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小学生編
花びら雪舞う、北の故郷 25
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ぼくのほっぺに、ママとパパが、ちゅってしてくれたよ。
さっきまでさむくて、さむくて、とってもかなしかったのに、もうぜんぜんちがうよ。
「パパぁ……ママぁ……いっくん、パパとママがだいしゅき」
「いっくん、ありがとうな」
「パパ、もっともっと、だっこして」
「おぅ!」
「わぁ~たかい! おほしさまがつかめそう」
ずっといっしょがいい。
だからぼく……おねがいしちゃった。
「パパ、ぼくのおうちに、いっしょにかえろう」
「え? それは……ちょっと、どうかな?」
「だめなの? どうして?」
パパはこまったおかお。でも、ママがにっこりしてくれた!
「潤くん、本当は明日まで旅行の予定だったから、仕事を休んでいるんでしょう? よかったら……我が家に泊まっていって」
「だが、本当にいいのか」
「うん、私がそうして欲しいの」
「わぁぁ、いっくんパパとねんねする」
「いっくん……うれしいよ」
パパがうれしそうに、ぼくをギュッとしてくれた。
ぼくね、うれしくて、ほっとして、ないちゃった。
そうしたらパパもないちゃった。
よかった、パパにあえて……
ほんとうによかったなぁ。
いっくんね、パパがだいすき。
さいしよにあったときから、すぐにパパだって、わかったよ。
****
「あ、ごめん。電話してもいい?」
「お兄さんに?」
「そう。いっくんの場所を一緒に探してくれたから、早く知らせたいんだ」
「ありがとうって伝えてね」
「あぁ」
函館の兄さんに、すぐに知らせたい。
いっくんの無事を――
あんなに心配してくれて、ありがとう。
兄さんだから、いっくんがいそうな場所が分かったのだ。
「もしもし、兄さん」
「潤! いっくんは無事? 見つかった?」
「あぁ兄さんの言う通りだった。小高い丘の上で空に手を伸ばしていたよ」
「そうか……よかった。よかったよ」
兄さんは最初から涙声だった。
泣かしてしまって、ごめんな。
そして心配してくれて、ありがとう。
まるで自分のことのように、一緒になって心配してくれる優しい兄が好きだ。
「菫さんからもありがとうって。それからオレ、プロポーズしたよ」
「え……本当に?」
「結果を知りたい」
「いいの?」
「兄さんは、最初に報告した人だから」
「潤……」
あんなに絡まっていた糸は解け、今は兄さんとオレの心は、真っ直ぐに繋がっている。
「受けてくれた。答えはYes!だった」
「潤……潤……おめでとう! よかったね。うっ……うっ……」
「また泣いて」
「ごめんね、今度は嬉しくて」
「そんなところも兄さんらしいや」
そんな兄さんが好きだ。
「オレもパパになるよ。兄さんと同じだ。いろいろ教えてくれ。頼りにしている」
****
いっくんの誘いで、菫さんの家にお邪魔することになった。
妙な緊張が走る。
いやいや、この状況は、どうしたって意識してしまうよ。
菫さんも、無言になっていた。
「潤くん……改めて冷静になると、緊張しちゃうね」
「あ、あぁ」
「潤くん……もう一度だけ聞くけど……本当に私でいいの?」
「もちろんだ。オレの方は母親も兄さんたちも、みんなOKだ。全部話して来たんだ。いっくんのことも含めて。だから今度は菫さんのご両親や……良かったら亡くなったダンナさんのご両親にも挨拶をさせて欲しい」
菫さんが目を見開く。
「潤くんって、まだ若いのに……どうして? どうして……そこまで真剣に考えてくれるの?」
「真剣になるのは当たり前だ。菫さんといっくんと家族にならせてもらうのだから。オレ……過去に家族に迷惑を掛けまくっていた。いろいろやらかしてる。そこから反省して、生まれ変わった気持ちで生き直してるんだ。今度こそ、なりたい自分を目指しているんだ」
「……潤くんに何があったのか、今は分からないけど、それはお互い様よ。私だって潤くんの知らない過去を持っている。でもそれは過去でしかないのよね」
オレと菫さんは真剣だ。
この恋は間違いない。
本物の愛だ。
「ありがとう。菫さん、さっき言ったこと全部、本気だから」
「ありがとう! 潤くん……あの、こんな私ですがよろしくお願いします」
「オレこそよろしくお願いします」
心の中で万歳していた。
菫さんと結婚して、いっくんと家族になる。
それは不思議なほど、ストンと落ちる俺の場所だった。
オレと菫さんは、お互い昔観たドラマのように、正座して頭を下げていた。
「くすっ、私たち案外、古風ね」
「あぁ、自分でも驚いてる」
「いっくんもよろしくおねがいしましゅ」
いっくんがオレたちの真似をするのも、可愛くて堪らない。
「いっくん! よーし! 一緒に風呂に入るか」
「わぁ、パパとはいる!」
「って勝手にごめん。菫さん、風呂借りていい?」
「う、うん」
菫さん、真っ赤だ。
ってか、オレも真っ赤だ。
「パパ~ いこう」
「借りるよ、着替えとかは旅行鞄に一式あるから大丈夫だ」
「私、夜ごはんに、急いでカレーを作るね」
「やった! 大好物だ!」
「やったー ママのカレーだいしゅき!」
声が揃って、嬉しくなる。
いっくん。
君は今日からオレの息子だ!
よろしくな。
さっきまでさむくて、さむくて、とってもかなしかったのに、もうぜんぜんちがうよ。
「パパぁ……ママぁ……いっくん、パパとママがだいしゅき」
「いっくん、ありがとうな」
「パパ、もっともっと、だっこして」
「おぅ!」
「わぁ~たかい! おほしさまがつかめそう」
ずっといっしょがいい。
だからぼく……おねがいしちゃった。
「パパ、ぼくのおうちに、いっしょにかえろう」
「え? それは……ちょっと、どうかな?」
「だめなの? どうして?」
パパはこまったおかお。でも、ママがにっこりしてくれた!
「潤くん、本当は明日まで旅行の予定だったから、仕事を休んでいるんでしょう? よかったら……我が家に泊まっていって」
「だが、本当にいいのか」
「うん、私がそうして欲しいの」
「わぁぁ、いっくんパパとねんねする」
「いっくん……うれしいよ」
パパがうれしそうに、ぼくをギュッとしてくれた。
ぼくね、うれしくて、ほっとして、ないちゃった。
そうしたらパパもないちゃった。
よかった、パパにあえて……
ほんとうによかったなぁ。
いっくんね、パパがだいすき。
さいしよにあったときから、すぐにパパだって、わかったよ。
****
「あ、ごめん。電話してもいい?」
「お兄さんに?」
「そう。いっくんの場所を一緒に探してくれたから、早く知らせたいんだ」
「ありがとうって伝えてね」
「あぁ」
函館の兄さんに、すぐに知らせたい。
いっくんの無事を――
あんなに心配してくれて、ありがとう。
兄さんだから、いっくんがいそうな場所が分かったのだ。
「もしもし、兄さん」
「潤! いっくんは無事? 見つかった?」
「あぁ兄さんの言う通りだった。小高い丘の上で空に手を伸ばしていたよ」
「そうか……よかった。よかったよ」
兄さんは最初から涙声だった。
泣かしてしまって、ごめんな。
そして心配してくれて、ありがとう。
まるで自分のことのように、一緒になって心配してくれる優しい兄が好きだ。
「菫さんからもありがとうって。それからオレ、プロポーズしたよ」
「え……本当に?」
「結果を知りたい」
「いいの?」
「兄さんは、最初に報告した人だから」
「潤……」
あんなに絡まっていた糸は解け、今は兄さんとオレの心は、真っ直ぐに繋がっている。
「受けてくれた。答えはYes!だった」
「潤……潤……おめでとう! よかったね。うっ……うっ……」
「また泣いて」
「ごめんね、今度は嬉しくて」
「そんなところも兄さんらしいや」
そんな兄さんが好きだ。
「オレもパパになるよ。兄さんと同じだ。いろいろ教えてくれ。頼りにしている」
****
いっくんの誘いで、菫さんの家にお邪魔することになった。
妙な緊張が走る。
いやいや、この状況は、どうしたって意識してしまうよ。
菫さんも、無言になっていた。
「潤くん……改めて冷静になると、緊張しちゃうね」
「あ、あぁ」
「潤くん……もう一度だけ聞くけど……本当に私でいいの?」
「もちろんだ。オレの方は母親も兄さんたちも、みんなOKだ。全部話して来たんだ。いっくんのことも含めて。だから今度は菫さんのご両親や……良かったら亡くなったダンナさんのご両親にも挨拶をさせて欲しい」
菫さんが目を見開く。
「潤くんって、まだ若いのに……どうして? どうして……そこまで真剣に考えてくれるの?」
「真剣になるのは当たり前だ。菫さんといっくんと家族にならせてもらうのだから。オレ……過去に家族に迷惑を掛けまくっていた。いろいろやらかしてる。そこから反省して、生まれ変わった気持ちで生き直してるんだ。今度こそ、なりたい自分を目指しているんだ」
「……潤くんに何があったのか、今は分からないけど、それはお互い様よ。私だって潤くんの知らない過去を持っている。でもそれは過去でしかないのよね」
オレと菫さんは真剣だ。
この恋は間違いない。
本物の愛だ。
「ありがとう。菫さん、さっき言ったこと全部、本気だから」
「ありがとう! 潤くん……あの、こんな私ですがよろしくお願いします」
「オレこそよろしくお願いします」
心の中で万歳していた。
菫さんと結婚して、いっくんと家族になる。
それは不思議なほど、ストンと落ちる俺の場所だった。
オレと菫さんは、お互い昔観たドラマのように、正座して頭を下げていた。
「くすっ、私たち案外、古風ね」
「あぁ、自分でも驚いてる」
「いっくんもよろしくおねがいしましゅ」
いっくんがオレたちの真似をするのも、可愛くて堪らない。
「いっくん! よーし! 一緒に風呂に入るか」
「わぁ、パパとはいる!」
「って勝手にごめん。菫さん、風呂借りていい?」
「う、うん」
菫さん、真っ赤だ。
ってか、オレも真っ赤だ。
「パパ~ いこう」
「借りるよ、着替えとかは旅行鞄に一式あるから大丈夫だ」
「私、夜ごはんに、急いでカレーを作るね」
「やった! 大好物だ!」
「やったー ママのカレーだいしゅき!」
声が揃って、嬉しくなる。
いっくん。
君は今日からオレの息子だ!
よろしくな。
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