幸せな存在 ~歩み寄る恋をしよう~

志生帆 海

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小学生編

ゆめの国 3

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 最初にお知らせです。長文失礼します。

 先日こちらのサイトで大変手厳しい長文感想をもらいました。

 凹み……2日間書けなくなってしまいました。

 毎日更新していくのにはかなりの気力体力がいります。

 私はAIでもなく機械でもなく、普通に子育て、家事、仕事をしながら合間の時間で趣味で創作しております。

 もし今後もこのような厳しい感想が続くようでしたら、もしかしたらこの作品は休載撤退してしまうかもしれません。

 どうか気持ち良く、私の思い描く世界を描かせてください。

 読んでいて少しでも読者さまの願う展開と違ってイライラする、それが不快に感じましたら、そのまま読むのをおやめください。

 そのイライラをどうか作者にぶつけないでください。

 相手も生身の人間ですので……(>_<) 非常にこたえるのです。


 現実にはこんなに上手くいかないのは、私もいい歳で人生経験もありますので理解の上、せめて創作ではヒューマンに生きたいという願いを込めて書いている

 コツコツと積み重ねてきた世界です。

 どうかどうかご理解くださいませ。

 
 物語紹介にも掲載していますが……


 ※この物語はフィクションです。実際の人物、団体、事件、地名等には一切関係ありません。リアリティは求めておりませんので、現実にこだわりのある方、細かいことが気になる方にはオススメできません。物語のやわらかな世界をお楽しみ下さい。この件に関してお誹謗中傷はご遠慮ください※


 長々と堅苦しいことを書いてすみません。

 大部分の読者さまが好意的なの伝わっております!

 これからもよろしくお願いします。

 では本文です。

 ゆめの国……どうか楽しまれてくださいね。






*****

 

 





 うさ耳とくま耳をつけた僕たちは、なかよし親子だよ。

 ボクね、さっき噴水の前でいっぱい考えたんだ。おとなりに立っている大好きなお兄ちゃんに、もっともっと笑ってもらいたいなって。

  だってケンゴおじさんが言っていたよ。今日はお兄ちゃんとボクのおたんじょう日のおいわいだって。

 お兄ちゃんだーいすき。どうしてこんなに好きなのかなぁ?

 パパをよろこばせてくれるお兄ちゃんだから? ボクをニコニコさせてくれて、かなしいときはギュッとしてくれるお兄ちゃんだから? ずーっとなかよくしてほしい人だから?

 ぜんぶだよ! これから、もっともっと好きになる! だからボクもお兄ちゃんのために、がんばってみるね。

 ドキドキするよぅ……。

 知らない人に話かけるのはドキドキだけど、あの『おたんじょう日シール』を、ぜったいに手に入れるから待っていてね。

 門をくぐると、「ようこそ~」って、言ってもらえた。

 ニコニコ笑顔のお姉さんやお兄さん……この人たちならきっと大丈夫!

「あ、あの……『おたんじょう日シール』ください!」

 やったぁぁ、言えたよ!
 
 あれれ? でもお兄ちゃんが慌ててボクのを書いてもらおうと言い直してるよ。ちがうちがう! おにいちゃんの名前をかいてほしいんだよ。

 そうしたらパパがすぐ飛んで来て「ダブルでお願いします」って、言ってくれたよ。あー、やはりボクのパパって、かっこいい!

 パパも、だーいすき!

 それからボクとおにいちゃんは、シールをはりあったよ。

「芽生くん、本当にありがとう。これって芽生くんの勇気の勲章みたい。お兄ちゃんね、とても誇らしいよ」

 お兄ちゃんがしゃがんで僕の目を見てニコッと笑ってくれたので、ますます嬉しくなって、お兄ちゃんに抱きついてしまった。

「えへへ、お兄ちゃんって、だいだいだいだい、だーいすき!」

 ボク、もう小学生だけれど、ここはまほうの国だからいいよね?

 ダイスキって、だいすきな言葉だよ。

 心がポカポカしてくるからね。


 ****

 うさ耳をつけて施設内を歩くなんてあり得ないと思ったのに、意外と大丈夫だった。みんな普通につけているので恥ずかしがっている方が変なのだ。

「瑞樹、カチューシャが落ちちゃうぞ。ほら上を向いて」
「は、はい」

  そうか、上を向いて歩く効果もあるのかな。流石、夢と希望のテーマパークだ!

 一歩足を踏み入れれば『ゆめの国』って……本当だったんだね。函館にいる時、夏休みに遊びに行って来た同級生たちが、皆『本当に夢の国だった』と騒いでいたが、僕には永遠に縁の無い世界だと思っていた。

 希望に溢れた夢なんて、見たくない。僕には、夢を見られずにこの世から去った家族がいるのだから。

 そんな想いで縛っていた心は、宗吾さんと出逢い芽生くんと三人で暮らすようになってから、見事に解き放たれた。

「お誕生日おめでとうございます!」
「やぁ! ハッピーバースデー」

 すれ違うスタッフの人から次々に声をかけられ、ハッとした。

 今の僕って、とても幸せだ。

 前方に広がるのは海と美しいテーマパークの景色。通りからは焼き立てのポップコーンの甘く香ばしい香りが漂ってくる。そして、すれ違う人から受ける誕生日の祝福の言葉。三人で動物の耳をつけて歩くワクワクドキドキ感。

 本当に夢の国……そして魔法の時間だ。手と手を繋ぐと、笑顔が自然に零れるよ。

 こんな気持ちになれるのは、今が幸せな時で、それは僕が生きてここにいるから感じられることだ。いろいろ辛いことがあった僕だから、なんでもない幸せが愛おしい。

「なんだか腹が減ってきたな」
「そうですね」
「パパぁ、ポップコーンが食べたいな。みんな持っているあのケースのがいい」
「えー あれじゃちっとも腹にたまらないぞ」
「……でもぉ」

 確かに至るところにポップコーンワゴンがあるし、この美味しそうな匂いは僕もそそられる。

「あの、僕も食べてみたいです」
「よし、じゃあ、あそこで買ってから、あの橋を渡ろう」
「はい!」

 ポップコーンには、専用のキャラクターケースが別売りになっていた。

「ここは僕に買わせて下さい」
「いいのか? じゃあ昼飯と夕食は俺が奢るよ」
「ありがとうございます。芽生くん、好きなケースを選んでいいよ」

 芽生くんの目は、もう爛々としている。

「わぁー ありがとう! お兄ちゃん、ボク、このお船のがいい」
「いいね。芽生くんのお部屋にも似合いそう。帰ったら飾ろうね」
「うん!」
「すみません。これを一つください」

 ポップコーンがたっぷり詰まった船のカタチのケースには、肩からかける紐がついていた。

「お兄ちゃん、ボクがもちたい!」

 興奮気味の芽生くんが、待ちきれない様子でピョンピョン跳ねている。

「いいよ。あ、でもまずは一口食べさせてもらおうかな」
「うん! いいよ。どうぞ!」
 
 三人でケースに手を突っ込んだら、ギュウギュウだった。

「くすっ、みんな欲張りですね」
「はは、こんなところでも、触れ合えるな」
「えへへ」

 三人で笑えば、豊かな気持ちが満ちてくる。

「みーくん、君が笑ってくれるのが本当に嬉しいよ。この世界に幸せが一つ増えた気がして、俺も満たされるよ」

 こんな所でみーくん呼び? と驚いたが、なんだか夢の国では、そんなのもありなのだなぁと、僕もいつになく大らかな気持ちになっていた。 

  宗吾さんの心は、いつもあたたかい。優しさと大らかさ、太い愛情を浴びるのが心地良い。

 そして今日芽生くんの様子にも感激だ。宗吾さんの行動力や大らかな優しさが受け継がれているのを感じ、嬉しくなる。

「さーてと、少し歩いて奥に行くか。芽生、そろそろ乗り物に乗りたいだろう?」
「うん! 早く、はやくー!」

 興奮し勢いよく走り出す芽生くんを、また僕と宗吾さんで追いかけた。
 
 とても晴れやかな気分だ。

 光の輪の中を、軽やかに駆け抜けていく。
 
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