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27話
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アシルが突然中二病っぽいことを言い出した。
しかしふと、サーナも自己紹介の際に「自分は魔法使いだ」なんてファンタジーなことを言い出したのを思い出す。
(大丈夫なのかな、この人たち……)
自分より年上の人間がこうだと、将来の日本が急に不安になってくる。
「疑われているぜ、サーナ」
ルミナスと顔を突き合わせていたアシルが、くるっと顔をサーナの方へ向けてとんでもないことを暴露していた。
「ちょっ……!」
「疑われている?」
サーナが不思議そうに首を傾げる。
「異世界とか、昨日サーナが言った『魔法使い』のくだりを嘘くさいって思っているっぽいぜ」
「ちょッッッ……!! なんでそんなことわかるの?!」
「そういうのが顔に出ていたぜ、おまえ」
アシルが意地悪そうな顔で、にぃっと笑っている。
(ぐぅ……)
悔しくて心の中でぐうの音を出していると、サーナが寂しそうに眉尻を下げた。
「……私が魔法使いとして未熟なのは、自覚しています。それ疑われても、仕方ありませんね……」
「ち、ちが……そ、えっと……」
どうやら真剣に自分自身を『魔法使い』だと信じ込んでいるサーナに、なんと言葉をかけたらいいのか悩んでいると、アシルが「違う違う」と顔の前でパタパタと振った。
「ルミナスが疑っているのは、魔法使いっていう存在自体だよ」
「……え?」
「オレたちがいた国では、魔法っていうのは空想上のファンタジーだって思われているんだ。魔法っていう概念はあるらしいが、この世界が使っている魔法を使える人間は誰もいなかった。だから、魔法を使うという職業はもちろんないし、魔法自体幻想だと思われているんだ」
「……そ、そうなんですか、ルミナス?」
そうなんですか、と訊ねられても、どう答えていいのか回答に困る。
黙ってしまったルミナスと、ショックを受けて動けなくなっているサーナを見かねてか、アシルがある提案をした。
「魔法、見せてやれねえか?」
「え?」
「百聞は一見にしかず。この世界の魔法を実際にルミナスに見せてやれば、信じるしかないんじゃねえか?」
その提案に、サーナは目を輝かせて立ち上がった。
「では、何の魔法を使いましょう? と言っても私が得意なのは回復魔法で、それはこう、他の魔法に比べて地味というか」
「重要な魔法だろうが、卑下すんな。……患者の傷口を焼くときに使う火を、指先に灯す程度のものを出すことは出来ねえのか?」
「はっ、それです! 冴えていますね、アシル!」
「なんでオレ褒められてんの?」
「では良いですか、ルミナス。私のこの人差し指辺りをよく見ていてくださいね。……あ、近寄りすぎると前髪焼けちゃいますから、少し離れてください」
「あ、はい……」
サーナはウキウキとした様子を一転させ、真面目な表情を浮かべる。
そしてなにやらぶつぶつと唱えだした。詠唱と言う奴だろうか。魔法は使ったことも見たこともないけれど、使うのにそういうのが必要だとどこかで聞いたことがある気がする。
彼女の細長く白い指は、卵でも掴むように軽く握られ、そしてゆっくりと開かれた。
しばらくその動作を繰り返していると、サーナの手のひらに赤い光が灯った。
すると瞬く間にその光は彼女の人差し指に集まり、突然どこからともなく火が灯った。
「!?」
驚くルミナスに、サーナは「ふふん」とやや誇るように胸を張った。
しかしふと、サーナも自己紹介の際に「自分は魔法使いだ」なんてファンタジーなことを言い出したのを思い出す。
(大丈夫なのかな、この人たち……)
自分より年上の人間がこうだと、将来の日本が急に不安になってくる。
「疑われているぜ、サーナ」
ルミナスと顔を突き合わせていたアシルが、くるっと顔をサーナの方へ向けてとんでもないことを暴露していた。
「ちょっ……!」
「疑われている?」
サーナが不思議そうに首を傾げる。
「異世界とか、昨日サーナが言った『魔法使い』のくだりを嘘くさいって思っているっぽいぜ」
「ちょッッッ……!! なんでそんなことわかるの?!」
「そういうのが顔に出ていたぜ、おまえ」
アシルが意地悪そうな顔で、にぃっと笑っている。
(ぐぅ……)
悔しくて心の中でぐうの音を出していると、サーナが寂しそうに眉尻を下げた。
「……私が魔法使いとして未熟なのは、自覚しています。それ疑われても、仕方ありませんね……」
「ち、ちが……そ、えっと……」
どうやら真剣に自分自身を『魔法使い』だと信じ込んでいるサーナに、なんと言葉をかけたらいいのか悩んでいると、アシルが「違う違う」と顔の前でパタパタと振った。
「ルミナスが疑っているのは、魔法使いっていう存在自体だよ」
「……え?」
「オレたちがいた国では、魔法っていうのは空想上のファンタジーだって思われているんだ。魔法っていう概念はあるらしいが、この世界が使っている魔法を使える人間は誰もいなかった。だから、魔法を使うという職業はもちろんないし、魔法自体幻想だと思われているんだ」
「……そ、そうなんですか、ルミナス?」
そうなんですか、と訊ねられても、どう答えていいのか回答に困る。
黙ってしまったルミナスと、ショックを受けて動けなくなっているサーナを見かねてか、アシルがある提案をした。
「魔法、見せてやれねえか?」
「え?」
「百聞は一見にしかず。この世界の魔法を実際にルミナスに見せてやれば、信じるしかないんじゃねえか?」
その提案に、サーナは目を輝かせて立ち上がった。
「では、何の魔法を使いましょう? と言っても私が得意なのは回復魔法で、それはこう、他の魔法に比べて地味というか」
「重要な魔法だろうが、卑下すんな。……患者の傷口を焼くときに使う火を、指先に灯す程度のものを出すことは出来ねえのか?」
「はっ、それです! 冴えていますね、アシル!」
「なんでオレ褒められてんの?」
「では良いですか、ルミナス。私のこの人差し指辺りをよく見ていてくださいね。……あ、近寄りすぎると前髪焼けちゃいますから、少し離れてください」
「あ、はい……」
サーナはウキウキとした様子を一転させ、真面目な表情を浮かべる。
そしてなにやらぶつぶつと唱えだした。詠唱と言う奴だろうか。魔法は使ったことも見たこともないけれど、使うのにそういうのが必要だとどこかで聞いたことがある気がする。
彼女の細長く白い指は、卵でも掴むように軽く握られ、そしてゆっくりと開かれた。
しばらくその動作を繰り返していると、サーナの手のひらに赤い光が灯った。
すると瞬く間にその光は彼女の人差し指に集まり、突然どこからともなく火が灯った。
「!?」
驚くルミナスに、サーナは「ふふん」とやや誇るように胸を張った。
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