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小学生編
賑やかな日々 25
「瑞樹くん、もう少し付き合ってもらえるか」
「もちろんです。次はどこへ?」
「『港の見える丘公園』に行こう」
「……あっ、はい!」
ぞろぞろと中華街から歩いて、アメリカ山公園に続くエスカレーターに乗った。
「母さん、疲れていませんか」
「憲吾、ありがとう。大丈夫よ。坂道だったら大変だと思ったけれども、いつの間にか便利なものが出来ていたのね」
「そうなんです。これなら母さんにも負担ないでしょう」
憲吾さんとお母さんの会話は、いつも和やかで落ち着いていて微笑ましい。
憲吾さんは大きな視野で周囲を見渡し、気配りが出来る人だ。
僕は今の憲吾さんがとても好きだ。会えば会うほど好きになっている。
あの日、知的な眼鏡をかけ、冷酷に僕を突き放したのは、もう遠い過去のことだ。
人は変われる。
どんどん変わっていく。
そう願って心を磨けば、なりたい自分になれる。
憲吾さんを見ていると、僕もまだまだ変われる気がする。
それにしても中華料理店で芽生くんの『弟が欲しい』発言には、一瞬ひやりとしたな。以前の僕だったら酷く落ち込んでしまっただろう。
僕は男だから、どんなに頑張っても宗吾さんとの赤ちゃんは産めない。だから芽生くんに弟は永遠にやってこない。これは宗吾さんと付き合いだしてから何度も、人知れず考えたこと。
そんな残酷な答えしかない自分に自己嫌悪し、一瞬心が濡れそうになったが、憲吾さんがすぐに芽生くんの関心を従姉妹の存在に向けてくれたのは嬉しかったな。本当にその通りだと思う。彩芽ちゃん、優美ちゃん、そして間もなくいっくんも加わって、芽生くんの周りはますます賑やかになっていくよ。芽生くんは一人っ子なんかじゃない。沢山のいとこに囲まれたお兄さんになるんだね。
僕も……出来ないことに心をすり減らし、しがみついたりしないよ。
僕が出来ることに感謝して、率先して行動していきたいな。
宗吾さんと付き合ううちに、そんな心のルールが出来ていた。
「瑞樹くん、見て! 港が見える丘公園の薔薇が咲き始めているわ」
「今年は暖かかったので、早く咲き出したようですね」
「ピンクの薔薇もいいわね」
「はい」
僕が最後にここに来たのは、大学時代だ。
一馬。
君と見た薔薇は、僕の中ではもう枯れてしまったよ。
ふと一馬と遊びに来たのを思い出し、慌てて頭を振ると、宗吾さんに見られてしまった。
「瑞樹、もしかして以前、彼とここに来たことがあるのか」
「あ……はい、すみません」
「馬鹿、謝ることじゃないだろう」
「ですが……」
宗吾さんは、いつだって僕の過去も含めて受け入れてくれる。
今僕を彩るのは宗吾さんと芽生くん、そして滝沢ファミリーです。
そう伝えたいのに、僕はこういう時は引っ込み思案になってしまう。
本当に悪い癖だ。
もっともっと温もりのある言葉を発したい。
「瑞樹、顔を上げてくれよ。せっかく薔薇がこんなに綺麗なのに」
「はい。あ、薔薇といえば……そうだ! 芽生くん、おいで」
「なあに? お兄ちゃん」
「こっちに芽生くんの名前のついた薔薇があるんだ。宗吾さんも来て下さい」
「ほんとう?」
「瑞樹ぃ~ オレの名前の薔薇はないのか」
「うーん、宗吾さんのはないですね。あ、でも丈さんのはありますよ。『ドクター・ジョー』と言うカッコイイ名前なんです!」
あれ? これって……まずかった?
「なんだと! ずるい! オレの名前のも欲しい!」
「パパってば~、もう、どうどう」
「くすっ」
宗吾さんはいつだってその場を明るくしてくれる人だ。
彼の明るさが、僕は大好きだ。
まだ全部思い出せないが、僕も小さい頃、もっと明るい子だったのではないかな? だから宗吾さんの明るさが溜らなく好きなのかも。
「芽生くん、これだよ」
『メイフラワー』という品種を見せてあげると、芽生くんが目を輝かせた。
「わぁ~ ボクの名前だ。ピンクのバラできれい」
「そう言えば、濃いピンクの薔薇の花言葉は『可愛い人』『愛している』『感謝』だよ」
「おぼえておくね!」
芽生くんにぴったりな花言葉だね。
深い愛情が滲んだような濃いピンク色が印象的なバラだった。
大学時代に一馬と見た世界は、ここで更に色褪せて……散っていく。
宗吾さんと芽生くんの愛情色で埋め尽くされたから。
「瑞樹、だいぶ調子が出て来たようだな」
「はい! あ……写真、写真を撮っていいですか」
「そう来ると思ったよ」
僕は再びカメラを構えて、ファインダーを覗いた。
色とりどりの薔薇がポツポツと咲くアーチ。
その下を、お母さんをサポートするように憲吾さんが歩き、あーちゃんは美智さんに抱っこされてついてきていた。
芽生くんが背伸びをすると、すぐに宗吾さんが抱き上げて、高い場所に咲く薔薇を見せてあげた。
「あ、パパ、ひこうきぐも! くまさんのひこうきかなー」
芽生くんの声につられて、僕も空を仰いだ。
空には青空を駆け抜ける飛行機雲が一筋あった。
グングン伸びている。
「くまさん、また会いましょう!」
今度は僕が北の大地に駆けつけます。
そんな日が不思議と近い予感がします!
****
「出来ましたよ。いかがですか」
「まぁ、これが私なの?」
髪を染めて軽やかなボブにしたら、10歳は若返った気分だわ。
「よくお似合いですよ」
「ありがとうございます」
気を良くした私は駅前のデパートに寄って、メイク用品まで一気に新調してしまった。デパートで化粧品を買うなんて、独身の頃以来かしら。
ずっと自分のためにお金をかけるなんて、許されないことだと思っていたわ。息子達の成長を見られずに無念に散ったあなたを看取ったから。
私……ずっとあなたが遺してくれた子供と、私の意志で引き取った瑞樹を成人させるのに必死だったのよ。
楽しい気分で歩いていると、民家の庭にライラックの花を見つけたの。
「あら、もう咲いているのね」
五月の光に似合うライラック。小さな花が集まっている姿が好きよ。
春の陽気に誘われて、早咲きのライラックに向けて、話しかけてしまった。
「あなた……私はここまで精一杯やってきたわ。子供たちも成人し、広樹も瑞樹も、それぞれの幸せな存在を見つけてくれたわ。しかもあの潤がもうすぐ結婚するのよ。嬉しいことばかりなのに……なんだか少しだけ寂しくてね。だって……私だけ一人なんだもの。先月……瑞樹を介して熊田さんという男性に出会ったの。彼も死を身近に抱えた寂しい人だったわ。そんな彼と……死を慰め合うのではなく、ただ……もう一度、幸せになりたいと願ってしまったのよ……どうしたらいいのかしら? こんな気持ち……私が抱いてもいいのかしら?」
いいんだよ、咲子。
俺のことは大丈夫だよ。
ずっと見守ることしか出来なくて、すまなかった。
咲子、今までありがとう。
息子たちを立派に育てあげてくれてありがとう。しかも……瑞樹くんを引き取るなんて、流石俺が見込んだ君だと感心していたよ。
咲子、今までお疲れさま。
もう一度、君も花を咲かせておくれ。
もう一度、君も幸せになっておくれ。
そんな優しい風が、私の頬を撫でていった。
「もちろんです。次はどこへ?」
「『港の見える丘公園』に行こう」
「……あっ、はい!」
ぞろぞろと中華街から歩いて、アメリカ山公園に続くエスカレーターに乗った。
「母さん、疲れていませんか」
「憲吾、ありがとう。大丈夫よ。坂道だったら大変だと思ったけれども、いつの間にか便利なものが出来ていたのね」
「そうなんです。これなら母さんにも負担ないでしょう」
憲吾さんとお母さんの会話は、いつも和やかで落ち着いていて微笑ましい。
憲吾さんは大きな視野で周囲を見渡し、気配りが出来る人だ。
僕は今の憲吾さんがとても好きだ。会えば会うほど好きになっている。
あの日、知的な眼鏡をかけ、冷酷に僕を突き放したのは、もう遠い過去のことだ。
人は変われる。
どんどん変わっていく。
そう願って心を磨けば、なりたい自分になれる。
憲吾さんを見ていると、僕もまだまだ変われる気がする。
それにしても中華料理店で芽生くんの『弟が欲しい』発言には、一瞬ひやりとしたな。以前の僕だったら酷く落ち込んでしまっただろう。
僕は男だから、どんなに頑張っても宗吾さんとの赤ちゃんは産めない。だから芽生くんに弟は永遠にやってこない。これは宗吾さんと付き合いだしてから何度も、人知れず考えたこと。
そんな残酷な答えしかない自分に自己嫌悪し、一瞬心が濡れそうになったが、憲吾さんがすぐに芽生くんの関心を従姉妹の存在に向けてくれたのは嬉しかったな。本当にその通りだと思う。彩芽ちゃん、優美ちゃん、そして間もなくいっくんも加わって、芽生くんの周りはますます賑やかになっていくよ。芽生くんは一人っ子なんかじゃない。沢山のいとこに囲まれたお兄さんになるんだね。
僕も……出来ないことに心をすり減らし、しがみついたりしないよ。
僕が出来ることに感謝して、率先して行動していきたいな。
宗吾さんと付き合ううちに、そんな心のルールが出来ていた。
「瑞樹くん、見て! 港が見える丘公園の薔薇が咲き始めているわ」
「今年は暖かかったので、早く咲き出したようですね」
「ピンクの薔薇もいいわね」
「はい」
僕が最後にここに来たのは、大学時代だ。
一馬。
君と見た薔薇は、僕の中ではもう枯れてしまったよ。
ふと一馬と遊びに来たのを思い出し、慌てて頭を振ると、宗吾さんに見られてしまった。
「瑞樹、もしかして以前、彼とここに来たことがあるのか」
「あ……はい、すみません」
「馬鹿、謝ることじゃないだろう」
「ですが……」
宗吾さんは、いつだって僕の過去も含めて受け入れてくれる。
今僕を彩るのは宗吾さんと芽生くん、そして滝沢ファミリーです。
そう伝えたいのに、僕はこういう時は引っ込み思案になってしまう。
本当に悪い癖だ。
もっともっと温もりのある言葉を発したい。
「瑞樹、顔を上げてくれよ。せっかく薔薇がこんなに綺麗なのに」
「はい。あ、薔薇といえば……そうだ! 芽生くん、おいで」
「なあに? お兄ちゃん」
「こっちに芽生くんの名前のついた薔薇があるんだ。宗吾さんも来て下さい」
「ほんとう?」
「瑞樹ぃ~ オレの名前の薔薇はないのか」
「うーん、宗吾さんのはないですね。あ、でも丈さんのはありますよ。『ドクター・ジョー』と言うカッコイイ名前なんです!」
あれ? これって……まずかった?
「なんだと! ずるい! オレの名前のも欲しい!」
「パパってば~、もう、どうどう」
「くすっ」
宗吾さんはいつだってその場を明るくしてくれる人だ。
彼の明るさが、僕は大好きだ。
まだ全部思い出せないが、僕も小さい頃、もっと明るい子だったのではないかな? だから宗吾さんの明るさが溜らなく好きなのかも。
「芽生くん、これだよ」
『メイフラワー』という品種を見せてあげると、芽生くんが目を輝かせた。
「わぁ~ ボクの名前だ。ピンクのバラできれい」
「そう言えば、濃いピンクの薔薇の花言葉は『可愛い人』『愛している』『感謝』だよ」
「おぼえておくね!」
芽生くんにぴったりな花言葉だね。
深い愛情が滲んだような濃いピンク色が印象的なバラだった。
大学時代に一馬と見た世界は、ここで更に色褪せて……散っていく。
宗吾さんと芽生くんの愛情色で埋め尽くされたから。
「瑞樹、だいぶ調子が出て来たようだな」
「はい! あ……写真、写真を撮っていいですか」
「そう来ると思ったよ」
僕は再びカメラを構えて、ファインダーを覗いた。
色とりどりの薔薇がポツポツと咲くアーチ。
その下を、お母さんをサポートするように憲吾さんが歩き、あーちゃんは美智さんに抱っこされてついてきていた。
芽生くんが背伸びをすると、すぐに宗吾さんが抱き上げて、高い場所に咲く薔薇を見せてあげた。
「あ、パパ、ひこうきぐも! くまさんのひこうきかなー」
芽生くんの声につられて、僕も空を仰いだ。
空には青空を駆け抜ける飛行機雲が一筋あった。
グングン伸びている。
「くまさん、また会いましょう!」
今度は僕が北の大地に駆けつけます。
そんな日が不思議と近い予感がします!
****
「出来ましたよ。いかがですか」
「まぁ、これが私なの?」
髪を染めて軽やかなボブにしたら、10歳は若返った気分だわ。
「よくお似合いですよ」
「ありがとうございます」
気を良くした私は駅前のデパートに寄って、メイク用品まで一気に新調してしまった。デパートで化粧品を買うなんて、独身の頃以来かしら。
ずっと自分のためにお金をかけるなんて、許されないことだと思っていたわ。息子達の成長を見られずに無念に散ったあなたを看取ったから。
私……ずっとあなたが遺してくれた子供と、私の意志で引き取った瑞樹を成人させるのに必死だったのよ。
楽しい気分で歩いていると、民家の庭にライラックの花を見つけたの。
「あら、もう咲いているのね」
五月の光に似合うライラック。小さな花が集まっている姿が好きよ。
春の陽気に誘われて、早咲きのライラックに向けて、話しかけてしまった。
「あなた……私はここまで精一杯やってきたわ。子供たちも成人し、広樹も瑞樹も、それぞれの幸せな存在を見つけてくれたわ。しかもあの潤がもうすぐ結婚するのよ。嬉しいことばかりなのに……なんだか少しだけ寂しくてね。だって……私だけ一人なんだもの。先月……瑞樹を介して熊田さんという男性に出会ったの。彼も死を身近に抱えた寂しい人だったわ。そんな彼と……死を慰め合うのではなく、ただ……もう一度、幸せになりたいと願ってしまったのよ……どうしたらいいのかしら? こんな気持ち……私が抱いてもいいのかしら?」
いいんだよ、咲子。
俺のことは大丈夫だよ。
ずっと見守ることしか出来なくて、すまなかった。
咲子、今までありがとう。
息子たちを立派に育てあげてくれてありがとう。しかも……瑞樹くんを引き取るなんて、流石俺が見込んだ君だと感心していたよ。
咲子、今までお疲れさま。
もう一度、君も花を咲かせておくれ。
もう一度、君も幸せになっておくれ。
そんな優しい風が、私の頬を撫でていった。
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