澄さんが呪文の詠唱を始めた。
『地の精霊よ。敵を打ち砕く力を与えよ。――ノームブレイク!』
そんな呪文だ。地味にカッコイイ。流石は諏訪さんの考えた呪文だと思う。
そしてそれに被せるように弥生さんがいつもの呪文を唱え始めた。魔法名はスーパーエンハンス。美鈴さんの攻撃力を最大限まで引き出すバフ系の呪文だ。
こうして何回も公演してみて分かったけれど、基本的に物語の流れ自体は変わらないのだ。美鈴さんが攻撃役で、弥生さんが攻撃補助、そして私は治癒兼雑魚戦担当。それで固定な気がする。ある意味でワンパターン。よく言えばチームワークを活かした魔法少女……。なのだと思う。
そんなある意味でマンネリ化した戦いに香澄さんが加わったことで私たちの立ち回りは目に見えて良くなった気がする。やはりキャラクターは多い方が演技の幅も広がるみたいだ――。
そうこうしていると本日のメインイベントの時間になった。美鈴さんの強烈な斬撃。魔法名はアルティメットバーン。諏訪さん、もう少し技名を捻ってあげてもいいんじゃ……。と内心思うようなネーミングの技だ。
でも私のそんな心のツッコミを余所にそのアルティメットバーンは敵のゴーレームを焼き尽くした。そして派手な爆炎と煙が会場を包み込みゴーレムは崩れていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる