道端の花にだって、人生はある。

保科ゆみ

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レオに先程の内容を聞きたい気持ちはありましたが、宰相様とのお話を終えた後、後ろから声をかけられました。

「失礼。アンサス国から見えたとお話が少し聞こえましてね。」

振り返るとボタンがはち切れんばかりのタキシードに身を包んだ大柄な中年男性がそこにいらっしゃいました。

「あなたは、プランジャ伯爵。」

様々な貿易で莫大な資産を築いたプランジャ伯爵当主様ですが、莫大な資産を築くということは、いい噂もあれば悪い噂も必然とついてくるものです。中でもこの伯爵家は、人身売買をしている。高額で転売を繰り返しているなど悪い噂の方が目立つことが多いので、あまり、近づきたくない方ではあります。ですが、この方もレオが接触したい相手の一人。頑張って姿勢を正し、静かに微笑みます。

「おお!!私の名前はアンサス国まで響くようになったとは、これから更に貿易を発展させて頑張りたいものですな。」

「そうですね。伯爵程の方ならば、アンサス国でも、上手く利益を上げていけるでしょう。」

「はっはっは!!やはり、君に声を掛けた私の目に狂いはないなぁ。世辞だとしても私の気迫に負けず対等に話すその姿勢、素晴らしいっ!良ければ新しい輸入品なども他国から手に入りましてね。お安く得ることも出来ますので、お名前を改めてお聞きしても?」

「これはこれは、名乗るのが遅れて申し訳ありません。私は、レオン・ブランカと申します。以後お見知り置きを。」

「レオン・ブランカ。ブランカ家どこかで聞いた覚えが。」

「あら、貴方。ブランカ家と言ったら、私のお友達のルージュの家だわ。」

「おお、我が愛しのマリア。紹介しよう。私の妻のローザだ。」

ゆっくりとこちらに歩いてくる黒髪の長い髪を翻しながら、真紅のドレスを纏った美しいというよりも、妖艶という言葉が相応しい女性です。近くまで来られると圧倒的なローザ様の存在感の雰囲気にのまれてしまいそうです。

「お久しぶりですね。レオン様。あの悲しい事件以来ですが、お元気そうな姿を拝見出来て光栄ですわ。」

レオンの方をチラリと見ると一瞬怒ったような雰囲気を出しましたが、すぐに切り替えて、

「これはこれは、まさかローザ様の旦那様がブランシェ伯爵だとは知りませんでした。」

と笑顔で言い返していました。
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