蠱毒の贄は夢を見る

庭坂なお

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28話

たどり着いたのは『槙野まきの診療所』という表札が出ているだけのこじんまりとした診療所だった。白壁は昔は清潔感があったのだろうが、今は薄汚れている。開所して間もないわけではなさそうだが、古そうでもない。
ガラス戸には『休診』と札が掛けられているが、七緒は躊躇なく戸を開けた。カラン、とベルが鳴る。

ゆうちゃーん、いるー?」

初めて来る左京はともかくとして、鈴雪も落ち着かない様子だ。やがてパタパタと早足気味な足音がしてひょこっと顔を出したのは、プリン髪で襟足の長い髪型をした女性だった。彼女は咥えタバコを手で持ち直すと、軽くその手を挙げた。

「やぁ、七緒君。いやぁ、いつ見てもカッコイイねぇ、君。どう?私と結婚する気、起きた?」
「残念ながら鈴雪一筋なんでねぇ」

七緒がポリポリと頬を掻く。なるほど、鈴雪が会わせたくないというのはこういうことだからか。鈴雪は隙のない警戒的な視線を女性に向けている。

「あれ、見ない顔がいるね?」
「あぁ、この子、かなどめ左京君。蠱毒こどくにえだよ。少年、彼女がここの医者の槙野まきの ゆう
「あ、初めまして……」
「へぇ、君があの噂の。案外普通の人間って感じなんだね。ま、ここで立ち話もなんだし、さ、入って」

有はタバコを咥えて奥へと向かう。左京達もそれについて行く。ロビー、待合室を抜けて簡素な入院設備のあるスペースに通された。そのうちのひとつを開けると、ベッドで上体を起こしている武蔵と、傍らにパイプ椅子に座る三木がいた。

「武蔵さん!よかった……」
「ごめんね、心配かけて。でも、もう大丈夫」

左京は涙目になって頷く。大丈夫だとは話に聞いていたが、実際に見るとより安心する。首元の傷痕が痛々しいが、顔色もよく、むしろ頬が紅潮していた。

「で、ミキちゃん、結婚式はいつ?」
「な、七緒さん!?何言ってるんですか!?ね、ねぇ、三木?七緒さんってば、何言ってるんだろうねー」
「式を挙げるかは武蔵に決めさせる。俺はどっちでもいい」
「み、みみ、三木!?そういう話は、ふたりのときに……!」

真っ赤にして口をパクパクさせる武蔵に、三木がふ、と笑う。どうやら既にあのプロポーズ文言については話がついたらしい。

「まあまあ、武蔵ちゃん、隠さなくていいよ。死ぬかもしれない瀬戸際とはいえ、大胆にあんなこと言ったんだから」
「うぅ……で、でも、結婚は早くないですか!?私達、たった今交際を始めたばかりで……」
「そうなのか?」

武蔵の言葉に、三木がキョトン、とする。その反応に武蔵は「え」と返す。

「俺達の付き合いじゃ、もう交際はすっ飛ばしていいと思ってたんだがな。結婚するんじゃないのか?」
「え、えぇ!?け、け、結婚!?それはまだ早いんじゃないかなぁ!?わ、私、まだ19歳だし……」
「なら、お前が20歳になる誕生日に婚姻届出しに行くか」
「え!?いや、それは───」
「嫌か?」
「嫌じゃ、ないけど……」
「じゃあ、それでいいだろ」
「うん……」

武蔵の顔は湯気が出そうなほど真っ赤になり、恥ずかしさに俯いてしまう。しかし当の三木は恥ずかしがる様子もなく、当然の会話をした、というような堂々たる様だ。
それをタバコ吐息をほぅ、と吐きながら有が笑う。

「いいね、若いってのは。で、七緒君、私達の挙式はいつにする?」
「やだなぁ、挙式も何も、婚約すらしてないじゃないか、おじさん達は」

七緒が冷や汗を流しながら笑うと、鈴雪は七緒の腕に自らの腕を絡ませた。られてなるものか、という強い覇気を感じる。有は「半分冗談だよ」と笑うが、もう半分は本気だったのだろうか。

「武蔵は明後日退院だよ。出血量も多かったし大事をとって、ね」
「そうかい。じゃあ、浄楽庵は三木だけじゃあれだし、おじさん達も手伝おうかなぁ」
「京がいるからおっさんは要らん」
「えぇ、寂しいこと言うなよぉ」

抱きつこうとする七緒を、シッシッと払う三木。つれないことを言っているが、その表情は柔らかい。

「さ、絶対安静なんだ、見舞い客は早めに帰りな。ま、七緒君はいてくれても構わないけど」
「おじさん、『帰れ』以外は何も聞こえなかったなぁ。さ、帰るとしますか。武蔵ちゃん、着替えだのなんだのは鈴雪に準備させて後で持ってくるから安心してね。携帯はあるよね?鈴雪に欲しいものとか連絡しておいて」
「はい、ありがとうございます」

三木が立ち上がると、パイプ椅子がギッと鳴った。パイプ椅子はそのままでいいと言われ、三木は有に頭を下げると、左京達とともに帰っていった。
気配が消えると、有はパイプ椅子に座った。

「結婚、ね。三木家に嫁ぐとなると色々大変だろう?」
「ええ、そうですね……でも、覚悟はしてます」
「それならいいんだけど」

有はタバコを咥え、目を細める。何かを思い出すような遠い目に、武蔵は小さな不安が生まれるのを感じた。
有は跡継ぎ問題か何かで祓い屋を辞めた、という話を聞いたことがある。詳しいことは分からないが、ただそれだけ。それに関して彼女自身、何か思うところがあるのだろうか。たった今結婚を約束したばかりの武蔵を気にかけてくれているのは明らかだ。だが、有のそういった機微を感じ、武蔵は受け止めきれずにいた。

「私が祓い屋を辞めた理由、知ってる?」

ふぅ、と紫煙を燻らせて有が問いかける。武蔵は戸惑いながらも「少しは」と答えた。

「詳しくは?」
「分かりません」
「そう」

有は携帯灰皿にタバコを押し付けると、手の中のそれを弄んだ。

「私ね、女腹おんなばらだったんだ。女しか産まないってことさ。周りは跡取りは男だと言うばかりでね。結局4人産んで全員女の子だった」

携帯灰皿をポケットにしまうと、タバコの箱を取り出して1本咥える。ライターで火をつけると、美味しそうに、そして懐かしそうに口を開く。

「旦那はね、最初のうちは『気にしなくていい』なんて慰めてくれてたんだ。4人目も女の子だったときにね、とうとう旦那は家のプレッシャーに耐えられなくなった。他所よそで孕ませたんだ。その子が男の子だったと聞いたときの旦那の喜びようはね……今でも思い出すよ。私が4人どの子を産んだときのどれよりも嬉しそうだった」

武蔵は相槌さえ入れられない。それはさぞかし辛かったことだろう。だが、それを言葉にして同情を生み出してしまえば、時にその過去の辛さは角を丸められてしまう。言葉とは、同情とはそういうものだ。理解したふうに答えてしまえばそれは哀れみとしてしまう。そんなこと、女の武蔵には出来はしなかった。

「それでね、私は家を追い出された。男の子を孕んだ女が後妻になった。もうね、何もかもが嫌になったよ。唯一の救いは4人の子供の親権をもらえたことかな。でも、いつかこの子達も私みたいな経験をするかもしれないと思うと、もう祓い屋には未練がなくなった。だから祓い屋を辞めたのさ」

咥えタバコでスマホを操作し、武蔵にその画面を見せる。幸せそうな有と、笑顔の女の子達が映っている。

「うちの子達。可愛いだろう?」
「はい、とっても。何歳ですか?」
「上から22、19、14、7」
「22歳!?え、先生っていくつ……?」
「今年で43だよ。若く見えるかな?」
「はい……どう見ても2、30代にしか……」
「はは、嬉しいね」

ゆったりと脚を組んで笑う有は、七緒より年上には見えない。下手したらその一番上の娘と同い年と言われても頷けてしまいそうだ。アンチエイジング術を聞きたいところだが、その前に有がタバコを口から離した。

「ま、つまりね、何が言いたいかと言うと……そういう覚悟もしなきゃならないってことさ。三木家は三木だけ。跡継ぎを産まなきゃ三木家は終わり。十家はそれを許さないだろうから、武蔵に色々と圧力をかけてくるだろうね。子を産め、男を産め、女はダメだ、優秀な子を産め、ってね。産んだ後も大変だ。今度は、優秀な祓い屋へと育てろ、だの、その育て方では生ぬるい、だの言われるわけだ」
「……そう、ですよね……」
「十家には八尾軒さんみたいな女当主もいるから女はダメとは言われないかもしれないが、祓い屋界は男尊女卑な傾向があるから、言われる可能性だってある。まあ、三木は性格からしてそんなこと気にしないかもしれない。『跡継ぎがいないで血が途切れるなら、それはそういう運命さだめだったんだろ』なんて言いそうだ」
「確かに言いそうです」
「当人達よりも周りがうるさくなっていく。産んで、育て、それに耐えきれる親子になれなきゃ、結婚はオススメしないよ」

ふぅ、と、武蔵を避けて煙が吐かれる。武蔵はその煙が消えていくのを見ながら、自分の覚悟と向き合う。
三木と幸せな関係で幸せに暮らせる。そんな甘い考えだった。共に歩いていく道の幸福にしか目を向けていなかった。改めて突きつけられた現実に、武蔵は息が詰まる。きっと、それは想像しているよりずっと辛く苦しいものとなるだろう。過去を語る有の表情ひとつとっても、祓い屋の妻になることがどれだけの重荷を背負うことになるか表している。

だが、三木とともにそれを乗り越えていきたいと思う自分がいた。逆境もプレッシャーも、三木となら乗り越えていけると思う自分がいた。
それは結婚に浮かれた甘い考えなのかもしれない。将来、結婚を後悔することになるかもしれない。不幸をぶかもしれない。そう悩む自分がいるのも否定しない。

しかし、祓い屋としての覚悟はあのとき決めた。三木を守る決意はあのとき胸に刻みつけた。それは今までと変わらずこれからも続くことだ。結婚する、とはいえ、三木と武蔵の関係が、絆が、壊れるわけではない。まして、絆が何かに変わるわけではない。あのとき覚悟した、決意したものを、今更捨てるつもりはさらさら無い。私は武蔵なのだと。三木を守る用心棒であり、パートナーであるのだと。そう自分に言い聞かせる、否、確認する。確認して、それが揺らがぬものだと容認すると、武蔵はまっすぐに有を見つめた。

「心配してくれてありがとうございます。でも、大丈夫……大丈夫にしてみせます。私、あのとき決めたから。三木と一緒にいるって。三木を守るって。どんなプレッシャーも圧力も、乗り越えてみせます」
「……そう、ならよかった」

有はタバコを咥えて、箱から1本飛び出した状態のタバコを武蔵に差し出した。武蔵が首を振ると名残惜しげもなくポケットにくしゃっとしまう。そしてすっと瞳に真剣な光を帯びさせる。

「そうだ、ここに入院する患者にはひとつ覚悟してほしいことがあってね」
「な、なんでしょう……?」

武蔵はごくり、と生唾を飲み込む。入院費だろうか。と、そのとき、カラン、とドアのベルが鳴って、「ただいまー!」と元気な声が響いた。声の主はトトトッと軽やかな足取りで入院スペースに現れた。

「お母さん、ただいまぁ!あれ、患者さん?」
「おかえり」

有は現れた小学生くらいの女の子を母親の笑みで迎える。武蔵の顔を見た女の子は「こんにちは!お大事にね!」と元気にお辞儀した。ピンクのランドセルが跳ねる。

「覚悟ってのはね、この子……真恋まこの相手をすること。この子は元気だからね、疲れたって言っても解放されないよ、覚悟しな」
「あはは、そういうことなら大丈夫です。最後までお付き合いしますよ」

武蔵はそう答えて真恋に笑いかける。

「こんにちは、真恋ちゃん。お姉ちゃん、入院中は暇してるから、遊び相手になってくれると嬉しいな」
「ほんと!?じゃあ遊ぼ!じゃあ、お絵描き帳とクレヨン持ってくる!」

真恋は駆け足で2階の居住スペースに向かう。その元気で無邪気な様子に小百合と柚子彦のことを思い出して、早速浄楽庵が恋しくなる。明後日の退院後休んでいた分も働けるように、今はゆっくりと休もうと、有とともに笑い合った。





───────



憎い……憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い!
ああ、祓い屋が憎い!
あと少しで左京君とひとつになれたのに!
左京君に殴られた。拒絶された。酷い目で見られた。怒鳴られた。
それも全部、全部祓い屋のせいだ。祓い屋が左京君をそそのかしたから。
祓い屋は左京君を酷く傷つけたというのに、左京君はまだ祓い屋の傍にいる。唆されてるからだ。おどされているからだ。だから左京君は僕と同一存在になってくれない。

左京君。
僕の唯一の存在。
大切な人。
同一存在になるべき人。

左京君を助ける。
それから、同一存在になるんだ。
ひとつになれば、もう左京君を失うことはなくなるんだから。





───────



何かに呼び出されたように意識の輪郭がハッキリと浮かび上がる。それまで立っているのか座っているのか、はたまた横になっているのか浮遊しているのかも分からない状態だったが、今は分かる。今は立っている。あの忌まわしき封印が解かれたのだと理解した。
ゆっくりと目を開くと、そこには黒い鬼がいた。悪鬼だ。人の姿をしながら、その額に2本の角を生やした漆黒の悪鬼。影を濃縮したような黒の着物に、闇で染めたかのような黒髪。目は燃える火よりも赤く、氷よりも冷たい光を放つ。
悪鬼の周囲には祓い屋と思しき死体が無数に転がっている。鮮血が飛び散り、広がり、凄惨たる光景を彩っていた。
そんな死で埋め尽くされた部屋で、小玖哉は悪鬼を無感情に見つめる。今の小玖哉には敵意も殺気も無い。敵意も殺気も、相手が敵だと分かってからで充分間に合う。それよりも気になったのは───

「君、神力じんりきがあるね?」

小玖哉が問う。
悪鬼には禍々しく強力な妖力の気配以外に、小玖哉と同じ神力の気配が色濃くあった。神に近く、神をも殺せるその力を持つ者は、神以外では数えるほどいるかどうかだ。目の前の悪鬼は神ではない。自分の前に同じ神力を持つ者が現れたことに、小玖哉は意味を探した。

「神には見えないけど」

小玖哉をまっすぐ見つめていた悪鬼は、されど何も応えることなく背を向けた。その背に呼び止めることもなく、小玖哉はさて、と死体を見下ろした。
状況から察するに、あの悪鬼がここの祓い屋達を殺して自分の封印を解いてくれたようだ。祓い屋には同情も憐れみも抱かない。ただ、自分が殺す分が減ってしまったな、というだけだ。小玖哉は自分の足元に転がる祓い屋の頭部を持ち上げ、その額と自分の額を触れさせた。神力を用いた脳内透視。死人に使うのは初めてだが果たしてえるだろうか。

「あー、見えた見えた」

脳内透視で辛うじて見えたのが、この祓い屋が“宗像むなかた”という名前で、祓い屋界では重鎮に数えられる人物であることだけだった。欲しかった『左京を脅している祓い屋』の情報は無かったが、祓い屋全員を殺せば不安要素が無くなることに気づいて、小玖哉は宗像の頭を捨てる。既に悪鬼の姿は無く、遠くから声が近づいてくる。早々にここから出て、封印されている残りの肢体を取り戻そうと、肉体の気配を辿る。封印のせいで気配は弱まっているが、なんとなくの場所は分かった。

「身体を取り戻して、祓い屋を皆殺しにして……そうしたら、迎えに行きますね、左京君」

小玖哉は左京を思い出し、恍惚の笑みを浮かべた。



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