カゼショーグン

ホントウ陥落

トトロの森を抜けたけど館は見当たらない。そして誰かいた。
「あなたは確かシュウさん？」
「私を知っていますか？」
「何かのインタビューで少しみた事あります」

シュウさんが暮らす七百万都市「ホントウ」は市民に当局の強引な圧政をしいていた。
シュウさんや多くの人たちは声をあげたが、ブソウケイサツは容赦なく彼らに襲いかかった。
シュウさんたちはホントウの危機を世界にも訴えたが、世界は少しの声援しか出来なかった。

「当局の全体主義強化に私たちは抵抗しましたが、逮捕され、何ヵ月も収監されました。今は釈放されていますが実際は軟禁状態です。行動制限されています。
私たちは、ただ私たちのホントウを守りたかった。でも、当局はホントウを陥落状態に追い込んでいる。
でも、これはホントウだけの事かしら？」

シュウさんは軟禁状態だったが、時々ここに来ていた。そして風にあたりながら海や山々や草原なんかを眺めていた。
「あなた方は何故ここに？」
「この辺りにカゼ将軍の館があると思って来てみたのですが」
「館は、あったりなかったりしていたと思うわ。……　あっ、そこにあるようですね」