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次の日学校に行くと、ふわぁ……と欠伸をしているマックスことブライアンを見かけたので声をかける。
「おはよう、昨日はありがとう。ごめんなさい、夜遅かったから眠そうね」
「おはよう……いや、大丈夫だ」
「昨日帰ってからも、アーサーが興奮してたわ。貴方はもう彼のヒーローよ」
「ふふ、僕がヒーローなんて似合わないな。まぁこの姿ならその言葉がピッタリかもしれないが」
「本来の姿でもちゃんとヒーローよ」
「……ダークヒーロー?」
「もーっ! そんなこと言ってないでしょ!」
私はポカポカと彼を叩く真似をして、彼はくくくと笑っている。その場面がみんなにこんなに注目されていたとは思っていなかった。
今まで私とマックスは別に仲が良くなかったので、二人で笑って話している様子はかなり目についたらしいのだ。
あと、後で知ったがマックスは人気があって女性みんなに優しいが、特別親しくする御令嬢を作らないことで有名だったらしい。つまり、私は彼に気軽に話しかけてはいけなかった。
そういえばザックも人気があると前にエミリーが言っていたわね。ちなみに私達の婚約のことは隠していないので、学校ではもう知られた話。普通クラスの生徒達は祝福してくれた。そう……普通クラスのみんなは。
私は授業が終わり、帰ろうと廊下を歩いていると一つ上の特進クラスのお姉様方に呼び出され囲まれている。
「リリー様、貴方……ご自身のされていることご理解されているのかしら?」
このピンクゴールドの巻き髪で豪華なドレスを着ている意地悪そうな目つきの方は……公爵家の御令嬢のカトリーヌ様である。そして、周りは取り巻きの方々。
「まあ、カトリーヌ様。私などにお声かけいただきありがとうございます」
「かけたくてかけているのではありません!」
私をキッと睨んで怒っているようだ。ああ、何なのよ……面倒くさい。
「貴方はアイザック様と婚約中でありながら、マックス様にまで色目を使うなんて。なんて汚い女なのでしょう」
「……」
「素晴らしいお二方をたぶらかすのをやめてくだはらない?」
「男性をたぶらかすなど……私には畏れ多いことですわ」
私は貴族令嬢としての仮面をかぶり、笑顔で対応する。
「そもそも貴方はお好きな男性がいらっしゃったのではなくって? 確か騎士団の人よね。魔力のないあなたごときはその程度の方がお似合いだわ」
魔法学校の特進クラスの生徒は普通クラスの生徒を馬鹿にする人が多々いる。結婚もそうであり、魔力の強い者同士が結婚すれば子どもも強く生まれる確率が上がるため「もてる」人が多い。
女性でも美しさや性格、家柄や教養などに加えて魔力というものは結婚する上で重要視されることもある。もちろん、気にしない男性も多いのだが。ちなみに私のお父様はこんなことを気にしていないので、お母様の魔力はさほど強くない。
つまり、私もサムも彼女に馬鹿にされている。
「おほほ。まあ、私のことをよく知っていただいていて光栄です。しかし、それは昔の話です。それに騎士の彼はとても素晴らしい方で私の護身術の先生です。その程度の男と侮っていただきたくありません」
「へえ……こんなことで怒るなんてまだその男が好きなのかしら。さすが気の多いリリー様ね」
「いいえ。私はザックの婚約者です。彼以外に好きな人などおりません」
わざと愛称で呼んだ私に苛ついた彼女は、ギッと睨んだ。
「力もないのに目障りなのよ! アイザック様の前から消えなさい」
彼女は私の体をドンと突き飛ばした。ああ、まずい。これは倒れると思った時に、ふわっと誰かに体を抱きとめられた。
「リリー、大丈夫か?」
支えてくれたのはザックだった。私のピンチにはいち早く駆けつけてくれる。
「……大丈夫。ありがとう」
「間に合って良かった」
彼は私を支えながらそっと起こしてくれた。
「アイザック……様っ!」
カトリーヌ様はいきなり現れた彼に驚いているようだ。
「カトリーヌ様、もしリリーに話があるなら婚約者である私が聞きましょう」
ザックは冷静にみせてはいるが、これはかなり怒っている。
「ア、アイザック様、貴方は彼女と仲が悪かったではありませんか。お可哀想に……家の都合で無理矢理ご婚約されたのでしょう? こんな魔力もない他の男にも色目を使うようなふしだらな女を妻にしたいなどと言われませんわよね?」
「色目など使っておりません」
「私はアイザック様とお話しているのです! 貴方は黙っていらして」
色目を使う? ふしだらですって? 私が言い返そうとした時……
「ハハハハハ」
ザックが急に大きな声で笑い出した。私も他の御令嬢方もよくわからず首を傾げて戸惑った。
「いや、申し訳ありません。周りからこんな誤解をされるとは思っていなかったので、つい笑ってしまいましたよ」
「誤解ですって……?」
「いや、これは私が全て悪いのです。彼女をずっと愛していたのに、私の子どもっぽい嫉妬で素直になれず喧嘩ばかりしてしまっていたので」
そう言って、アイザックは私を肩を抱き寄せ頬にちゅっとキスをした。みんな驚いている。そして私も人前でこんなことをされて驚いている。
「政略結婚などではありません。私が彼女を愛しているのです。やっと想いが通じて彼女が求婚を受けてくれた……リリーの夫になれるなんて私はこの国一の幸せ者ですよ」
そんな恥ずかしい台詞を言いながら、まだ私の頬や髪にちゅっちゅしている。私は真っ赤になって動けない。
「こ……こんななんの力もない小娘の何がいいのですか。私の方が身分も上ですし、魔力も強い。貴方にメリットがあるのはどちらか考えたらすぐわかることですわ!」
カトリーヌ様はわなわなと震えながら怒っている。この人……きっとザックが好きだったのね。そう思うと少し切なくなった。
「確かに条件だけなら貴方の方がいいのかもしれない。だが彼女の強さや優しさ、可愛さの前ではそんな条件は取るに足らないことです。彼女がいれば私は何でも頑張ろうと思える……他の女性ではそうは思えません」
カトリーヌ様は私に指をさしてキッと睨みつけた。
「でも! 彼女は貴方がいながら騎士の男やマックス様とも仲良くされてますわ。不誠実では?」
「騎士の男? ああ……彼は私と彼女の先生ですよ。幼い頃から教えてもらっているため兄のように慕うのは当たり前では? それにマックスは私の友人だ。婚約者の私の友人と仲良くしてくれてる……リリーは本当にできた婚約者ですよ」
そう言ったザックに彼女は何も言えず口を真一文字に閉じている。
「覚えておいてください……例えカトリーヌ様であっても、私の婚約者に危害を加えるおつもりなら一切容赦しませんからね」
ザックは恐ろしく低い声で彼女に圧をかけた。彼女はカタカタと震えていた。
「もう……いいですわ」
彼女と取り巻き達はその場をささっと去って行った。
「おはよう、昨日はありがとう。ごめんなさい、夜遅かったから眠そうね」
「おはよう……いや、大丈夫だ」
「昨日帰ってからも、アーサーが興奮してたわ。貴方はもう彼のヒーローよ」
「ふふ、僕がヒーローなんて似合わないな。まぁこの姿ならその言葉がピッタリかもしれないが」
「本来の姿でもちゃんとヒーローよ」
「……ダークヒーロー?」
「もーっ! そんなこと言ってないでしょ!」
私はポカポカと彼を叩く真似をして、彼はくくくと笑っている。その場面がみんなにこんなに注目されていたとは思っていなかった。
今まで私とマックスは別に仲が良くなかったので、二人で笑って話している様子はかなり目についたらしいのだ。
あと、後で知ったがマックスは人気があって女性みんなに優しいが、特別親しくする御令嬢を作らないことで有名だったらしい。つまり、私は彼に気軽に話しかけてはいけなかった。
そういえばザックも人気があると前にエミリーが言っていたわね。ちなみに私達の婚約のことは隠していないので、学校ではもう知られた話。普通クラスの生徒達は祝福してくれた。そう……普通クラスのみんなは。
私は授業が終わり、帰ろうと廊下を歩いていると一つ上の特進クラスのお姉様方に呼び出され囲まれている。
「リリー様、貴方……ご自身のされていることご理解されているのかしら?」
このピンクゴールドの巻き髪で豪華なドレスを着ている意地悪そうな目つきの方は……公爵家の御令嬢のカトリーヌ様である。そして、周りは取り巻きの方々。
「まあ、カトリーヌ様。私などにお声かけいただきありがとうございます」
「かけたくてかけているのではありません!」
私をキッと睨んで怒っているようだ。ああ、何なのよ……面倒くさい。
「貴方はアイザック様と婚約中でありながら、マックス様にまで色目を使うなんて。なんて汚い女なのでしょう」
「……」
「素晴らしいお二方をたぶらかすのをやめてくだはらない?」
「男性をたぶらかすなど……私には畏れ多いことですわ」
私は貴族令嬢としての仮面をかぶり、笑顔で対応する。
「そもそも貴方はお好きな男性がいらっしゃったのではなくって? 確か騎士団の人よね。魔力のないあなたごときはその程度の方がお似合いだわ」
魔法学校の特進クラスの生徒は普通クラスの生徒を馬鹿にする人が多々いる。結婚もそうであり、魔力の強い者同士が結婚すれば子どもも強く生まれる確率が上がるため「もてる」人が多い。
女性でも美しさや性格、家柄や教養などに加えて魔力というものは結婚する上で重要視されることもある。もちろん、気にしない男性も多いのだが。ちなみに私のお父様はこんなことを気にしていないので、お母様の魔力はさほど強くない。
つまり、私もサムも彼女に馬鹿にされている。
「おほほ。まあ、私のことをよく知っていただいていて光栄です。しかし、それは昔の話です。それに騎士の彼はとても素晴らしい方で私の護身術の先生です。その程度の男と侮っていただきたくありません」
「へえ……こんなことで怒るなんてまだその男が好きなのかしら。さすが気の多いリリー様ね」
「いいえ。私はザックの婚約者です。彼以外に好きな人などおりません」
わざと愛称で呼んだ私に苛ついた彼女は、ギッと睨んだ。
「力もないのに目障りなのよ! アイザック様の前から消えなさい」
彼女は私の体をドンと突き飛ばした。ああ、まずい。これは倒れると思った時に、ふわっと誰かに体を抱きとめられた。
「リリー、大丈夫か?」
支えてくれたのはザックだった。私のピンチにはいち早く駆けつけてくれる。
「……大丈夫。ありがとう」
「間に合って良かった」
彼は私を支えながらそっと起こしてくれた。
「アイザック……様っ!」
カトリーヌ様はいきなり現れた彼に驚いているようだ。
「カトリーヌ様、もしリリーに話があるなら婚約者である私が聞きましょう」
ザックは冷静にみせてはいるが、これはかなり怒っている。
「ア、アイザック様、貴方は彼女と仲が悪かったではありませんか。お可哀想に……家の都合で無理矢理ご婚約されたのでしょう? こんな魔力もない他の男にも色目を使うようなふしだらな女を妻にしたいなどと言われませんわよね?」
「色目など使っておりません」
「私はアイザック様とお話しているのです! 貴方は黙っていらして」
色目を使う? ふしだらですって? 私が言い返そうとした時……
「ハハハハハ」
ザックが急に大きな声で笑い出した。私も他の御令嬢方もよくわからず首を傾げて戸惑った。
「いや、申し訳ありません。周りからこんな誤解をされるとは思っていなかったので、つい笑ってしまいましたよ」
「誤解ですって……?」
「いや、これは私が全て悪いのです。彼女をずっと愛していたのに、私の子どもっぽい嫉妬で素直になれず喧嘩ばかりしてしまっていたので」
そう言って、アイザックは私を肩を抱き寄せ頬にちゅっとキスをした。みんな驚いている。そして私も人前でこんなことをされて驚いている。
「政略結婚などではありません。私が彼女を愛しているのです。やっと想いが通じて彼女が求婚を受けてくれた……リリーの夫になれるなんて私はこの国一の幸せ者ですよ」
そんな恥ずかしい台詞を言いながら、まだ私の頬や髪にちゅっちゅしている。私は真っ赤になって動けない。
「こ……こんななんの力もない小娘の何がいいのですか。私の方が身分も上ですし、魔力も強い。貴方にメリットがあるのはどちらか考えたらすぐわかることですわ!」
カトリーヌ様はわなわなと震えながら怒っている。この人……きっとザックが好きだったのね。そう思うと少し切なくなった。
「確かに条件だけなら貴方の方がいいのかもしれない。だが彼女の強さや優しさ、可愛さの前ではそんな条件は取るに足らないことです。彼女がいれば私は何でも頑張ろうと思える……他の女性ではそうは思えません」
カトリーヌ様は私に指をさしてキッと睨みつけた。
「でも! 彼女は貴方がいながら騎士の男やマックス様とも仲良くされてますわ。不誠実では?」
「騎士の男? ああ……彼は私と彼女の先生ですよ。幼い頃から教えてもらっているため兄のように慕うのは当たり前では? それにマックスは私の友人だ。婚約者の私の友人と仲良くしてくれてる……リリーは本当にできた婚約者ですよ」
そう言ったザックに彼女は何も言えず口を真一文字に閉じている。
「覚えておいてください……例えカトリーヌ様であっても、私の婚約者に危害を加えるおつもりなら一切容赦しませんからね」
ザックは恐ろしく低い声で彼女に圧をかけた。彼女はカタカタと震えていた。
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