道端の花にだって、人生はある。

保科ゆみ

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散々事前に話しかける人物の資料に家族構成も載ってたので、知っているはずですが、さらりと知らないふりが出来るレオって本当すごいですよね。関心しちゃいます。とか思っているとローザ様が私に気付いたようです。

「ところで、お隣の方は、見たことない方ですわね。ご紹介頂けます?」

ローザ様の品定めをするかのような目つき怖いです!!とりあえず、レオの紹介を待ちます。レオは私にピッタリと寄り添って支えてくれながら、

「ああ、私の愛しのパートナーでミアと言います。彼女は少し身体が弱くて、中々社交の場に出れなかったものですから。大丈夫かい?ミア。」

「ええ、大丈夫ですわ。初めまして。ご紹介に預かりましたミアと申します。今日こうして、皆さんと素敵な舞踏会に参加出来ていることが夢のようですわ。」

表情は笑顔で、姿勢良く丁寧なお辞儀を行い、改めてローザ様のお言葉を待ちます。私の一挙一動大丈夫ですよね?!
私の様子を見て、ローザ様がにこりと笑いながら、

「まぁ、お身体が生まれつき弱いと大変ですわね。レオン様もお母様に似たような体質の方を好きになられるなんて、なんて母想いなんでしょう。」

こ、言葉の裏の意味が刺々しいですー!ちなみに、私は設定上病弱というだけで、実際は健康体そのものですので、全く刺さりませんが、レオはお母様のこと言われて、大丈夫でしょうか?そう言えば、私もレオの家族のこと聞くタイミング逃してました。

「母を忘れない日などありませんよ。それに、私はミアに母の面影を重ねたことなど一度もありませんし、ミアとは運命の出会いをしたのです。こればかりは2人の秘密ですので、ローザ様にはお伝え出来ないのがもどかしいぐらいですね。」

ああー、怒ってますね。表面上は普通の会話のようで、裏の意味では殴り合ってるこの感じ。貴族社会ですー!
久しぶりに感じるこの雰囲気ー!お家に帰りたーい!お花に囲まれて少し落ち着きたーい!
はっ!!いけないいけない。まだ気を抜いてはいけないんですから。集中します!

「お母様と言えば、レオン様、本当にあの事件は悲しいものでしたわね。」

「ん?なんのことだ?」

プランジャ伯爵が突然のローザ様の言葉に尋ねます。

「あら、そういえば貴方は成り上がりだから、知らないのも無理ないわね。数年前にアンサス国で起きた悲劇よ。」

「悲劇?」

「ええ、王宮内で王妃様が亡くなったの。」

「ん?そんな話聞いてないぞ?普通国内であれば王宮内の重大な事件、国民に知らせが来るだろう。」

「ローザ様その件はここでは・・・。」

レオが珍しく止めに入ってますが、ローザ様はそのレオの言葉を聞いてさらに続けます。

「そうよね。王宮内で殺害があったなんて、国民が知ったら、国に不信を持って反旗を翻すかもしれないもの。」

ローザ様は、得意気に語ります。

「だから、これは一部の貴族のみに箝口令が敷かれたの。」

「ローザよ。なら、なぜお前はその事件を知っているんだ?」

「だって、私その事件の日に王宮で開かれたお茶会である事件現場にいたんですもの。」


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