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第2章 キングスロード
59話 女子会3
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城郭都市マイヤー。
600年間もの間、終端の森から溢れ出てくる魔物と戦っている街。
この街では最近、何かと騒ぎを起こす女性が2人いた。
「お義母さん、飾り付けはこんなもんでいいですか~?」
そう言っているのは、七瀬琴葉。中洲学園高等部の1年生で、子役デビューから芸歴12年を数える現役アイドルだ。
数日前に城郭都市マイヤーに来て、まだ地味な服装をしているが、そのかわいい顔立ちと、茶髪ツインテールの珍しさも相まって、道行く人々からは注目の的である。
「おお~! 琴葉ちゃんがやると映えるわね!」
シンイチのは母親である安西陽葵はそう答えた。
彼女の年齢はさて置き、その整った顔立ちと、猫の目のように変わる豊かな表情で、マイヤーの冒険者野郎共が振り向く機会も多い。
彼女らは現在、クリスマスツリーの飾り付けが終わったところだ。
どうしてそうなったのかというと、宿屋を再建中に、広めの中庭がある事に気付いた陽葵が「ここに何か植物を植えたい」と言うと、「この木は育つのが早いよ~」と、ナナイロが木の枝を出してきた。その枝を中庭に植えると、翌日には高さ2メートルほどの、もみの木そっくりな木に育っていた。
それを見た陽葵は、時期的なものもあり、クリスマスツリーの飾り付けをしようと言い出したのだ。
「せっかくのクリスマスなのに、安西先輩は帰ってこないですね~」
「真一はしばらく帰ってこないって言ってたし、マイヤーでクリスマスやろっか」
現在建設中の宿屋だが、彼女たちは真っ先にキッチンを造ってもらっていた。
2人はそのキッチンへ向かいながら、そんな事を言っているが、シンイチと会ったのは昨日の話である。
昨晩は、キッチンをフル活用し、料理を大量に作り、陽葵の自宅マンションと、琴葉が避難している学校へ差し入れをしてきた。
しかし、食材が余ってしまい、陽葵と琴葉は、これから何かスイーツでも作ろうかと話している。
小麦粉や卵、牛乳にフルーツ、そういった材料を選び、琴葉の水魔法と陽葵の生活魔法で、ケーキを作っていく。
すると、甘い香りに釣られ、宿屋を建築中の職人たちが、よだれを垂らしながら集まってきた。
「うひゃ~っ!? お義母さん、おっさんが山盛り釣れました~」
そう言いながら、琴葉がキッチンのドアをぴしゃりと閉める。しかし「何の匂いだ~」「開けろ~」「食わせろ~」「俺はギルマスだぞ~」と、そんな声と共に、ドアが叩かれていた。
もちろん、作っているケーキは、ここのおっさん達に配るものでは無く、マンションと学校の避難所に配る用の物だ。
うるさいおっさん達の襲撃を耐え抜き、しばらくするとイチゴのデコレーションケーキが、大量に出来上がった。
「そういえば、お義母さん? どうやって運ぶんですか~?」
「あっ!? 箱がないわ!!」
無言になる2人。
そして、ドアを叩く音が消えている事にも気付く。
「ヒマリ! コトハ! 大変よ!」
2人で耳を澄ませていると、シスター・クロエの声が聞こえてきた。
何事かと思いドアを開けると、石造りの通路一面に蔦が這っていた。
そこに人が通れる隙間は無く、シスター・クロエの声は、通路の先にある出口から聞こえていた。
「あわわっ!? 何これ?」
琴葉はそう言って、うねうねと動く蔦を引っ張っている。
しかし、その瞬間、通路を埋め尽くしていた蔦が部屋に入り込んできた。
それと同時に、陽葵と琴葉は身動きが取れなくなり、声だけしか出せなくなってしまった。
「んむむむ~。――《キッチンカット》――《フードプロセッサー》」
陽葵が謎の生活魔法を使うと、キッチンに侵入していた蔦が全てバラバラに斬り刻まれてしまった。
そして自由に動けるようになった2人は、テーブルの上に並べていたデコレーションケーキが全て無くなっている事に気付く。
「えっ!? えええっ!!」
琴葉が声を上たのは、蔦が1本入り込んできて、お辞儀をするような動作を始めたからだ。
もみの木の葉っぱがついたその蔦は、何度も何度もお辞儀をしている。
「あらあら? ケーキを食べちゃって、ごめんなさいしてるのかしら?」
陽葵がそう言うと、お辞儀をしていた蔦が床に這いつくばって震えだした。
それを見た陽葵はニヤリと笑い、言い放った。
「あなた、中庭に植えたもみの木でしょ? 燃やされたくなかったら、わたしたちに協力しなさい。そうしたら、もっとケーキを食べさせてあげるわ。ああ、そうね、あなたたちが散らかした、このキッチンの片付けから始めなさい」
「ええっ!?」
陽葵が蔦と話す姿を見て、琴葉が驚きの声を上げている。
しかし、もみの木の蔦は、陽葵の言う事を承諾したようで、キッチンの隅にあるほうきを絡め取り、掃除を始めてしまった。
鷹揚に頷く陽葵。
何が何やらの琴葉。
するとそこに、シスター・クロエが息せき切って駆け込んできた。
「2人とも大丈夫!? ギルマスとドワーフの職人さんたちが、この土地に入れなくなってる……わよ? ……はあ?」
そう言いながら、もみの木の蔦が掃除をしているのを見て、琴葉と同じく、シスター・クロエが驚いている。
「クロエちゃん、お義母さんが何かしたみたいで、この蔦が掃除してるの」
「ええっ!? これ多分魔物だよ!?」
琴葉の言葉に、シスター・クロエがそう言う。
「魔物ではないかもよ?」
「お義母さん、そんな事分かるんですか?」
「えっとね、わたしが魔法を使って、蔦を斬り刻んだとき「もっとケーキが食べたいいいぃ!」と言う声が、念話で聞こえてきたの。だから話し掛けてみたの」
ねっ。と言いながら蔦を向く陽葵。
それを聞いて、ほうきで掃くのをやめて、蔦が頷く。
そんなシュールな光景を見て、琴葉とシスター・クロエは顔を見合わせる。
「念話を使いこなす迷い人は多いと聞いた事がありますけど、相手は木ですよ? アスフォデルスの可能性もあるので、確かめないといけません。ちょっと中庭に行きましょう」
シスター・クロエがそう言い、3人で中庭へ移動を始めた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「うわ~」
「何これ? わたしが入ってきたときより成長してる」
琴葉とシスター・クロエは、生長したもみの木を見るために、上空を見上げている。高さはすでに10メートルを超えており、クリスマスの飾り付けも遙か上空に移動していた。
陽葵の謎の生活魔法で作られたケーキ、それを食べたもみの木は、急激に成長をしていたのだ。
もちろん中庭にも蔦が這っているのだが、先端の部分が石材を絡め取って積み上げたり、壁用のモルタルを作ったりして、宿屋の建造を手伝っている。
それを見て、陽葵がもみの木に話し掛けた。
「あらあら感心ね。ギルマスから聞いたんだけど、魔物には魔石があるんでしょ? あなたたちにあったら燃やすけど?」
すると辺りで作業をしていた蔦の動きが止まり、ブルブルと震え始めた。
そして数本の蔦が陽葵の近くへ伸びてきて、クネクネと動き始めた。
「ふむふむ。……琴葉ちゃん、クロエちゃん、この子たちは魔物では無く、世界樹だそうよ?」
陽葵はそう言う。どうやら念話で、もみの木と会話をしていたようだ。
それを聞いた琴葉は「ゲームに出てくるやつ?」と言って首をかしげ、シスター・クロエは「これはえらい事です!!」と言って走り去ってしまった。
「あらあら、クロエちゃん」
「お義母さん、これ大丈夫なんですか?」
「急に大きくなったけど、まだ子供みたい。だから、しっかり躾ければ、真一みたいにいい子に育つわよ」
陽葵はのほほんとしてそんな事を言う。
しばらくすると、シスター・クロエが、ギルマスやアイアンヘイズの連中を引き連れて戻ってきた。
そしてアイアンヘイズのサブリーダーであるダミアンが、この木は世界樹だと断言し、以後大切に育てる事になった。
エスメラルダにおける世界樹は、600年前の戦争で絶滅したと思われていた。
というのも、世界樹の葉を錬金術で加工すると、死者の蘇生が可能になるので、当時それを阻止するため、人間と魔物の両軍は、互いの陣地に自生している世界樹を攻撃し、燃やし尽くしたのだ。
敵が世界樹の葉で蘇生しないようにする為にどうすればいい?
それならば、敵の陣地の世界樹を燃やそう。
そんな短絡思考での結果が、世界樹の絶滅だと歴史書には記載されている。
「魔物じゃ無くてよかったですね、お義母さん!」
琴葉はそう言って、世界樹の蔦にほうきを渡し、中庭の掃除をさせている。
「あんたたち、ちゃんと働いたら、甘いものを食べさせてあげるわ」
陽葵がそう言うと、より一層ほうきで掃く速度が上がり、中庭がきれいになっていく。
それを見ているマイヤーの住人一同は「世界樹ってこんなのだっけ?」と首をかしげていた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「「ナナイロちゃん、神樹なんて持ってきても平気なの?」」
「ふははは~! 安心するがいい、ツバキちゃんサクラちゃん!」
「「ちょっとナナイロちゃん? その笑い方、安心できないんですけど!?」」
中庭の隅っこでは、フィギュア3体で、そんな会話をしていた。
600年間もの間、終端の森から溢れ出てくる魔物と戦っている街。
この街では最近、何かと騒ぎを起こす女性が2人いた。
「お義母さん、飾り付けはこんなもんでいいですか~?」
そう言っているのは、七瀬琴葉。中洲学園高等部の1年生で、子役デビューから芸歴12年を数える現役アイドルだ。
数日前に城郭都市マイヤーに来て、まだ地味な服装をしているが、そのかわいい顔立ちと、茶髪ツインテールの珍しさも相まって、道行く人々からは注目の的である。
「おお~! 琴葉ちゃんがやると映えるわね!」
シンイチのは母親である安西陽葵はそう答えた。
彼女の年齢はさて置き、その整った顔立ちと、猫の目のように変わる豊かな表情で、マイヤーの冒険者野郎共が振り向く機会も多い。
彼女らは現在、クリスマスツリーの飾り付けが終わったところだ。
どうしてそうなったのかというと、宿屋を再建中に、広めの中庭がある事に気付いた陽葵が「ここに何か植物を植えたい」と言うと、「この木は育つのが早いよ~」と、ナナイロが木の枝を出してきた。その枝を中庭に植えると、翌日には高さ2メートルほどの、もみの木そっくりな木に育っていた。
それを見た陽葵は、時期的なものもあり、クリスマスツリーの飾り付けをしようと言い出したのだ。
「せっかくのクリスマスなのに、安西先輩は帰ってこないですね~」
「真一はしばらく帰ってこないって言ってたし、マイヤーでクリスマスやろっか」
現在建設中の宿屋だが、彼女たちは真っ先にキッチンを造ってもらっていた。
2人はそのキッチンへ向かいながら、そんな事を言っているが、シンイチと会ったのは昨日の話である。
昨晩は、キッチンをフル活用し、料理を大量に作り、陽葵の自宅マンションと、琴葉が避難している学校へ差し入れをしてきた。
しかし、食材が余ってしまい、陽葵と琴葉は、これから何かスイーツでも作ろうかと話している。
小麦粉や卵、牛乳にフルーツ、そういった材料を選び、琴葉の水魔法と陽葵の生活魔法で、ケーキを作っていく。
すると、甘い香りに釣られ、宿屋を建築中の職人たちが、よだれを垂らしながら集まってきた。
「うひゃ~っ!? お義母さん、おっさんが山盛り釣れました~」
そう言いながら、琴葉がキッチンのドアをぴしゃりと閉める。しかし「何の匂いだ~」「開けろ~」「食わせろ~」「俺はギルマスだぞ~」と、そんな声と共に、ドアが叩かれていた。
もちろん、作っているケーキは、ここのおっさん達に配るものでは無く、マンションと学校の避難所に配る用の物だ。
うるさいおっさん達の襲撃を耐え抜き、しばらくするとイチゴのデコレーションケーキが、大量に出来上がった。
「そういえば、お義母さん? どうやって運ぶんですか~?」
「あっ!? 箱がないわ!!」
無言になる2人。
そして、ドアを叩く音が消えている事にも気付く。
「ヒマリ! コトハ! 大変よ!」
2人で耳を澄ませていると、シスター・クロエの声が聞こえてきた。
何事かと思いドアを開けると、石造りの通路一面に蔦が這っていた。
そこに人が通れる隙間は無く、シスター・クロエの声は、通路の先にある出口から聞こえていた。
「あわわっ!? 何これ?」
琴葉はそう言って、うねうねと動く蔦を引っ張っている。
しかし、その瞬間、通路を埋め尽くしていた蔦が部屋に入り込んできた。
それと同時に、陽葵と琴葉は身動きが取れなくなり、声だけしか出せなくなってしまった。
「んむむむ~。――《キッチンカット》――《フードプロセッサー》」
陽葵が謎の生活魔法を使うと、キッチンに侵入していた蔦が全てバラバラに斬り刻まれてしまった。
そして自由に動けるようになった2人は、テーブルの上に並べていたデコレーションケーキが全て無くなっている事に気付く。
「えっ!? えええっ!!」
琴葉が声を上たのは、蔦が1本入り込んできて、お辞儀をするような動作を始めたからだ。
もみの木の葉っぱがついたその蔦は、何度も何度もお辞儀をしている。
「あらあら? ケーキを食べちゃって、ごめんなさいしてるのかしら?」
陽葵がそう言うと、お辞儀をしていた蔦が床に這いつくばって震えだした。
それを見た陽葵はニヤリと笑い、言い放った。
「あなた、中庭に植えたもみの木でしょ? 燃やされたくなかったら、わたしたちに協力しなさい。そうしたら、もっとケーキを食べさせてあげるわ。ああ、そうね、あなたたちが散らかした、このキッチンの片付けから始めなさい」
「ええっ!?」
陽葵が蔦と話す姿を見て、琴葉が驚きの声を上げている。
しかし、もみの木の蔦は、陽葵の言う事を承諾したようで、キッチンの隅にあるほうきを絡め取り、掃除を始めてしまった。
鷹揚に頷く陽葵。
何が何やらの琴葉。
するとそこに、シスター・クロエが息せき切って駆け込んできた。
「2人とも大丈夫!? ギルマスとドワーフの職人さんたちが、この土地に入れなくなってる……わよ? ……はあ?」
そう言いながら、もみの木の蔦が掃除をしているのを見て、琴葉と同じく、シスター・クロエが驚いている。
「クロエちゃん、お義母さんが何かしたみたいで、この蔦が掃除してるの」
「ええっ!? これ多分魔物だよ!?」
琴葉の言葉に、シスター・クロエがそう言う。
「魔物ではないかもよ?」
「お義母さん、そんな事分かるんですか?」
「えっとね、わたしが魔法を使って、蔦を斬り刻んだとき「もっとケーキが食べたいいいぃ!」と言う声が、念話で聞こえてきたの。だから話し掛けてみたの」
ねっ。と言いながら蔦を向く陽葵。
それを聞いて、ほうきで掃くのをやめて、蔦が頷く。
そんなシュールな光景を見て、琴葉とシスター・クロエは顔を見合わせる。
「念話を使いこなす迷い人は多いと聞いた事がありますけど、相手は木ですよ? アスフォデルスの可能性もあるので、確かめないといけません。ちょっと中庭に行きましょう」
シスター・クロエがそう言い、3人で中庭へ移動を始めた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「うわ~」
「何これ? わたしが入ってきたときより成長してる」
琴葉とシスター・クロエは、生長したもみの木を見るために、上空を見上げている。高さはすでに10メートルを超えており、クリスマスの飾り付けも遙か上空に移動していた。
陽葵の謎の生活魔法で作られたケーキ、それを食べたもみの木は、急激に成長をしていたのだ。
もちろん中庭にも蔦が這っているのだが、先端の部分が石材を絡め取って積み上げたり、壁用のモルタルを作ったりして、宿屋の建造を手伝っている。
それを見て、陽葵がもみの木に話し掛けた。
「あらあら感心ね。ギルマスから聞いたんだけど、魔物には魔石があるんでしょ? あなたたちにあったら燃やすけど?」
すると辺りで作業をしていた蔦の動きが止まり、ブルブルと震え始めた。
そして数本の蔦が陽葵の近くへ伸びてきて、クネクネと動き始めた。
「ふむふむ。……琴葉ちゃん、クロエちゃん、この子たちは魔物では無く、世界樹だそうよ?」
陽葵はそう言う。どうやら念話で、もみの木と会話をしていたようだ。
それを聞いた琴葉は「ゲームに出てくるやつ?」と言って首をかしげ、シスター・クロエは「これはえらい事です!!」と言って走り去ってしまった。
「あらあら、クロエちゃん」
「お義母さん、これ大丈夫なんですか?」
「急に大きくなったけど、まだ子供みたい。だから、しっかり躾ければ、真一みたいにいい子に育つわよ」
陽葵はのほほんとしてそんな事を言う。
しばらくすると、シスター・クロエが、ギルマスやアイアンヘイズの連中を引き連れて戻ってきた。
そしてアイアンヘイズのサブリーダーであるダミアンが、この木は世界樹だと断言し、以後大切に育てる事になった。
エスメラルダにおける世界樹は、600年前の戦争で絶滅したと思われていた。
というのも、世界樹の葉を錬金術で加工すると、死者の蘇生が可能になるので、当時それを阻止するため、人間と魔物の両軍は、互いの陣地に自生している世界樹を攻撃し、燃やし尽くしたのだ。
敵が世界樹の葉で蘇生しないようにする為にどうすればいい?
それならば、敵の陣地の世界樹を燃やそう。
そんな短絡思考での結果が、世界樹の絶滅だと歴史書には記載されている。
「魔物じゃ無くてよかったですね、お義母さん!」
琴葉はそう言って、世界樹の蔦にほうきを渡し、中庭の掃除をさせている。
「あんたたち、ちゃんと働いたら、甘いものを食べさせてあげるわ」
陽葵がそう言うと、より一層ほうきで掃く速度が上がり、中庭がきれいになっていく。
それを見ているマイヤーの住人一同は「世界樹ってこんなのだっけ?」と首をかしげていた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「「ナナイロちゃん、神樹なんて持ってきても平気なの?」」
「ふははは~! 安心するがいい、ツバキちゃんサクラちゃん!」
「「ちょっとナナイロちゃん? その笑い方、安心できないんですけど!?」」
中庭の隅っこでは、フィギュア3体で、そんな会話をしていた。
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