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第2章 親善大使編
第7話 とても勇者とは思えない
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俺は薄暗い石造りの部屋の壁にもたれかかるようにして座っていた。
部屋の中には、ゴザと水の入ったバケツと、冷たい鉄格子……
「牢屋に入ったのは初めてだが……想像通りの感じだな……」
時々聞こえるのは、何処かで垂れる水の音ぐらいで寂しいものだ。
俺は、この世界に来てからをなんとなく振り返る。
女神に呼出され、使い所の難しい能力を授けられ、戦闘では役立つために必死に周りをフォローし、皆が嫌がる仕事も全部引き受けたのに、簡単に仲間から追い出され、1人で生きてやろう思った矢先に、この現状。
「こいつは人生の詰み……ってやつだな」
痛む体を抑えながらも、立ち上がり鉄格子の前まで進み、辺りを見回す。
「誰もいないか……」
同じ様な鉄格子の部屋がいくつかあるようだが人の気配はない。
いつも強がって誤魔化してはいるが、やはり1人は寂しいものだ、誰でもいいから話し相手が欲しかったが、どうやらそれは難しいようだ。
「せっかくの異世界なのにやってることは日本の生活に毛が生えた程度のこと、しかも司法も権利もないんだから日本よりも生きづらいってどういうことよ」
聞く人などいないのだが、今の心情を思わず吐露する。
いや、誰も聞いていないからこそ、吐き出したくなった。
こう見えても俺は他人に弱みを見せるのが嫌いだ。
なのでこういうところで1人きりっていうのも悪くないと思う。
「腹減ったなぁ……」
俺はまた、湿った壁にもたれかかり床に座る。
「窓もないし、息が詰まりそうだ」
脱出しようとは思わないが、この先どうなるのかだけは知りたいな。
まさか、本当に強制労働とか?
いやいやいや、安全に働くのはありだけど、不自由は嫌だな。
「地中は良いものですよ」
「うへっ!?」
急に横に現れた人に思わず声を上げて飛び退く。
「誰よ、誰なの、誰ですか!?」
目の前にいたのは、フードを被ったマント姿の女性。
って、あれどっかでみたな?
「あれ、あんた……さっきロイドのとこにいた……」
「あの時は、私の不注意でドアごと吹き飛ばしてしまい申し訳ありませんでした。碇才蔵様」
「どうして、俺の名前を?」
「これは失礼しました」
女性はフードを脱ぐ。
フードの下からは、真っ白い肌に赤い瞳と長い茶色の髪の大人の女性が出てきた。
「私は、土竜族のイザベラと申します。お姉さま……いえ、ティアナ様の命令により助けに参りました」
「俺を助けに……いや、そもそも捕まった理由も分からないんだが……」
「それは、後でご説明致します。もう間もなく私の仲間が駆けつけてくれるはずなのですが……」
その時、大きな爆音と振動が、牢屋を揺らす。
「なんだ!?」
「私の仲間です……」
イザベラは、牢屋の壁を見つめ、手をかざす。
「我らを守りし地の神よ、我らが呼び声に力を貸さん! 地割れ!」
どうやら魔法を唱え、牢屋の壁を破壊したようだが、地下だから壊したら土とか流れ込んでくるんじゃ……
しかし、目の前に表れたのは、青い空とでかいクレーター。
俺たちはそのクレーターの端っこの方にいるらしい……いや、訳わからん。
「訳わからん」
俺の一言にイザベラは、恥ずかしそうに頬を赤らめながら。
「申し訳ありません、私の仲間がお恥ずかしい……」
は?
もしかして、魔法?
いや、隕石かなんか落ちたんだろ流石に……
俺の元仲間の魔法の勇者である、石井優里もかなりの大魔法を扱えたがここまでの大規模魔法は見たことがない。
つまり、この世界には勇者よりも強力な力を持つものがいるのか……
「では、移動しましょう。私にお掴まり下さい」
「あ、はい」
差し出された手を掴むと、イザベラはものすごい勢いで空、目掛けて飛んだ。
「た、たけえ……」
まるで、空を飛んでいるかのごとくの超滞空ジャンプで、あっと言う間に貧困街の入り口までたどり着いた。
俺は、そこからイザベラに連れられる形でパスウェストの大通りを南に抜けて、世界樹がある大森林「ロンドミルス」まで移動した。
世界樹は、この世界を作り出した神が植えたと言われている大きな木で、この木から魔法の源であるマナが吹き出し世界中を包んでいるお陰で人は魔法が使えるそうだ。
そして、その世界樹の周りに生えている大森林のことを、ロンドミルスと言い、主に亜人の住処になっているのだが、このロンドミルスは、大気中のマナ濃度がかなり濃く、人間は立ち入りが出来ないはずなのだが……
「噂で聞いているような感じはしないな……」
俺は魔法を感知できるほど、敏感な感覚は持ち合わせていないが、大気中のマナの濃さぐらいはなんとなく分かるのだが、聞いていたほどの濃さではなかった。
「サイゾウ様でも、そう感じますか」
「それはどういう意味だ?」
「実は、世界樹が徐々にその力を失っており、マナの吹き出す量が減ってきているのです」
つまり、世界中の人はいずれ魔法が使えなくなるってことか……
「それ、かなりまずい状況では?」
「はい、その通りなのです……それも含め、これからお話します」
そうして、やって来たのは世界樹の根本にある、大きな白い建物だった。
「どうぞこちらです」
建物の中に入ると、中には円形の大きなテーブルと、それを取り囲む、複数の亜人たち。
「ようこそ、我らが円卓会議へ。勇者サイゾウ様」
笑って出迎えてくれたのは、上座の中央に座っているティアナだ。
「ようこそじゃないよ! どうして俺を置いていったの!?」
「い、いえ……置いていくつもりは無かったのですが……」
「まあ、いいよ。俺が掴まる分には別に問題はないしな。過ぎた話は忘れよう」
「さすがです、サイゾウ様。どうぞ、そこにおかけ下さい」
促され、開いた席に座り、全体を見渡す。
席の数は全部で7つあり、そのうち俺を除く4人の亜人と人間が座っている。
1人は、全身を鱗に覆ったリザードマン。
1人は、落ち着いた感じの印象のセイレーン。
1人は、白い立派な顎髭と白髪の人間のおじいちゃん。
後は、猫族のティアナと俺の全部で5人が今この場にテーブルを囲んで座っている。
「それでは総数の半分以上が参加となりましたのでこの会議は有効となりました。これより亜人連合、もとい新連合国の円卓会議を行います」
未だ説明のないまま、ティアナの進行のもと、円卓会議が始まってしまった。
部屋の中には、ゴザと水の入ったバケツと、冷たい鉄格子……
「牢屋に入ったのは初めてだが……想像通りの感じだな……」
時々聞こえるのは、何処かで垂れる水の音ぐらいで寂しいものだ。
俺は、この世界に来てからをなんとなく振り返る。
女神に呼出され、使い所の難しい能力を授けられ、戦闘では役立つために必死に周りをフォローし、皆が嫌がる仕事も全部引き受けたのに、簡単に仲間から追い出され、1人で生きてやろう思った矢先に、この現状。
「こいつは人生の詰み……ってやつだな」
痛む体を抑えながらも、立ち上がり鉄格子の前まで進み、辺りを見回す。
「誰もいないか……」
同じ様な鉄格子の部屋がいくつかあるようだが人の気配はない。
いつも強がって誤魔化してはいるが、やはり1人は寂しいものだ、誰でもいいから話し相手が欲しかったが、どうやらそれは難しいようだ。
「せっかくの異世界なのにやってることは日本の生活に毛が生えた程度のこと、しかも司法も権利もないんだから日本よりも生きづらいってどういうことよ」
聞く人などいないのだが、今の心情を思わず吐露する。
いや、誰も聞いていないからこそ、吐き出したくなった。
こう見えても俺は他人に弱みを見せるのが嫌いだ。
なのでこういうところで1人きりっていうのも悪くないと思う。
「腹減ったなぁ……」
俺はまた、湿った壁にもたれかかり床に座る。
「窓もないし、息が詰まりそうだ」
脱出しようとは思わないが、この先どうなるのかだけは知りたいな。
まさか、本当に強制労働とか?
いやいやいや、安全に働くのはありだけど、不自由は嫌だな。
「地中は良いものですよ」
「うへっ!?」
急に横に現れた人に思わず声を上げて飛び退く。
「誰よ、誰なの、誰ですか!?」
目の前にいたのは、フードを被ったマント姿の女性。
って、あれどっかでみたな?
「あれ、あんた……さっきロイドのとこにいた……」
「あの時は、私の不注意でドアごと吹き飛ばしてしまい申し訳ありませんでした。碇才蔵様」
「どうして、俺の名前を?」
「これは失礼しました」
女性はフードを脱ぐ。
フードの下からは、真っ白い肌に赤い瞳と長い茶色の髪の大人の女性が出てきた。
「私は、土竜族のイザベラと申します。お姉さま……いえ、ティアナ様の命令により助けに参りました」
「俺を助けに……いや、そもそも捕まった理由も分からないんだが……」
「それは、後でご説明致します。もう間もなく私の仲間が駆けつけてくれるはずなのですが……」
その時、大きな爆音と振動が、牢屋を揺らす。
「なんだ!?」
「私の仲間です……」
イザベラは、牢屋の壁を見つめ、手をかざす。
「我らを守りし地の神よ、我らが呼び声に力を貸さん! 地割れ!」
どうやら魔法を唱え、牢屋の壁を破壊したようだが、地下だから壊したら土とか流れ込んでくるんじゃ……
しかし、目の前に表れたのは、青い空とでかいクレーター。
俺たちはそのクレーターの端っこの方にいるらしい……いや、訳わからん。
「訳わからん」
俺の一言にイザベラは、恥ずかしそうに頬を赤らめながら。
「申し訳ありません、私の仲間がお恥ずかしい……」
は?
もしかして、魔法?
いや、隕石かなんか落ちたんだろ流石に……
俺の元仲間の魔法の勇者である、石井優里もかなりの大魔法を扱えたがここまでの大規模魔法は見たことがない。
つまり、この世界には勇者よりも強力な力を持つものがいるのか……
「では、移動しましょう。私にお掴まり下さい」
「あ、はい」
差し出された手を掴むと、イザベラはものすごい勢いで空、目掛けて飛んだ。
「た、たけえ……」
まるで、空を飛んでいるかのごとくの超滞空ジャンプで、あっと言う間に貧困街の入り口までたどり着いた。
俺は、そこからイザベラに連れられる形でパスウェストの大通りを南に抜けて、世界樹がある大森林「ロンドミルス」まで移動した。
世界樹は、この世界を作り出した神が植えたと言われている大きな木で、この木から魔法の源であるマナが吹き出し世界中を包んでいるお陰で人は魔法が使えるそうだ。
そして、その世界樹の周りに生えている大森林のことを、ロンドミルスと言い、主に亜人の住処になっているのだが、このロンドミルスは、大気中のマナ濃度がかなり濃く、人間は立ち入りが出来ないはずなのだが……
「噂で聞いているような感じはしないな……」
俺は魔法を感知できるほど、敏感な感覚は持ち合わせていないが、大気中のマナの濃さぐらいはなんとなく分かるのだが、聞いていたほどの濃さではなかった。
「サイゾウ様でも、そう感じますか」
「それはどういう意味だ?」
「実は、世界樹が徐々にその力を失っており、マナの吹き出す量が減ってきているのです」
つまり、世界中の人はいずれ魔法が使えなくなるってことか……
「それ、かなりまずい状況では?」
「はい、その通りなのです……それも含め、これからお話します」
そうして、やって来たのは世界樹の根本にある、大きな白い建物だった。
「どうぞこちらです」
建物の中に入ると、中には円形の大きなテーブルと、それを取り囲む、複数の亜人たち。
「ようこそ、我らが円卓会議へ。勇者サイゾウ様」
笑って出迎えてくれたのは、上座の中央に座っているティアナだ。
「ようこそじゃないよ! どうして俺を置いていったの!?」
「い、いえ……置いていくつもりは無かったのですが……」
「まあ、いいよ。俺が掴まる分には別に問題はないしな。過ぎた話は忘れよう」
「さすがです、サイゾウ様。どうぞ、そこにおかけ下さい」
促され、開いた席に座り、全体を見渡す。
席の数は全部で7つあり、そのうち俺を除く4人の亜人と人間が座っている。
1人は、全身を鱗に覆ったリザードマン。
1人は、落ち着いた感じの印象のセイレーン。
1人は、白い立派な顎髭と白髪の人間のおじいちゃん。
後は、猫族のティアナと俺の全部で5人が今この場にテーブルを囲んで座っている。
「それでは総数の半分以上が参加となりましたのでこの会議は有効となりました。これより亜人連合、もとい新連合国の円卓会議を行います」
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